【感想・ネタバレ】百年戦争(上)のレビュー

あらすじ

ネコに変身してしまった小学生清くんが飛び込んだのは、銀座ネコVS.築地ネズミの大戦争の真只中だった。清くんは三毛のオスとしてネコ軍団を率いることとなり、同級生秋子くんも加わって大騒動。どうやらネズミ軍団の長も同級生の変身した姿らしい。彼らの変身劇には世界的陰謀が隠されていて事態は急変! (講談社文庫)

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Posted by ブクログ

複数巻の長編を平行に読破しよう月間。収集がつかなくなってきてますが、新たに投入。

言い間違いが原因で、ある夜突然ネコに変身してしまった小学校六年生が、銀座・有楽町界隈のネコとネズミの小競り合いの解決に乗り出す。

井上ひさしでヒトの言葉のわかる動物モノというと、ドン松五郎のような子供向けかと思うし、講談調に細かく章分けしてテンポ良く進むのも同じ。

ただ、内容的にはワルノリメインなところが強く、本作はどっちかいうと「吉里吉里人」のような大人向けSFと言った方が良いのかもしれない。

結構厚い本2冊組だが、上巻の本旨は非常にシンプルで、なんで厚くなったかといえば、事あるごとにダジャレの羅列、落語のネタ折り込み、いろんな資料から書き写しである。ひどいのは、昭和27年の銀座にあった店を延々4ページか5ページに渡って羅列するだけという、連載だったら怒られそうな内容も含む。

昭和51年という時代を背景として、とある手続きを踏むことでネコ(ネズミ)の世界のスーパーヒーローになり、6時間で戻るというあたりは、「ドン松五郎」のような動物メインというよりは、仮面ライダーなどの変身ヒーローものが下敷きにあるものと思われる。

行方不明となった、小学校の同級生は果たして見つかるのか?上巻の終わり方としては無難。名作と言うにはちょっとね。

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2017年04月17日

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