あらすじ
「現役最年長」を更新し続ける2人が語る、
「今なお進化し続ける理由」とは?
“引き際”についても赤裸々に語った!
30歳を過ぎてから133勝、291ホームラン。
30年目と27年目のシーズンに臨む、47歳と44歳。
「現役最年長」を更新し続ける2人が語る、
「今なお進化し続ける理由」とは?“引き際”についても赤裸々に語る。
■目次
・第1章 「心」を強くする
折れない心を保ち続ける
・第2章 「技」に磨きをかける
体の衰えをカバーする頭と経験
・第3章 進化する「体」
ベテランと呼ばれてなおの伸びシロ
・第4章 「充」
モチベーションを保ち続ける
・第5章 「和」
組織との付き合い方、役割の変化
・第6章 「退」
どんな引き際を迎えるのがいいか
■著者 山本昌(ヤマモトマサ)
1965年8月11日東京都生まれ。
83年日大藤沢高から中日ドラゴンズにドラフト5位で指名を受け入団。
29年間の現役生活で最多勝3回(93、94、97年)、
沢村賞(94年)など数多くの投手タイトルを受賞。
2006年にはプロ野球最年長記録となる41歳1カ月でノーヒットノーランを達成。
2012年には杉下茂氏の持つチーム最多勝記録(211勝)を更新。
2013年は最年長投手として30年目のシーズンに臨む。
通算成績は213勝162敗5セーブ、防御率3.43
■著者 山崎武司(ヤマサキタケシ)
1968年11月7日愛知県生まれ。
86年愛工大名電高から中日ドラゴンズにドラフト2位で指名を受け入団。
96年に39本塁打で本塁打王。
2003年に交換トレードでオリックスブルーウェーブ(当時)に移籍したが
04年に戦力外通告を受け、一度は引退を考えながらも、
05年から新規参入球団の東北楽天ゴールデンイーグルスへ。
07年には11年ぶりとなる本塁打王(43本)と初の打点王(108打点)の二冠を獲得。
09年には39本塁打、107打点をマークし、チーム創立以来初の2位、
クライマックスシリーズ進出に貢献した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Posted by ブクログ
チェック項目9箇所。多くの方から「マサは大ベテランなのに二軍でもしっかり練習している」とお褒めの言葉をいただくが、僕にとってそれは当たり前のこと、朝起きて歯を磨き、朝食をとるといった生活習慣となんら変わりはないのだ(山本昌)。プロ野球選手である以上、ファンに「いつ試合に来ても見られる選手」と思ってもらえる存在になることは必要だ、しかし、1度代打を出されたくらいで腹を立てていては、スタメンで出る翌日のパフォーマンスに支障を来してくる、悔しさをばねにすることは大切だ、ただ、時には「いらないプライド」もあることを、この出来事で学ぶことができた(山﨑武司)。プライドがあるのは分かる、現状を打破するために必死で練習しているのも知っている、だがまず、「自分は実力がない」ことを認めなければ、ワンランク上に行くことはできない(山﨑武司)。プロのほとんどの選手はダルビッシュ有のような秀でた能力は持ち合わせていない、だからこそ、土台を固める、基礎を身体になじませなければ、欠陥住宅と同じようにいつか倒壊してしまう(山本昌)。スイング時のバットの位置から軸足の使い方、体重移動……、技術的なことを言えば、「自分はできます」と豪語した若手に対して、僕は、「じゃあ、試合で見せてみろ」といつも言うが、実践できた人間をひとりも見たことがない、初歩的なことから始めるのは面倒だ、だが、意外とこれこそが成功への近道なのだ(山﨑武司)。少しでも痛い箇所があればトレーナーに相談する、そこまではいい、だが、「1,2日は試合を休んで様子を見たほうがいい」と言われると、その言葉を鵜呑みにしてしまう、その痛みは試合に出られるレベルなのか、そうではない状態なのか、病院で検査してもらったほうがいいのか、それらを自分で判断できる選手が少なくなってしまった、「怪我を我慢しろ」と言うのではない、レギュラーなら、自分の体をより知ることで試合に出続けられる、山本さんと僕は、そのことを十分理解しているからこそ、ここまで現役でいられるのだ(山﨑武司)。僕は無理なハードルは儲けない、たとえ物足りなくとも毎日続けることが大切なのだ、これからも信じて続けていくだろう(山本昌)。07’日本ハムとの日本シリーズ第5戦……この試合、山井大介が8回をパーフェクトに抑えながら、落合監督は9回のマウンドを岩瀬に託した、「パーフェクトゲームを台無しにした」など批判も多かったが、日本一を賭けたゲームなのだ、スコアも1対0、2者連続ホームランを浴びれば2球で逆転される可能性もある、だからこそ山井も交代に文句を言わないし、チームも誰ひとり采配にケチをつけていない、個人の記録よりもチーム――この意識が選手全員に浸透しているからこそ、中日は強い(山本昌)。僕らは淡々と投げ、チームに勝利をもたらす、試合前もあとも記者の質問にはできるだけ答える、そして「監督に信頼されていれば注目されなくていい」と心から思っている、チームから信頼され、仕事を任されれば目立たなくていい、僕はそう思っている。