【感想・ネタバレ】新しい交流分析の実際 TA・ゲシュタルト療法の試みのレビュー

あらすじ

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本書の症例の多くはグループ療法のように見えますが、実際にはグループのなかで個人療法を行なったものです。したがって、この本で紹介した方法のほとんどは一対一の心理療法、あるいは治療者の自己分析の方法としても用いることができるものです。本書には実際に個人が行なったゲーム分析の記録も含めています。また、第一章ではTA・ゲシュタルト療法の基礎理論の概要と臨床における手順を、個人療法の症例を交えて紹介しました。巻末に本書に出てくる主要な用語を解説しておきましたので、参照していただければ幸いです。今日、心理療法は患者さん、治療者、治療法の三者がぴったりと組合わされ、アプローチする方向へ向かっていると思います。本書が、より有効な心理療法を求めておられる学徒のかたたちに、なんらかの刺激になれば幸いです。

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Posted by ブクログ

TAの「自律という錯覚」という概念はわかりやすい。

そしてTAが問題としている「一生このまま自律せず、周囲を操作してそれぞれの役割を演じさせたい欲求に従って生きる」のかどうか、というあたりの個についての問われ方がかなり気持ちがいい。

前概念的思考や魔術的思考という「囚われ」からの解放を自律として定義しているようで、このあたりCBTなんかと通じるものがあっておもしろい。

あとTAの、なぜ人は「不満を感じたい」「不快感を味わいたい」「不幸になりたい」と願うのか、という問い。そしてその「感じ」や「感情」や欲求は、ほんとうにその個人に帰属しているのか、誰かを代理して(なりかわって)感じていないか、と言うあたりの見極めのところ。
そうした本来は「感じるべきではない感情」を「感じたい」と思うのはなぜが、のあたり。おもしろいんだな。

ただその概念を詳細に「PACのC2の中にP1A1C1があってA1はLPで…」というあたりまでくるとそれなりに理解が難しくなるので、理解するために何度か読み直す必要がありそう。

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2020年05月01日

Posted by ブクログ

この本は、TA・ゲシュタルト療法です。最初に、交流分析とゲシュタルト療法の基礎知識の説明があります。両方を組み合わせた現場での活用場面を症例としてあげ、解説されています。すごい臨場感です。そして、コワい。
わたしがそう感じたにすぎませんが、自分がクライアントの立場で再決断療法を受けるには、覚悟がいるなぁ、と。ときに、追い詰めっぷりに、気迫を感じながら読みました。軽率な物言いかもしれませんが、セラピストもクライアントも命がけだな、なんていうコワさです。
本の内容は、わたしにはちょっと難しいかなと感じました。と、言っても、本文にある考え方・用語の説明、書かれている言葉が難しいわけではありません。わたしに今ある知識だけでは足りないというだけです。
に、しても、こうまで臨場感を感じられる本は少ないかもしれないと思います。
巻末の用語解説が、うれしいです。

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2012年08月29日

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