あらすじ
同級生から陰湿ないじめを受けている11歳の少女・桜子は世間から孤立して生きる大金持ちの老人・津坂と満開の桜の木の下で出会う。孤独を分かち合う2人は、やがて禁断の恋に落ちていく。しかし年齢差66歳の許されざる恋は、次々と不吉な事件を呼び起こし……。伊集院は少女を救い出すことが出来るのか!? (講談社文庫)
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Posted by ブクログ
栗本薫の作品なので安心して読もうと思いました。
主人公の少女が幸福になって終わることを願っていました。
読み進むうちに、だんだん違和感が増してきました。
どうして栗本薫さんは、自分の世界に閉じこもっているのだろう。
もっと世の中に出て、大きな声で物をいった方がいいのではないかと感じました。
生前に栗本薫さんに一言だけ言っておけばよかったという悲しみのある一冊です。
自分の期待の甘さと、想像力の貧困に比べれば、
栗本薫の世界観の方が大きいのは分かります。
それでも何故、こんなに悲しい物語を書かないと行けなかったのでしょうか。
単なる量産という枠だけでは語れないような気がします。
墓前にお伺いを立てたいような気がします。