【感想・ネタバレ】コーヒーにミルクを入れるような愛のレビュー

あらすじ

結婚というのは「おなか空いたままはよくないね」と言いながら、それぞれに好きなものを買って横並びでおにぎりを食べることなのかもしれない。

わたしたちはこれから、婚姻届を持って市役所へ行くーー。レストランで向かい合う恋、好きなものを買って横並びで食べる結婚。なにかになりたくてたまらなかったあの頃、書き続けた日々。前を見て進むこと。『うたうおばけ』の著者による、いとおしい日常も、あらたな節目の一日もやさしく包み込む傑作エッセイ。

ロングセラー『わたしを空腹にしないほうがいい』『うたうおばけ』『虎のたましい人魚の涙』の著者による珠玉のエッセイ集!



【目次】
飛んじゃったサンキャッチャー
なまけ神様
大荷物のこころ
ほそい稲妻
すばらしい枝
歯とベンツ
泣きながらマラカス
クリーニング・キッス
鬼の初恋
蝙蝠・胡麻団子・氷嚢
夜のマンション
夕陽を見せる
いやな手
見ていないし、透かしていない
コーヒーと結婚
倒産と失恋
長野さんは陸を泳ぐ
へそを出して来た
ヤドリギ
かわいそうに
ミルク
作家みたい
深く蔵す

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Posted by ブクログ

短編だから読みやすいし、ぼーっとしながらでもこの人の人生が豊かで楽しそうで、それを文章として残している魅力を感じる

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2026年10月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

◾️record memo

手紙には「わたしは蒲田に出会うことができてほんとうにうれしい、学生時代の思い出の端々に蒲田がいることが、きっと今後わたしの人生の財産になると思う」という意味のことを、とてもうっとりした文章で書いた。蒲田はその日の夜に長いLINEをくれた。「サンキャッチャーは早速、朝日の入り込む東側の窓に吊るしておきました。東北にきてレインさんと出会ったことは人生の中でまちがいなく私の転機となりました」とあり、わたしは心の底からうれしかった。お互いに大学を卒業してわたしは盛岡へ、蒲田は東京へ行った。わたしは蒲田がいまどうしているのかを知らない。

改札を出た後、都営大江戸線の乗り口がわからなくなってしまった。表示されているとおりに進んでいるはずなのに、どう考えても見当たらない。ここを曲がるのだったか。ここを曲がってはいけないのだったか。乗り換えでこんなに歩くはずはないのに……わたしは同じ道をなんども行き来した。キャリーバッグのタイヤが砂利を敷き詰めたような歩道のアスファルトにこすれてぎゃりぎゃりぎゃりと鳴った。観光客らしき人は一人もおらず、サラリーマンか大人びた学生たちばかりがわたしとすれ違った。みな小さな、あるいは薄い鞄を持って颯爽と歩いていて、こんなに大荷物なのはわたしだけだった。マスクがあってよかった。泣き出しそうになるのを堪えながら、迷っているとは思えないような速度でわたしは何度も颯爽と歩きなおした。

それからの八泊を、わたしはむきになったかのようにちいさな鞄で過ごした。斜めがけの、死んだわたしのおばあちゃんならこれをポシェットと呼ぶであろうちいさな黒い鞄で。まるでいつも東京にいて忘れ物はいつだって取りに戻ることができるような顔で、口紅とハンカチと財布とスマートフォンだけで過ごした。「荷物それだけ?」と何人かの友人は言った。わたしがこれまで東京を歩くときは、岩手のお土産やらカメラやらメモ帳やら、ごっちゃりと持ち歩いていたからだ。「これだけ」とわたしは得意になった。

東京コンプレックス、と彼女がわたしに言ったのは、この、大きな荷物を抱えて恥ずかしいこころのことなのだろうか。そうだとしたらほんとうに余計なお世話だ。まだむかついているから、いつか東京のことを作品にしてたくさん売れてやろうと思う。

サービス精神が旺盛なので、カメラを向けられているときはとっても笑顔で大きな声で、ときどきふざけたりしながら楽しく映った。もしかしたらテレビに出るのがわりと向いている人間なのかもしれないぞわたしは。そう思ってすぐに、そういう妙な器用さで勝ち上がって、しかし結局優勝はできない自分の人生のことを思った。うまくやれるけど本物じゃない。中学生のときからずっとその繰り返しがわたしの人生ではないだろうか。

