【感想・ネタバレ】封鬼花伝 暁に咲く燐の絵師のレビュー

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Posted by ブクログ 2013年10月04日

「シュガーアップル・フェアリーテイル」シリーズの三川みりの新作。

成る絵(完成度の高い魔力を秘めた美しい絵。描かれた絵が現実のものとして成る)を描いたことがある稀代の絵師・彩遊の唯一の弟子である千樹。彼女の元へある時、国の第一皇子の遣いが訪れ、国を滅ぼす「絵」を封じるように命じられる。その絵の封印...続きを読むが解かれると魔王が目覚め、国を滅ぼすという。かつて上北国ではこれと同じことが起こり、千樹は国から逃げ出さざるを得なかった。上東国を救うため、一人の姫絵師と過酷な宿命を背負った皇子が運命に立ち向かう。

新しい話でもやはりそこには三川さんらしさが表れていました。
一つ一つの描写が細かい。読んでてその情景が目に浮かぶようでした。千樹が絵を描くシーンなど。そして、次はどんな展開になるの?という続きが気になる書き方。まさかあの人が事件の鍵を握っているなんてね、私は思ってもみませんでした(笑)

姫絵師ってなんか格好いい。一心不乱に絵に取り組み、最後の最後まで諦めない。つらい過去を経験し、それを乗り越えようと必死に抗う千樹。自分の中に魔王の種である力が潜んでいる刀火。その恐ろしさと戦いながら、自分の務めを果たそうとする。過酷な試練に立ち向かう2人の姿に後半胸が熱くなりました。刀火の部下・雅近や千樹の師匠・彩遊も良い味出してます。前半は笑い要素がけっこうあって、後半はシリアスな展開でした。メリハリがある内容って飽きなくて読んでて楽しい。

一応この巻でも話自体は完結してますが、続きそうな展開ですし、こちらもシリーズ化するのかな?千樹と刀火の恋愛はほとんど描かれていないので続編が出るのならその辺ももうちょっと読んでみたいな、と思いました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年11月30日

イラストが由羅カイリさんだったんで、なんとなく男性陣が「彩雲国」っぽいって思ってしまいましたが、おもしろかったと思います。

描き手の気持ちによって、たまに絵が動いてしまうことがある世界のお話で、滅亡した国から逃亡していた絵師の千樹と隣国の第一皇子の刀火の掛けあいがよかったです。

あの絵をどんな風...続きを読むに封じるのかと思ったら、あの方法。そうか!って納得できました。正直絵を封じるタイミングは、例のごとくギリギリで、そこまでギリギリじゃなくてもいいんじゃないかって思いましたけど。

あと、敵として出てきた彼ですが、えー、この人が悪役になったら、サブキャラいなくなるやんって思ってたら、憑依されただけで、いい味出してる人がいきなりいなくなるのはちょっと寂しかったんで、安心しました。

おもしろかったから次巻も買うと思います。

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