あらすじ
暴走族、ツッパリ、ギャル、オラオラ系……。映画やコミックから40年間の流れを検証し、〈反学校〉と〈悪趣味〉のパワーを再評価。彼らが支持するものは、なぜ大ヒットするのか?
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Posted by ブクログ
出版社/著者からの内容紹介
日本人の5割はヤンキー的であり(!?)、彼ら・彼女らは大ヒットを生み出す一大文化圏である。
それにもかかわらず、ヤンキーは調査・研究対象として見過ごされてきた。
本書は、映画やコミック等の膨大な資史料をもとに、暴走族、ツッパリ、ギャル、オラオラ系...等々のヤンキー文化40年の変遷を一覧する。
「良い学校から良い会社へ」という理想が揺らぐ今こそ、ヤンキーたちの<反学校文化>のパワーと<バッドテイスト趣味>を再評価する時ではないだろうか。
人と違うことをやりたくなる気持ちってあると思うんです。
いい意味で個性でしょうか・・・
また、集団になると必ず優等生や劣等生がうまれます。
どんな社会でもそうなるような気が・・・
不思議ですよね。
人間って。。。
この不完全さ?がたまりませんよね!???
Posted by ブクログ
いままでヤンキー=暴走族という認識を持っていたのだけれど、それが誤りだと知った。
細分化されながらも広義の意味でのヤンキーは今も数多く存在している。
Posted by ブクログ
ヤンキーとは?
70年代に流行った「反両親、反学校の文化に、アメリカ文化(米兵由来)」が混ざり、日本に土着したもの。
彼らの特徴は、
・社会の下層
・旧来の男女の役割に忠実。総じて、早熟・早婚、で地元志向。
現代においても、もちろん彼らは、健在である。
漫画、ファッション、その他の文化に食い込み、居場所(ジモト)を確保する能力は見過ごせないものがある。
就活においても強みを発揮する。
彼らは社会的にタフなのである。
Posted by ブクログ
ファッションと音楽、マンガ・映画の文脈での「ヤンキー=不良ぽい若者像」をそこそこ結構な量の風俗資料で追いかけている文化論。
なんだけど、北九州出てこないんだ?
メディアを軸にしてる文化論だから東京とその近郊、ぎりぎり関西が出てくるくらいなのは仕方ないか。
ヤンキーってファッションなのかなあ…
15年前の本だけど、始まりからヤンキー≒チーマー文化に国粋主義や「地元」ナショナリズムとの親和性が強いことが書かれていて、その延長に今の排外主義の隆盛が確かにあるよね
著者は英国のラッズカルチャーとヤンキーを重ねて見たりするわけだけど、今の移民への態度の各地域それぞれの違いを見ると、それは結構雑な見方では?
Posted by ブクログ
20190310~317 「ヤンキー」の語源、その発生過程、ファッションや独特な文化の変遷を、色々な媒体(ヤンキー漫画や雑誌、映画など)からひも解いている。とはいえ、引用文献や取り扱っている題材が、普段自分が読んでいる文章や親しんでいる価値観からは間遠なため、読み進めるのに苦労した。おそらく本当のヤンキーはこの本(新書)を手に取ることはないだろう。自分自身は、ヤンキー的なものは、面白いと思うし興味があるからこそ本書を(買ってから数年たつが)読んだのだけど、わが子がこうなったらちょっと困るかなあ、と思った。
Posted by ブクログ
日テレでいまさらの「今日から俺は!!」のドラマ化がなぜかヒットという、コンテンツとしての不良モノの底力は時代を超えて鉄板化している気がします。ヤンキーという言葉の成立、文化の変遷をメディアから細かく丁寧に拾い集めていく、10年前の新書をなぜか今、読みました。10年前に提示されたヤンキー的なるもの、は実際の不良行為と離れてますます、日本人のDNA化しているように感じるのは、ますます格差社会は固定化して社会の流動性がなくなっているからなのではないか、と思いました。ジモトへの偏愛の延長にある愛国マインド、絆という同質性の閉鎖コミュニティ、気合上等などの精神性への過信、そんな日本に入管法が改正され外国人労働者がドドーンとやってきます。BREXITやメキシコ国境の壁とか、日本も世界のポピュリズム現象、追っかけそうな予感。音楽とかファッションのバッドテイスト好みのレイヤーで止まっていればいいのですが…
Posted by ブクログ
ヤンキーの社会史をまとめた一冊。
自分がヤンキーではないので、あまり無いように引き込まれなかったが著者のスコットランドでの研究でイギリスのヤンキー(この呼称が適切か?)の話は、イギリスの炭鉱町の映画が好きなので、映画を見るに当たっても参考になった。
日本のヤンキーについてもフィールドから得られる話が多いのかと思っていたが、雑誌などの資料からのまとめが多く、個人的な興味からは外れていた。
一見正面から見ることの無い、ヤンキー文化が実はお馬鹿タレントの文脈や音楽シーンに繋がりがあったことに発見があった。
Posted by ブクログ
自分はヤンキーではなかったが、世代的にはヤンキーメディアにどっぷり浸かった世代(ビーバップ、カメレオン、スラムダンク、ろくでなし
BLUES)なので、前世代、そしていまの変遷に至る説明が非常に面白かった。
前半にナンシー関画伯の「ヤンキー的なもの」の引用がなされていたが、あれを読んだときもグッときたもんだ。
何を隠そう、バイクにのり始めた取っ掛かりは「特攻の拓」で、関東に来たとき、漫画で出てきた地名(横浜とか、船橋とか)にコーフンしたものだ。
「広義の、ヤンキー的なもの」の影響は日本人にとっては切っても切れないものがあるとおもう。中・高時代のヤンチャな皆さん、今ごろ何をしていらっしゃいますか?
Posted by ブクログ
・変形学生服に刺繍を施した学ランを卒業式に着用していた私の同級生
・「夜露死苦」的な感覚
・なめ猫
・竹の子族(そもそも、コレ何?)
・ファッションは攻撃的、だけど歌詞は思いやり&教訓があふれるラッパー
・・・等、「なぜか人気がある(あった)なぁ」と感じていたものが、
ヤンキー文化史をかたちづくる点として整理されていきました。
思ってもみない「点」が登場し、つながっていくのが面白かった。