またなんか勝ったけどこれは勝ったわけじゃない。自分の「本物じゃなさ」のようなもののことをずっと思っていた。

わたしはくどう、自信を持っている女。得意技は、とんぼをメチャクチャ捕ること。

わたしが鬼のままでも恋をしてくれる人を、ずっと探していた。

何がおしまいなのかと言われるとうまく言えないのだが、うまくいっていることはひとつもないのだった。途方もなく、なすすべなく、まったく明るい気持ちになれない朝だった。精神的にそんなふうになっている日、大抵の原稿はうまくいかない。

おしまいだ、と思う日に、わたしには蝙蝠の女と胡麻団子の女と氷嚢の女がいる。水をごくごく飲んで、原稿に向かった。

仕事を辞めてもう一年経つというのに、わたしは未だ、性懲りもなく勤め人だったときの自分の姿に縋っているのだった。作家だって社会にとって必要な仕事だと言い聞かせながら、それでも仕事着を身にまとう自分が恋しかった。お客様と仕事じゃないような談笑をしたり、理不尽を引き受けたり、遠くまで車を走らせたりする。その日々のわたしのことをやたら輝かせて思い出すことがとても増えたわたしは、企画書も売り上げ票も出さなくてよくなったさみしさを埋めるように、前の仕事相手と遅くまで飲んでばかりいた。昼過ぎまでぼさぼさの髪でいるくせに、飲みに行く直前に前着ていた仕事着に袖を通し、「おや先生、おつかれさまです」と揶揄われたりしながらサラリーマンたちの話を聞くだけでたのしいのだった。愚痴でも達成感でも、上司や同僚のいる人たちのああでもないこうでもない話を聞いていると、この輪にいる自分も社会に参画しているようなきもちになる。サラリーマンをやるというのは本当にすごいことだったと思っているから、どれだけ「すごいね」と言われても、サラリーマンの皆さんのほうがずっとずっとすごいですよ、と言い返して、お酒がおいしくて、二軒目が三軒目になる。夜中の一時をすぎて「うあーもうこんな時間、明日仕事かよ」と言うひとに「ね、お会計しましょう」と返してパイナップルのカクテルを飲み干しながら、しかしわたしは、無理に七時に起きて準備をしなくてもいいことに気が付く。担当編集との打ち合わせは十三時から、それに間に合えばよい。手を振って別れて家までの道をへらへら歩いて帰りながら、だんだん真顔になる。この仕事の自由さのことを考えると夜空が真っ黒い布のようにわたしに巻き付いてきて、玄関までの足取りはどんどん重くなる。そうして静かに玄関を開けると、明日も仕事のミドリはとっくに眠っている。(ごめん)と思いながら靴を脱ぎ、(ごめん)と思いながら水をごくごく飲み、(ごめん)と思いながら顔を洗うとき、この(ごめん)はミドリに言っているのか自分に言っているのかわからなくなる。それでも酒場で敬語とため口がぐちゃぐちゃになりながら笑ってお冷を頼む自分が「本当のわたし」だったような気がして、飲む誘いがあればなんでも引き受けていた。

三階に戻るエレベーターの中で「どうして高いところが苦手なの?さっき大丈夫そうだったけど」と尋ねると、「飛び降りたくなっちゃうからね」とミドリは笑った。
「だから落ちても死ななそうな三階くらいがいちばんちょうどいいんだよ。おれは十二階には絶対住めないってわかってよかった」

わたしはいつだってホットコーヒーのような愛に氷をたくさん入れてコーヒー牛乳にして飲ませてしまうような人間なのに、結婚なんかしていいんだろうか。

これまでのすべてのデートのレストランで向かい合って座っておいしいねと言い合うとき、あれはたしかに恋だった。しかし結婚というのは「おなか空いたままはよくないね」と言いながら、それぞれに好きなものを買って横並びでおにぎりを食べることなのかもしれない。

「ふたりで暮らせば、しあわせは半分こ。悲しみは、二倍!」
わたしはけらけら笑って、「二倍!」と繰り返した。わたしたちは、ふたりで暮らすことを "しあわせが二倍で悲しみは半分こ" なんてちっとも思っていない。けれど、二倍になった悲しみを、やんなっちゃうねと言い合うことができるなら素晴らしいことだと思ったのだ。

