あらすじ
「生きているということ」は何を指すのか。
人類がたえず考えてきた問題である。
生命はいつ誕生したのか?
私たちの起源はウイルスだった?
子は複製なのか、オリジナルなのか?
この世界は、「生命は細胞からなる」という常識では見えない驚きに満ちている。
本書は巨大ウイルスを手がかりに、古来、科学者や哲学者たちが探究してきた壮大な問いの答えに迫る。
生命の誕生と進化のからくりを、巨細に描き出す。
はじめに
第1章 細胞説の限界 生物と非生物の連続性
1 生物とは何か
2 偏性細胞内寄生体
3 細胞説は崩れるか
第2章 ウイルス 非生物としての生命の存在意義
1 進化のパートナー
2 巨大ウイルスのインパクト
第3章 半保存性への回帰 膜・ウイルス・細胞の新常識
1 ウイルスが細胞にコミットする理由
2 ウイルスの概念を覆す
3 半保存性と脂質の膜
第4章 リボソームが支配する世界 非生命が生命をコードする
1 リボソームとは何か
2 生命のイノベーション
3 生命から非生命への降格
第5章 生命の半保存性 オリジナルがオリジナルを生む
1 複製と変容
2 世界は複製でできている
3 生命の本質
あとがき
主な参考・引用文献
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
2026年8月25日に発行の新しい本です。
この本の紹介文に「生命は細胞からできている」という常識を覆す、という趣旨の文がありますが、これは間違いです。
筆者は「生物は細胞からできている」というのが一般の生物学の定義と書いていて、さらに、生物と生命は違う、と書いてあります。
生命と生物を区別する境界線は曖昧なもので、巨大ウイルスのように、生物でないのに細胞みたいなものや、クラジミアのように生物なのにウイルスみたいなものもいるので、「生物は細胞でできている」というのは本質的なものではないとわかりました。
生物というのは本質的なものではないなら、生命というものの本質はなんだろうか?というのがこの本のテーマです。
そして、それは、半保存性とオリジナル性の維持にあるということです。自己複製を行うということです。自分と同じだけど、まったく同じではない、どこかがちょっと違うかたちで自分の複製を作る、それがずっと続いている、ということだと私は理解しました。
一つ一つの個体は有限の活動期間しかないけれども、生命は無限に活動し続ける、というような思いをしました。