あらすじ
世界史教育の変遷から近代日本の歩みを描く一冊!
明治初期、「アダムとイブ」はどう記述されたか。
欧米の「人種主義」にいかに対峙したか。
帝国主義化は東洋史の記述をいかに変えたか。
なぜ戦後に西洋史の普遍性を強調したのか。
明治維新、戦争、グローバル化――。世界史教科書は各時代の影響を受けながらどのように変わってきたのか。
ロングセラー『聖書vs.世界史』の著者による決定版!
筆者が属する世代は、元来、日本の「世界史」及びその世界史像に対しては強い関心を持たざるを得ない環境の下で過ごしてきた。というのも、戦中派の最後に当たる私たちの世代は否応なしに世界史像の転換に立ち会わされた世代だからである。筆者の場合、高等学校や大学生時代には戦後歴史学が強い影響力を有していたなかで学び、大学院生時代には非常勤講師として世界史を教えたが、その末期に文化圏型世界史への転換という衝撃を経験している。やがて私が大学の講義では西欧における世界史記述の歩みをテーマとするようになったのも、この体験が糸を引いていたと言えるだろう。――「おわりに」より
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Posted by ブクログ
書名(タイトル)から世界史の中で、日本の歴史がどのように位置づけられているのか?を想像したが、逆だった。日本の歴史の中で世界史がどのように扱われてきたのか?という歴史だった。1872年、明治に入ってから「史略」「万国史略」の名前で始まり。小・中学校でどのような科目名で、どのようなことが取り上げられてきたのか!そういった意味では日本が西洋の歴史を受け入れてきたその変遷をみることができる。当初はアダムとイブ、ノア、アブラハムに始まる世界史が教えられてきていたとは全く驚き。
皇国史、支那史などの表現に日本が帝国主義の道を歩み、国民に東洋のリーダーであることを植え付けようとした歴史を感じた。また1894年までは世界史という用語が使われることは無く、東洋史と西洋史という別科目だった、そして万国史という用語が通常だった!それが「世界史」という科目名に一本化されていく過程がグローバル化の進展を示しているようで面白い。