あらすじ
結婚というのは「おなか空いたままはよくないね」と言いながら、それぞれに好きなものを買って横並びでおにぎりを食べることなのかもしれない。
わたしたちはこれから、婚姻届を持って市役所へ行くーー。レストランで向かい合う恋、好きなものを買って横並びで食べる結婚。なにかになりたくてたまらなかったあの頃、書き続けた日々。前を見て進むこと。『うたうおばけ』の著者による、いとおしい日常も、あらたな節目の一日もやさしく包み込む傑作エッセイ。
ロングセラー『わたしを空腹にしないほうがいい』『うたうおばけ』『虎のたましい人魚の涙』の著者による珠玉のエッセイ集!
【目次】
飛んじゃったサンキャッチャー
なまけ神様
大荷物のこころ
ほそい稲妻
すばらしい枝
歯とベンツ
泣きながらマラカス
クリーニング・キッス
鬼の初恋
蝙蝠・胡麻団子・氷嚢
夜のマンション
夕陽を見せる
いやな手
見ていないし、透かしていない
コーヒーと結婚
倒産と失恋
長野さんは陸を泳ぐ
へそを出して来た
ヤドリギ
かわいそうに
ミルク
作家みたい
深く蔵す
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
れいんさんの言葉選び考え方は、素直であざやかな言葉選びが素敵。特に「夕陽を見せる」が1番印象的に残った。描かれている情景が浮かんできて、私もそこへ行きたくなってきた。
Posted by ブクログ
今まで「物語が読みたい」と思ってエッセイを手に取ることがなかったけど、こんなに面白いなんて!という新たな出会い!
くどうれいんさんの人間味がすごくいいし、旦那さんや過去の恋人とのエピソードが面白い。そして素敵。
この方の他の作品もぜひ読んでみたいと思った1冊!
Posted by ブクログ
「わたしたちはこれから、婚姻届を持って市役所へ行く」という文章を見て、
近々入籍を控えているので、結婚するその日 どんな気持ちになるもんなのかな と気になり「読みたい」にずっと入れていました。
一緒にふざけて、一緒に笑って、一緒に失敗して、一緒に学んで、そんな特別じゃない忘れちゃうかもしれないけど大事な日々がこれからも続くんだなあ。
「しあわせは半分こ、悲しみは、二倍!」
二倍の悲しみが降りかかっても、たぶん泣いて笑って吹っ飛ばせるな、この人となら。
Posted by ブクログ
遠ざかってしまった時間の中で感じたことを、こんなに瑞々しく綴ることができるなんて、とくどうさんのエッセイを読むと毎回感嘆している。
今回の収録作で軽く衝撃を受けたのは「鬼の初恋」。
苦手な人を自覚した最初の体験を、ここまで赤裸々に語るのは、勇気がいるだろう。思い返して当時の自分の感情と向き合うことも気まずいだろうし。
その過程を読者には感じさせず、鬼に絡めた最後の一文で締める。そこがなんだか、エッセイを書くために生まれてきた人みたいだ、と凄みを感じた。
Posted by ブクログ
表紙買い。エッセイは普段あまり読まないけど、
クスリと笑えるところが多くて面白かった。
日常の何でもないようなこともこんなに
言語化して面白く書けるってすごい。
「ミルク」の話が可愛くて、
ペットを飼っていた身としては
愛おしさを思い出して泣いた。
Posted by ブクログ
そういえばエッセイをじっくりと読むの初めてかもしれない。
普段なら手に取らない本を貸してもらった、人から勧められたり貸してもらうと自分の選ばない本と出会えるのでたのしい。
くどうれいんさん、わたしと同世代なので親近感を感じながら読みすすめた。
普段爆速読書なんだけど、エッセイはゆっくり読むということがわかった。新たなる発見すぎる。
言葉選びも切り取られた場面も独特で読んでいて情景が浮かぶ。
各エッセイの書き出しが毎回ツボすぎて引き込まれた。
どのページも丁寧に大切に読みたくなる本。
Posted by ブクログ
れいんさんの作品でも結構好きな方だ。なんか、いつもより暗くない。明るい。
結婚のことがあるからかなあ。単行本を買おうとしていたら、ちょうど文庫本の発売が予告されていて、「らっきー」とおもった。即購入。サイン本があるらしいので欲しかったが、地方なのでそんなものは簡単に手に入れられない。くやしい。
