【感想・ネタバレ】仕事と日本人 新版のレビュー

あらすじ

「仕事」や「はたらく」ことの姿や性格が、
近世から近代、そして現代へと、いかに変容したかを跡づけた。
これが本書だ。 加藤陽子さん(東京大学教授)

著者は「再び「仕事」の主人となる」ための道を模索している。 松沢裕作さん(慶應義塾大学教授)

江戸時代から現代までをたどる「仕事」の日本史200年

「働かざる者喰うべからず」。日本では、働こうとしない怠惰は、罪深いものと考えられている。しかし、こうした仕事観が常識となったのは、それほど昔ではない。私たちの御先祖様は仕事を勝手に休んでいた。「仕事の主人」たりえたのだ。それに比べて現代の労働のなんと「不自由」なことか─―。仕事のあり方をたどり、近代的な労働観を超える道を探る「仕事」の日本史二百年。 解説 松沢裕作

【目次】
第1章 豊かな国の今、問われる選択
1 仕事の入り口の戸惑い
2 若年者の不安定就業―フリーターとスラッカー

第2章 「労働」という言葉
1 「怠惰な」日本人
2 「労働」という言葉の意味と由来
3 「働」という漢字
4 輸入学問・経済学のなかの「労働」
5 忌避される対象としての労働

第3章 「仕事」の世界、「はたらき」の世界
1 イギリスの経験
2 速水融の勤勉革命論
3 勤勉革命の背景
4 「はたらき」は際限のない長時間労働だったのか
5 労働集約的な農家経営と手工業生産

第4章 「労働」観念の成立
1 工場の成立
2 職人の転身
3 職人たちの転落
4 都市の下層社会
5 工女たちの世界

第5章 時間の規律
1 近代における時間の観念
2 労働時間の制限
3 作業時間の標準化
4 定年制

第6章 残業の意味
1 残業の誕生
2 残業の捉え方
3 「義務としての残業」と「責任としての残業」
4 増収の手段としての「残業」
5 残業手当とサービス残業

第7章 賃金と仕事の評価
1 賃金の成立
2 賃金の長期的な変動
3 学歴と俸給
4 「労働」の評価と「仕事」の評価

第8章 近代的な労働観の超克
1 西欧近代のゆがみとしての「労働」観
2 労働の現在
3 再び「仕事」の主人となること
あとがき
文庫版へのあとがき
引用・参照文献目録

解説 ポスト・バブル期の「経済学批判」 松沢裕作

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Posted by ブクログ

現代の日本の仕事や勤務、職場についての概念について時間的に相対化して考えさせられる本でした。

実は日本的な働き方は日本人が初めから持っていたものではなかったことが分かりました。

どういう流れで今の労働観や働き方の常識ができていったのか、知ることで視野が広がりますね。

労働にかかわる時間は、人との出会いや協力、競い合うことなどを通して社会的存在としての自分を見出していくきわめて重要な絆にかかわっている、と、導入部分で書かれている。

人生のなかで最も活動的な年代に、相当の部分を費やしているのが労働、という現実を前に、労働の時間が、我慢するだけの、金のために自分を殺して働く時間であるというのは、どう考えても納得できない、と著者は言う。

時間厳守、退職制度、残業、、、、

時間を戻れば、今の労働観は自明のものではないことを発見し、

そして将来も変わり得るし、今も変化の中にある。

世界を見渡せば、日本の働き方が異常だったりする。

どのように変えていくのが私たちにとって望ましいのか、を考えることが大事だと最後に伝えられています。

0
2026年07月23日

Posted by ブクログ

姪の就活を受け読んでみた。
人工知能との役割分担も踏まえた上で、生産活動と、ボランティア、余暇等、それらをバランスよく行うことができる仕組みを作り、将来不安の除去と、過剰生産と過剰消費からの脱却を目指さなければならない。
仕事の本質は、共存の仕組み。

0
2026年06月19日

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