【感想・ネタバレ】現代語古事記 第二版 (改訂版)のレビュー

あらすじ

全文をわかりやすく現代語訳し、旧皇族の視点による独自の解説や語注をほどこした、これまでにない現代人のための『古事記』。著者の「より読みやすく」「より深く」を目指した改訂版がついに完成。全面的に訳文の再チェックと解説文を増補。

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Posted by ブクログ

竹田恒泰氏の「現代語 古事記 第二版」を読んだ。

中身は、上つ巻、中つ巻、下つ巻の3部構成になっている。

上つ巻は、神の代の物語。

中つ巻は、神と人(天皇)の代の物語で、両者を結ぶ役割を担っている。

具体的に言うと、初代神武天皇〜第15代応神天皇までの物語。

つまり、神の子孫が天皇であるというスタンスの物語。

下つ巻は、完全に人(天皇)だけの代の物語。

具体的に言うと、第16代仁徳天皇〜第33代推古天皇までの物語。

それぞれの巻で、興味深かったシーンを紹介したい。

上つ巻で、印象的だったのが「国生み」。

伊邪那岐神(いざなきのかみ)と、伊邪那美神(いざなみのかみ)の男女の兄妹であり、夫婦の神が行ったこの「国生み」。

驚きました!!いきなりの、エロ描写!!

日本最古(712 年)の官能小説

他に気になったのが、事あるごとに、詩が読まれること。

これまた、日本最古のミュージカルと言える遊び心。

他に興味深くて面白いと思ったのは、伊邪那美神に「見ないで下さい!」と、言われて、伊邪那岐神は、当然気になるから見てしまった結果、そうです!あれです!「鶴の恩返し」です!祟りで、人に寿命があることの起源になってしまいました。

あとは、邇邇芸命(ににぎのみこと)が別嬪の娘との結婚を許されて、その父親がセットで嫁がせた姉ちゃんが、もの凄っっーーく醜くて、速攻で送り返した。

その結果、祟りで天皇に寿命が与えられてしまった。

神なのに、異様に人間味が溢れているところが、好感持てた。

中つ巻で興味深かったのは、倭健命(やまとたけるのみこと)。

倭健命の兄貴が、宮中の行事に真面目に出て来ないので、父親の景行天皇から、「お前から兄貴に教え諭しなさい!」と言われた。

それから5日たっても兄貴は出て来ない。

天皇:「何で兄貴は出て来ないんだ?」

   「ちゃんと教え諭したのか?」

倭健命:「すでに言い聞かせました!」

天皇:「どのように言い聞かせた?」

倭健命:「明け方に兄が厠に入った時、待ち構えてつかみ潰して、手足を引き裂いて、袋に包んで投げすてました!」

言うこと聞かねぇ〜からって、兄貴殺しちゃったよこの人。

怖すぎるんだけど!?

それじゃあ、兄貴出て来れないよね!!

下つ巻で興味深かったのは、第21代雄略天皇。

この天皇も、倭健命の再来かと思わせる凶暴な人。

私が印象に残っているのは、そこだけではなく女性関係。

天皇が遊びに出かけるたある地で、可愛らしい童女に会った。

すっかり気に入った天皇は、嫁にするにはまだ早いので、「あなたは男に嫁がずにいなさい。もう少し大きくなったら、今に宮中に召し抱えることにしよう!」と約束した。

その後、雄略天皇はすっかりその約束を忘れてしまった。

可愛らしい童女は、すっかりお婆ちゃんになってしまった!!

女心をもて遊んで、罪作りな雄略天皇だ。


「現代語 古事記」を読むまでは、神が日本列島を作って、その子孫が天皇である!!

と言われても、にわかに信じ難いと思っていた。

しかし、大和朝廷を作り上げた人物は確実に存在して、その人が初代神武天皇ならば、辻褄が合う。

神の代の物語は、日本に文字の無い時代の話だから、とってもユーモアがあり、これはこれでありだと思えるようになった。

また日本は、天皇家が、地方の豪族と争うことなく、話し合って婚姻関係を結ぶことによって統治してきた、世界的にも稀有な国であることもわかって、とても良かった。

「現代語 古事記 第2版」は、全日本人が読むべき本だと思った。





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2026年10月02日

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