私もコーヒーにミルクを注いであげるような日々を送りたい。
Posted by ブクログ
悔しい!なんでわたしはくどうれいんにならなかったんだろう!何者かになりたかったのは同じで、でもひたすら書き続けて何者かになったくどうれいんさんと、何もせずぼんやり生きて何物にもなれてないわたし
くどうれいんさんの周りは愉快で素敵な人ばかりで素敵だ わたしも周りの人の良いところをこんなふうに伝えられたらいいな
Posted by ブクログ
くどうさんの、友人や恋人(後に旦那になる人)周りの人との何気ない日常の書き方が、独特で面白くて好き。
この本では、「あぁ、人ってこうやって歳を重ねていくのか」と感じると共に、やっぱり誰かと生活する結婚っていいなと思った。
幸せははんぶん、悲しみは2倍。
Posted by ブクログ
くどうれいんさん初めての作品。帯分に激しく共感する。
「2倍になった悲しみを、やんなっちゃうねと言い合うことができるなら素晴らしいことだと思ったのだ」この言葉が胸に染みた。
Posted by ブクログ
表紙が可愛すぎる…文庫版で購入
結婚とは、れいんさんたちとすごく似てるが、
好きじゃない果物を相手のために剥けることだと思う。
結婚ってやっぱりいいなぁと読んで思った。
Posted by ブクログ
あったかい気持ちになれる、心にさざ波が立たない、穏やかなエッセイだった。婚姻届を出しに行く日のお話が良くて、また読み返せるようにしおりを挟んでおいた。れいんさんも、れいんさんの周りの人も素敵。他の作品も読んでみたい。
Posted by ブクログ
くどうれいんさんのエッセイを読むのはこれが2作目です。うたうおばけを先に読みましたが、そちらはれいんさんの周りの個性豊かなお友達たちとのお話が印象に残る感じでしたが、今回はれいんさん自身の感性がより光っている気がします。
「夕陽を見せる」には私の地元秋田の温泉も出てきますが、初見の人は気づかなそうなトラップにも気づいていてよくみてるな〜と感心しました。あの温泉は屈みながら素早く移動しないと外から見えてしまうのに。みんな夕陽が沈む時間に合わせて風呂に入り、見知らぬもの同士で同じ方向を向いている状況に感動しているれいんさんの日常は素敵だと思いました。「わたしはもっとわたしのおっぱいにいろんな景色を見せてあげたい」というのもれいんさんらしさを感じる表現でした。
あと、ミドリさんと結婚する話も出てきましたが、この人はうたうおばけにもでてきていたあの人か…?となったので出版順に読んでいった方がより楽しめそうです。
Posted by ブクログ
くどうれいんさんのエッセイを読むのはこれで二度目。うたうおばけが個人的に本当に大好きで良すぎてハードルを上げすぎたのか、最初「ん?」ってなったんだけど、読んでくうちに「これこれ」ってホッとした気持ちになったり、クスッと笑ったり、いい時間を再び過ごせた。
くどうれいんさんにも愛おしい気持ちになるし、毎回登場人物も愛おしく思う。蒲田私も友達になりたい!とか、ミドリさんだ〜!となるのも楽しい
飛んじゃったサンキャッチャー、クリーニング・キッス、夜のマンション、コーヒーと結婚、長野さんは陸を泳ぐ、かわいそうに、ミルク、深く蔵す、が好きだった。
長野さんは会ってないけど読むだけで、私もそんな風に歳を重ねたい!と思ったし、「かわいそうに」は私もかわいそうに、という言葉にすこし躊躇いがあるというか、言葉そのものを使わないようにするところがあって共感した。
くどうさんの結婚の際のお話がそもそも嬉しくて、そうだよね、難しいよね、と思いながら微笑ましく読んだ
本のタイトルがさらに味した
深く蔵すのお話を読めたのはすごく嬉しかった
Posted by ブクログ
読みやすいエッセイでした。
くどうれいんさんの人柄が知れた一冊でした。
初めて読む作家さんなのにその人の人柄を知れることが楽しみになり、考え方を知れるのがワクワクしました。
Posted by ブクログ
「うたうおばけ」がとても良かったので購入しました。
