【感想・ネタバレ】闇の流れ 矢野絢也メモのレビュー

あらすじ

公明党の元国会議員3人が著者の自宅から無理矢理持ち出した約100冊の手帳。そこには、著者が公明党の書記長・委員長時代、創価学会に起きたスキャンダル、それらを裏で処理した記録が、数多く記されていた。なぜ創価学会・公明党は、著者に評論家としての活動をやめるよう強要するのか? 「強奪」された手帳の記録の重要部分を、ついに文庫化。※本書は1994年文藝春秋から刊行されたものを加筆・修正したものです。

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Posted by ブクログ

公明党の元委員長のノンフィクション・ドキュメント。

自身、反創価学会という訳ではない。
むしろ信教の自由を守りたいと思う立場だ。

この本は、反公明・反創価を狙った人たちがターゲットかもしれないが、私はあることを知りたくて、この本を手に取った。


野党と与党の関係、である。

よく敵を知り、己を知らば……なんて言う。
80年代の国会は、どこまで敵を知り尽くしていのか。それが気になった。
だから、この本を手に取った。

しかしまぁ、00年代の人たちは、矢野氏に描かれる国会対策を、
「ズブズブじゃないか!!」
なんて言うかもしれない。

それぐらい、与党と野党は密接な(利権で、ではなく)関係がある。
それはすくなくとも、国家と国家の関係性宜しく、時には密接、時には冷戦状態となっている。


橋本政権の官房長官に就任した梶山静六が、自社さ政権時野党との関係性を、前政権が全く築いていなかったことに対して、激怒したという歴史がある。

敵と繋がることは、決して悪いことではない。


戦争の反対は平和では無いのだ。
戦争の反対は、外交である。

では外交とは何か?
それはおそらく、敵と繋がり、情報をやり取りし、自国に有利なように相手を導くことだと思う。

相手が51対49で勝ったと思えば、それで外交は勝利。本当は49対51なのに。
そんな本を、昔読んだ記憶がある。


この本に書かれているのは、51対49の奪い合いをした、外交野郎たちの記録だと思う。
少なくとも、今の政治家には真似出来ない、手腕が描かれていることは間違いない。

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2009年10月07日

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