十七歳のわたしをいちばん支配していた感情は「悔しい」だと思う。毎日こころの底で何かに対して、悔しくていらいらしていた。常に四人でつるまなければ気が済まないかわいい女子や、目立つことを完全に諦めて四六時中コボちゃんのような顔をしている男子や、県大会でベスト8に残っただけで新聞の写真付きの記事になる野球部や、廊下の壁に背中をつけながらけだるそうにホルンを持ってロングトーンをする吹奏楽部や、購買で福田パンのクッキー&バニラと午後の紅茶という甘すぎるセットを昼食にするやつや、死んでるかと思ったら生きている生物室前のウシガエルや、都内の私立高校に通いながら英会話と乗馬を習い事にしている会ったこともない一つ年下の子のブログや、どうがんばってもどうやら思うようなかわいさにはならない自分に、いらいらしていた。

わたしはずっと、わたしのことを救いたかったのだ。

「決別とは違うんじゃない。わたしみたいに漢字の玲音ちゃんを覚えている人がたくさんいるんだから。それにさあ、結婚もだけど、はずみだから、みーんな。球をポンっとやってあっちに戻れない、みたいな。人生ははずみだよ。いまはずむときなんじゃない。決断って選ぶことじゃなくて、選んでそれでよかったって思えるようにしていくことだって言うし」

龍の玉深く蔵すといふことを
昨日、話したあと、ふと、虚子のこの句が浮かんできました。『玲音』という名を深く蔵して、風のように自在に!

三度読み返して、大きく息を吸った。深く蔵す。わたしは戦う名前として「くどうれいん」を使い、愛する人たちに呼ばれるときは「玲音」と呼ばれよう。わたしの芯にしかない名前があるというのも、かっこいいことかもしれない。

焦っていて負けたくなくて自信がなかったからこそ、何かにつけて覚悟を決めたくて仕方がなかった。いまだってそう思う日もあるけれど、(でも、できることしかできないもんなあ)とにこやかに諦められるようになったと思う。落ち着いて椅子に座ってひとつずつ取り掛かろうと思えるようになったのは、その頃のわたしがのたうち回って疲れてくれたおかげだ。

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2026年10月25日

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くどうさん初読。表紙買い。読み始めは、合わないかも…と思ったけど、だんだん共感するし面白く。ほっこり日常

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2026年10月17日

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日常のほんの一瞬も、くどうれいんさんの文章だと特別なものに見えてくる。
不思議だけど、不思議とスッと心に入ってくる。
素敵なエッセイでした。

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2026年09月29日

Posted by ブクログ

今まで「物語が読みたい」と思ってエッセイを手に取ることがなかったけど、こんなに面白いなんて!という新たな出会い!
くどうれいんさんの人間味がすごくいいし、旦那さんや過去の恋人とのエピソードが面白い。そして素敵。
この方の他の作品もぜひ読んでみたいと思った1冊!

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2026年08月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「わたしたちはこれから、婚姻届を持って市役所へ行く」という文章を見て、
近々入籍を控えているので、結婚するその日 どんな気持ちになるもんなのかな と気になり「読みたい」にずっと入れていました。

一緒にふざけて、一緒に笑って、一緒に失敗して、一緒に学んで、そんな特別じゃない忘れちゃうかもしれないけど大事な日々がこれからも続くんだなあ。

「しあわせは半分こ、悲しみは、二倍!」
二倍の悲しみが降りかかっても、たぶん泣いて笑って吹っ飛ばせるな、この人となら。

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2026年08月18日

Posted by ブクログ

れいんさんの、ほわんと優しそうに見えてはっきりしているところや、ニコニココミュ力高そうに見えてしっかりこじらせているところ、大好きです。

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2026年08月16日

Posted by ブクログ

遠ざかってしまった時間の中で感じたことを、こんなに瑞々しく綴ることができるなんて、とくどうさんのエッセイを読むと毎回感嘆している。

今回の収録作で軽く衝撃を受けたのは「鬼の初恋」。
苦手な人を自覚した最初の体験を、ここまで赤裸々に語るのは、勇気がいるだろう。思い返して当時の自分の感情と向き合うことも気まずいだろうし。
その過程を読者には感じさせず、鬼に絡めた最後の一文で締める。そこがなんだか、エッセイを書くために生まれてきた人みたいだ、と凄みを感じた。

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2026年08月16日

Posted by ブクログ

表紙買い。エッセイは普段あまり読まないけど、
クスリと笑えるところが多くて面白かった。
日常の何でもないようなこともこんなに
言語化して面白く書けるってすごい。
「ミルク」の話が可愛くて、
ペットを飼っていた身としては
愛おしさを思い出して泣いた。

