あらすじ
カオスな時代を生きるヒントは中世に学べ!
◎教科書が教えない将軍の醜聞から、「日本史マンガ」総選挙まで◎
アニメ「ワールド イズ ダンシング」歴史監修、室町ブームの火付け役による痛快日本史エッセイ53本!
●新宿歌舞伎町のトー横より過激だった“花の御所”跡
●「人妻掠奪の常習犯」足利義満の大スキャンダル
●元祖トップスター世阿弥が明かす「芸能界サバイバル術」
●サウナで生まれた世論が中央政界を動かす事態に
●本能寺の変よりも重要な「日本史最大の謎!」
〈古い価値観が否定される一方で、それを推進するニューリーダーたちも、さらに“下”からの突き上げに晒され、右往左往させられる。この時代が“英雄不在”なのは、そうした“下”からのマグマを誰も制御できなかったからに他ならない。他の時代にはない室町時代の面白さがあるとすれば、むしろそれは、そんな“英雄不在”の混沌にこそあると僕は考えている。〉(本文より)
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Posted by ブクログ
英雄不在の混沌の室町時代のサバイバルと
歴史学者になるためのサバイバル。
中世史学者が見出す史料と自身などについての、エッセイ。
・はじめに ―だらだら、チンタラ、室町人にまなぶ仕事術―
第一章 中世人との出会い 第二章 室町、遥かなり
第三章 歴史学者の作られ方
第四章 歴史学を社会にひらく 第五章 過去と今
・おわりに
参考文献有り。
戦乱、飢饉に飢餓など、混沌とした時代の中での、サバイバル。
一方、現代では自らの道を見い出し、突き進むために、
紆余曲折しながら人に、知識と出会い歩む、サバイバル。
そして日本史研究と教育の現状の中に見る、サバイバル。
もちろん、中世史学者の著者の見い出す
歴史の中のエピソードも盛り込まれている。
旧平安京の公道や川の上を不法占拠して、耕したり、
水上住宅を建てたりする庶民。無論、
女性も逞しいが、実はダラダラのチンタラの人々。
戦乱が長期化するので、実力者まで疲弊して、
尻切れトンボに陥る英雄不在だったり、
室町時代ってなんだかなぁと、苦笑してしまう。
特にくずし字と書き順の関係は面白かったし、
ムラやマチの共同体と“ご近所さん”の繋がりが
室町時代から続いてきたことも興味深い。
日本史の学習漫画の比較とか、光秀のスマホ制作秘話も
歴史の語り方という視線で書かれていて、愉しかったです。
Posted by ブクログ
中世史家の清水氏による歴史エッセイ。史料のこぼれ話だけでなく、今回は清水氏自身の苦労話や現代の歴史教育まで、さまざまなテーマが綴られる。やんちゃな高校での非常勤時代の話などもあり、清水氏の話のうまさは、この時代に養われたのかななどと想像してしまう。エピソードでは、窯業と農業の対立の話や、日本史マンガの出版社ごとの特徴をまとめた話が特に面白かった。
Posted by ブクログ
これも面白かった!
清水先生はご自身が研究者を志されたきっかけや非常勤時代の頃の話に需要があるのかなどと心配されていたけれども、そこが一番興味深かったです。国にも文科省にも学者界隈にも翻弄されているアカデミアだけれども清水先生のような研究者を少しでも支援できるように自分レベルでできることはなんでもしようと思いました。
Posted by ブクログ
歴史学者の人生に関するエッセイって、考えてみれば読んだことはなかったなと思った。そしてどんな世界かということがわかってたいへん面白かった。教員時代のお話もとても面白かった。ヤンキーたちに興味を持ってもらえるよう授業を作ってきたっていう時間はその後のきっと大学職員になってからも役立っただろうなと思った。私は日本史だと室町時代と南北朝時代が好きなので、人気がないんだなって知った。確かに幕末とか戦国時代は大河ドラマでもよく取り上げられるけど中世のものはそれらに比べてかなり少ない。京都御所が戦国時代はわりと門戸開放していて、戦乱の時は庶民が避難していたって話が興味深かった。私も歴史上の永遠の謎とされている坂本龍馬の暗殺者は誰かとかそういったテーマよりも庶民がどのようにして暮らしていたのかのほうが気になるなと思った。自分と地続きの人間だと感じられるからだろうか。