TAの「自律という錯覚」という概念はわかりやすい。
そしてTAが問題としている「一生このまま自律せず、周囲を操作してそれぞれの役割を演じさせたい欲求に従って生きる」のかどうか、というあたりの個についての問われ方がかなり気持ちがいい。
前概念的思考や魔術的思考という「囚われ」からの解放を自律として
...続きを読む定義しているようで、このあたりCBTなんかと通じるものがあっておもしろい。
あとTAの、なぜ人は「不満を感じたい」「不快感を味わいたい」「不幸になりたい」と願うのか、という問い。そしてその「感じ」や「感情」や欲求は、ほんとうにその個人に帰属しているのか、誰かを代理して(なりかわって)感じていないか、と言うあたりの見極めのところ。
そうした本来は「感じるべきではない感情」を「感じたい」と思うのはなぜが、のあたり。おもしろいんだな。
ただその概念を詳細に「PACのC2の中にP1A1C1があってA1はLPで…」というあたりまでくるとそれなりに理解が難しくなるので、理解するために何度か読み直す必要がありそう。