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2026年08月14日

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そういえばエッセイをじっくりと読むの初めてかもしれない。
普段なら手に取らない本を貸してもらった、人から勧められたり貸してもらうと自分の選ばない本と出会えるのでたのしい。
くどうれいんさん、わたしと同世代なので親近感を感じながら読みすすめた。
普段爆速読書なんだけど、エッセイはゆっくり読むということがわかった。新たなる発見すぎる。
言葉選びも切り取られた場面も独特で読んでいて情景が浮かぶ。
各エッセイの書き出しが毎回ツボすぎて引き込まれた。

どのページも丁寧に大切に読みたくなる本。

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2026年08月12日

Posted by ブクログ

れいんさんの作品でも結構好きな方だ。なんか、いつもより暗くない。明るい。
結婚のことがあるからかなあ。単行本を買おうとしていたら、ちょうど文庫本の発売が予告されていて、「らっきー」とおもった。即購入。サイン本があるらしいので欲しかったが、地方なのでそんなものは簡単に手に入れられない。くやしい。
私もコーヒーにミルクを注いであげるような日々を送りたい。

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2026年07月28日

Posted by ブクログ

同じ出身で同い年の作家さんが書いた本。しかも、手に取ったのは数量限定のサイン本で、これは運命かも!と思いながら購入しました。
特に「夕日を見せる」では、実際に訪れたことのある温泉が登場し、その情景がありありと、そしてキラキラと輝きをまとって浮かんできました。何気ない景色も、作家さんの表現や豊かな語彙によって、こんなにも鮮やかに心に描かれるのだなと感じました。

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2026年10月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

れいんさんの作品を読むのはこれで8作品目。
今回もれいんさんの可愛さ+反骨心のような人間性をエッセイからしっかり感じ取った。
文章の端々に「怒り」や「憤り」が垣間見えるのが、可愛らしさの文章の対比があって好きだなぁといつも思う。あとは擬音の使い方。例えば文中にあったリップバームを塗った時の「んー、ま。」という擬音の可愛らしさがたまらなく好き。

私のお気に入りエッセイ
・「見ていないし、見透かしていない」
「この人に見透かされている」と思ったことのある経験について語られていた。でもそこには自分に自信がないことを「相手が見透かしてくる」と思うことによって自分を安心させている。相手を鏡のように使っていることについて語られていた。
れいんさんはそう感じるんだな…繊細〜〜!私も若い頃はあったかもしれないけど、年齢を重ねてそういう感情は無くなってきた(というかどうでもよくなってきたのかもしれない)かな。

・「コーヒーと結婚」
れいんさんとミドリさん。
今までの数々のエッセイにもミドリさんは登場するけれど、れいんさんを包んでくれるような温かいご主人のイメージ。
ミドリさん自身が苦手な熱々のブラックコーヒーを朝れいんさんのために淹れてあげる優しさと、そのコーヒーを一緒に飲もうと黒糖シロップと氷と牛乳を混ぜてコーヒー牛乳にしたれいんさん。
どう考えても可愛すぎる二人。
そこから氷で冷やした冷たいコーヒー牛乳を一気に飲んだことで二人ともお腹を下し、体調を整えてから婚姻届を出しにいく二人。改めて結婚って生活だよなぁ〜なんてしみじみ。

・「へそを出してきた」
れいんさんの高校時代の友達、樋口さん。「常にいる」存在でありすぎて、「親友」と呼ぶのが難しいという感覚、わかる。
「同じクラスの人」「友達」「樋口」みたいなカテゴリーなんだろうな。
だから全てを語りきらなくても分かり合える存在、本当に貴重…!

・深く蔵す
短歌俳句を発表する時の名義が漢字表記だったれいんさん。小説エッセイを出す時の名義のように全て名義をひらがな表記に統一するかどうしようかと迷っているれいんさんの心情が描かれていた。
どちらであろうと私はれいんさんの作品をこれからも読み続けるよ〜と思いつつも、れいんさんの決意を知ることができた。
やっぱりれいんさんは可愛いし、かっこいい。

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2026年10月21日

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れいんさんの言葉選び考え方に惹かれた。エッセイとか読む時、何で私にはこんな風に考えれないんだろうって思うことがあるけれど、れいんさんの文章は素直で人間味もあって、でもそれを様々な表現で描いていて。どんなメンタルの時でも気負わず読める感じ。私は「夕陽を見せる」が1番印象的に残った。描かれている情景が浮かんできて、私もそこへ行きたくなってきたー、、。浸かりたい