結婚とはコーヒーにミルクをいれるようなもの…というところに目からウロコ。こういう優しさを持っていたい。
Posted by ブクログ
くどうれいんさんのエッセイを読んだのは、こちらで3冊目です。
初めて読んだ『虎のたましい人形の涙』より、こちらの方が好みでした。
特に「コーヒーと結婚」と「倒産と失恋」が好きです。
それにしても『湯気を食べる』を読んだときは感じなかったのですが、この作品中の「見ていないし、透かしていない」などを読むと、私は苦手なタイプの人…と思ったのですが、文庫版のあとがきを読むとこちらを書いていた頃は、のたうち回っていた頃だったと書かれていたので納得しました。
Posted by ブクログ
本の紹介文にもなっている「結婚はお腹が空いたままは良くないねと言いながらそれぞれに好きなものを買って横並びで食べることなのかもしれない」という表現がぶっ刺さった。
相手の食べたいものに合わせることでもそれを汲み取ることでも、自分の食べたいものを一緒に食べてくれることでもない。
面と向かわず、横並びで、各々が食べたいものを食べる。
その感覚が同じ人同士がうまくいくのかなと思った。
Posted by ブクログ
横並びで食べること
向かい合わせよりもなんとなく
話しやすくなるところとか
すきかも
なんだかいいなぁと思う日常の場面で
結婚のお話がとてもよかった!
Posted by ブクログ
ヤドリギが気になって読後に調べてしまった。「かわいそうに」はちょっと響いたな。″わたしはずっとだれかに「かわいそうに」と言われたかったのかもしれない。本当にわがままだけれど、あの日彼女に出した手紙も、彼女をかわいそうと言いたかったのではなく、わたしをかわいそうだと言ってほしかったのかもしれなかった。そういう、自分の不幸だけを常に憐れんでほしいわたしの幼稚さに、きっと彼女は激怒したのだ″
Posted by ブクログ
p186
わたしはずっと、わたしのことを救いたかったのだ
〜
会場をまんべんなく見渡して高校生たちと目を合わせながら、おかしいと思っていた。いない。座っているはずの、高校生の時のわたしがいなかった。高校生の時の自分と目が合って、わたしはわたしを救うはずだった。
〜
そうか、もしかしたらいつの間にか、17歳のわたしはわたしの中からいなくなっていたのかもしれない。わたしはもう、彼女の機嫌を伺わなくても書けるようになったのかもしれない。それはさみしいことだけれど、来るべき別れのようにも思う。彼女はわたしの気づかないうちに救われて、もういないのだ。私はすでに、自分が思うよりずっと身軽に書いている。書くことの楽しさだけで、書くことができている。
作家みたい。
p194
はずみだから、みーんな。
球をポンっとやってあっちに戻れない、みたいな。人生ははずみだよ。いまはずむときなんじゃない。決断って選ぶことじゃなくて、選んでそれでよかったって思えるようにしていくことだって言うし
Posted by ブクログ
れいんさんは相変わらず安定の内容だったが、そこで語られる周りの人たちがまた良かった。れいんさんが引き寄せるのか、互いに引き合うのか、気になる。
そのなかでも、れいんさんと仕事をしたいと会いにくる出版社の方の言葉が印象的で、本音なんだろうけど結局一緒に仕事はできなかったのだから、有能なのか無能なのかは微妙だが、熱いものを感じた。
Posted by ブクログ
特別ではない日々にスポットライトを当てて、愛おしいものに変えてくれるエッセイ集。
著者が兼業から専業作家へと舵を切り始めた頃の作品。
新しい環境にまだ慣れない様子や葛藤が率直に描かれていて、
「どんな人でも水面下で足掻いているんだ」
「かっこ悪いのは自分だけじゃないんだ」
と救われるような気持ちになった。
まるで物語のように鮮やかな一編もあり、
「日常って物語になるんだ。自分も物語の中を生きているんだ」
と気づかされた。
変わり映えしない自分の日常も、少し俯瞰して、親愛を持って見つめることで、まったく違った景色が見えてくるのかもしれない。
そう思わせてくれる、愛おしい一冊。