あらすじ
大学の授業で「テクスト分析」は定番のひとつ。しかし、なんの変哲もない「テクスト」を「分析」するとは、いったいどのような行為なのだろうか。「分析せよ」とはいかなる要求なのか、なにに成功すれば「分析」できたと見なされるか、そして、テクスト分析を基礎におく人文学とは、いかなる学問なのか。授業での発表から学術論文まで、「分析」による価値生産のメカニズムを原理的かつ実践的に解き明かす一冊。
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Posted by ブクログ
論文を書いた事があり、真面目に取り組んだ経験がある人には覚えのある苦悩や疑問に、痛快なほどスパスパと答えてくれている。自分が在学中に読みたかった!と思わずにはいられない。問いから始まるアカデミックライティングの本ではないが、テクニカルに終始もしない。アーギュメントの大切さも、参考文献を探した経験がある人にはよくわかるはず。
Posted by ブクログ
驚愕の読み応え。2026年、商売人が読むべき人文書ランキングNo1.ビジネスでもよく登場する「分析」というコトバ。そんな分析が持つ可能性とその限界を、チャーミングな執筆でえぐり掘る名著。
前著の「書き方の技術」の徹底解剖っぷりには震えたものだが、今回の「読み方の技術」の丁寧っぷりには、前作以上に震えが止まらなかった。
いい本は、読む前には戻れない「世界の見方・読み方」を授けてくれるものだが、この本を読んで、「あゝ、人文学が大好きで良かった」とホクホクした。終盤で語られる「人文学とは?」という問いかけ、さらには文系だからこそ挑める世界線についての解説は、ぜん文系の希望の光だし、文系諸君はその思いを引き継いで、日々仕事せなあかんと思った次第。
Posted by ブクログ
前作「まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書」に続く第2弾。本作は「読むこと」に主眼を置いています。
映画「ゴジラ」の第1作を題材に繰り広げられる解説も学びが多かったですが、最終第10章の「人文学とはなにか」で語られる「人文学を学ぶ意味」みたいなことが、1番著者の阿部さんの熱量が感じられました。
以下、第10章から印象に残った部分を抜粋します。
『知的謙虚さとは、自分には見えないものがあるという認識である。テクスト分析による価値生産の技術を習得すること、それはまさしく、この知的態度を身につけること、独自性の産出にはこの知的態度が不可欠なのだと知ることにほかならない。』
匿名
難しい...
まだ、第2章までしか読むことができていませんが、内容が難しいです。
テクストを分析するために、仮定した統合原理について、その統合原理が存在しないとあったり、その統合原理が弱いとあったり。前の項を読み直して理解を深め、少しずつ読み進めています。
Posted by ブクログ
人文学の目的やスタンスについて、なんら学ぶべき必要性を持っていない僕が・・・あえて言えば、世界に対して多少は知的な対し方を心掛けたいとは思ってはいるが・・・単なる興味で読んだのだが、十分に惹き込まれ、アタマの刺激にはなった。
文系学生にとっての「モノゴトの捉え方強化のためのハウツー」として企画された著作だとは思うが、昨今の「人文(非実学)=非重要」という風潮に対して、世に問うプロテスト・アジテーションとしての味つけもある。
論文であれ、画像映像であれ、なんらかのオブジェクトであれ、テキスト分析においては、まずは、よおく観察したうえで、①分解(要素を抽出) → ② 統合(要素の関係性、補助線をあぶりだす) → ➂解釈(非自明への昇華)というプロセスを踏むこと。分析には、①内在的(テキストの内部だけからできること)、②理論的(過去の巨人の肩に乗って)、➂歴史的(時系列のヒストリカルコンテキストを伴走させて)という手法があること、など。