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2026年09月03日

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くどうさんの、友人や恋人(後に旦那になる人)周りの人との何気ない日常の書き方が、独特で面白くて好き。
この本では、「あぁ、人ってこうやって歳を重ねていくのか」と感じると共に、やっぱり誰かと生活する結婚っていいなと思った。

幸せははんぶん、悲しみは2倍。

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2026年08月27日

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くどうれいんさん初めての作品。帯分に激しく共感する。
「2倍になった悲しみを、やんなっちゃうねと言い合うことができるなら素晴らしいことだと思ったのだ」この言葉が胸に染みた。

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2026年08月26日

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表紙が可愛すぎる…文庫版で購入

結婚とは、れいんさんたちとすごく似てるが、
好きじゃない果物を相手のために剥けることだと思う。
結婚ってやっぱりいいなぁと読んで思った。

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2026年08月19日

Posted by ブクログ

あったかい気持ちになれる、心にさざ波が立たない、穏やかなエッセイだった。婚姻届を出しに行く日のお話が良くて、また読み返せるようにしおりを挟んでおいた。れいんさんも、れいんさんの周りの人も素敵。他の作品も読んでみたい。

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2026年08月11日

Posted by ブクログ

くどうれいんさんのエッセイを読むのはこれが2作目です。うたうおばけを先に読みましたが、そちらはれいんさんの周りの個性豊かなお友達たちとのお話が印象に残る感じでしたが、今回はれいんさん自身の感性がより光っている気がします。
「夕陽を見せる」には私の地元秋田の温泉も出てきますが、初見の人は気づかなそうなトラップにも気づいていてよくみてるな〜と感心しました。あの温泉は屈みながら素早く移動しないと外から見えてしまうのに。みんな夕陽が沈む時間に合わせて風呂に入り、見知らぬもの同士で同じ方向を向いている状況に感動しているれいんさんの日常は素敵だと思いました。「わたしはもっとわたしのおっぱいにいろんな景色を見せてあげたい」というのもれいんさんらしさを感じる表現でした。
あと、ミドリさんと結婚する話も出てきましたが、この人はうたうおばけにもでてきていたあの人か…?となったので出版順に読んでいった方がより楽しめそうです。

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2026年08月11日

Posted by ブクログ

くどうれいんさんのエッセイを読むのはこれで二度目。うたうおばけが個人的に本当に大好きで良すぎてハードルを上げすぎたのか、最初「ん?」ってなったんだけど、読んでくうちに「これこれ」ってホッとした気持ちになったり、クスッと笑ったり、いい時間を再び過ごせた。

くどうれいんさんにも愛おしい気持ちになるし、毎回登場人物も愛おしく思う。蒲田私も友達になりたい!とか、ミドリさんだ〜!となるのも楽しい

飛んじゃったサンキャッチャー、クリーニング・キッス、夜のマンション、コーヒーと結婚、長野さんは陸を泳ぐ、かわいそうに、ミルク、深く蔵す、が好きだった。
長野さんは会ってないけど読むだけで、私もそんな風に歳を重ねたい!と思ったし、「かわいそうに」は私もかわいそうに、という言葉にすこし躊躇いがあるというか、言葉そのものを使わないようにするところがあって共感した。
くどうさんの結婚の際のお話がそもそも嬉しくて、そうだよね、難しいよね、と思いながら微笑ましく読んだ
本のタイトルがさらに味した
深く蔵すのお話を読めたのはすごく嬉しかった

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2026年08月02日

Posted by ブクログ

あらすじを読んで、婚姻届を持っていくと書いてあったので、これからの自分の状況に繋がりそうだと思って手に取ってみた。
その話は一話だけだったけど、結婚とは何か、同棲と結婚はどう違うのか、前向きに考えられる話だった。
流れるような日常生活も悪くないけど、日常の中に流れる時間を一つ一つ丁寧に切り取りながら、感情の機微に向き合っていくのもいいなと思った。

