あらすじ
芥川賞作家・李琴峰が「家族」について問い直す傑作中編。
田舎の狭い人間関係、排他的な空気、暴力的な父親、そして母親からの過度な期待と支配から逃れるように、瀬戸内の島から憧れの東京に出たマヤは、二丁目で出会った恋人・ジェシカとの結婚を機に、彼女の故郷であり、母の故郷でもある台湾へ渡る。旧暦の大晦日、ジェシカの親族が集まる年夜飯に誘われたマヤは、思いがけず母の生まれ育った町を訪れることになり、自分自身で封印していた記憶がどんどん蘇ってくる…。
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Posted by ブクログ
サクッと読める文章量の小説。
100分で読めるように作られている中編小説らしいです。
家族とは?をレズビアンという目線で描いた作品。
正直に言うと恵まれた家族環境の私には感情移入し難い作品だった。
ただ帯にもある「幸せもいうものに対する母親の想像力が、あまりにも偏っていて、あまりにも限られていた」という言葉が心に残った。
主人公のマヤの母親だけではなく、現実の多くの人の考える幸せは偏っている。
幸せの形は人それぞれであり、誰も他人の幸せを否定する権利もないし、ましてや、奪い、制限する権利なんてない。
それを多様性が叫ばれるこの時代に生きる私たちは、心にしっかり刻み込まなければならない。
そんな当たり前のようなことを、突きつけられる作品でした。