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2026年10月14日

Posted by ブクログ

表紙がかわいいのと気になってた作家の人だから買ってみた。初めて読む作家さんだった。

エッセイ系は自分に酔ってる感あるものが苦手で、そうじゃないといいなーと思いながら読んだ。
いけるかも、と思ったけど話によってはうーんって感じだった。

コーヒーと結婚はいいなと思った。気になってたから一番最初にそこから読み始めた。

他の方の感想読んで思い出したけど、なぜそこをひらがなで?というところをひらがなにしているところが、気になってしまった。

薄くて読みやすかったけど、特に心が動いたとかはあまりなかったので今後は積極的には買わないかも。

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2026年09月18日

Posted by ブクログ

「うたうおばけ」がとても良かったので購入しました。
結婚とはコーヒーにミルクをいれるようなもの…というところに目からウロコ。こういう優しさを持っていたい。

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2026年08月29日

Posted by ブクログ

くどうれいんさんのエッセイを読んだのは、こちらで3冊目です。
初めて読んだ『虎のたましい人形の涙』より、こちらの方が好みでした。
特に「コーヒーと結婚」と「倒産と失恋」が好きです。
それにしても『湯気を食べる』を読んだときは感じなかったのですが、この作品中の「見ていないし、透かしていない」などを読むと、私は苦手なタイプの人…と思ったのですが、文庫版のあとがきを読むとこちらを書いていた頃は、のたうち回っていた頃だったと書かれていたので納得しました。

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2026年08月24日

Posted by ブクログ

本の紹介文にもなっている「結婚はお腹が空いたままは良くないねと言いながらそれぞれに好きなものを買って横並びで食べることなのかもしれない」という表現がぶっ刺さった。

相手の食べたいものに合わせることでもそれを汲み取ることでも、自分の食べたいものを一緒に食べてくれることでもない。
面と向かわず、横並びで、各々が食べたいものを食べる。
その感覚が同じ人同士がうまくいくのかなと思った。

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2026年08月22日

Posted by ブクログ

横並びで食べること

向かい合わせよりもなんとなく
話しやすくなるところとか
すきかも

なんだかいいなぁと思う日常の場面で
結婚のお話がとてもよかった!

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2026年08月22日

Posted by ブクログ

ヤドリギが気になって読後に調べてしまった。「かわいそうに」はちょっと響いたな。″わたしはずっとだれかに「かわいそうに」と言われたかったのかもしれない。本当にわがままだけれど、あの日彼女に出した手紙も、彼女をかわいそうと言いたかったのではなく、わたしをかわいそうだと言ってほしかったのかもしれなかった。そういう、自分の不幸だけを常に憐れんでほしいわたしの幼稚さに、きっと彼女は激怒したのだ″

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2026年08月17日

Posted by ブクログ

p186
わたしはずっと、わたしのことを救いたかったのだ
〜
会場をまんべんなく見渡して高校生たちと目を合わせながら、おかしいと思っていた。いない。座っているはずの、高校生の時のわたしがいなかった。高校生の時の自分と目が合って、わたしはわたしを救うはずだった。
〜
そうか、もしかしたらいつの間にか、17歳のわたしはわたしの中からいなくなっていたのかもしれない。わたしはもう、彼女の機嫌を伺わなくても書けるようになったのかもしれない。それはさみしいことだけれど、来るべき別れのようにも思う。彼女はわたしの気づかないうちに救われて、もういないのだ。私はすでに、自分が思うよりずっと身軽に書いている。書くことの楽しさだけで、書くことができている。
作家みたい。

p194
はずみだから、みーんな。
球をポンっとやってあっちに戻れない、みたいな。人生ははずみだよ。いまはずむときなんじゃない。決断って選ぶことじゃなくて、選んでそれでよかったって思えるようにしていくことだって言うし

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2026年08月07日

Posted by ブクログ

れいんさんは相変わらず安定の内容だったが、そこで語られる周りの人たちがまた良かった。れいんさんが引き寄せるのか、互いに引き合うのか、気になる。
そのなかでも、れいんさんと仕事をしたいと会いにくる出版社の方の言葉が印象的で、本音なんだろうけど結局一緒に仕事はできなかったのだから、有能なのか無能なのかは微妙だが、熱いものを感じた。

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2026年08月04日

Posted by ブクログ

特別ではない日々にスポットライトを当てて、愛おしいものに変えてくれるエッセイ集。

著者が兼業から専業作家へと舵を切り始めた頃の作品。
新しい環境にまだ慣れない様子や葛藤が率直に描かれていて、
「どんな人でも水面下で足掻いているんだ」
「かっこ悪いのは自分だけじゃないんだ」
と救われるような気持ちになった。

まるで物語のように鮮やかな一編もあり、
「日常って物語になるんだ。自分も物語の中を生きているんだ」
と気づかされた。

変わり映えしない自分の日常も、少し俯瞰して、親愛を持って見つめることで、まったく違った景色が見えてくるのかもしれない。
そう思わせてくれる、愛おしい一冊。

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2026年07月31日

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