【感想・ネタバレ】朝子の介護奮戦記のレビュー

あらすじ

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本書は画家の祖母と母、そしてライターの「私」という女三代の一家の物語です。ある日、祖母がクモ膜下出血で倒れ、救急病院へ。快方へ向かうと転院することになり、行った先は、回復して退院する者の見当たらない「老人病院」でした。・・・・・・このままでは、病院を生きて出られない・・・、そう思った「私」は懸命の転院作戦を繰り返し、ついには国立病院へと移ります。そこで「私」は在宅介護のトレーニングを受け、やがて祖母の長い入院生活にピリオドを打つことに。そしてアトリエを改造した介護室で祖母を介護する日々が始まりました。祖母はベッドから落ちたり、過度なリハビリで骨折したり、また後遺症で一時入院したりと困難も押し寄せます。しかし「介護を始めてから我が家には笑顔が増えた」というポジティブな介護によって、祖母はまた個展を開くまでに回復していくのです。

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Posted by ブクログ

祖母が突然倒れたことから、介護に奮闘する日々が始まる。その経緯から現在に至るまでの介護の日々を綴った記録。最初は戸惑いを隠せず、困惑した様子も描かれているが、母と二人三脚で、バイタリティー溢れる介護を始める。介護を始めてから、我が家には笑顔が増えたと著者は言う。そこには、勝手に連想しがちな介護の悲惨さなど微塵もない。介護を通して、家族を再認識していく心の過程や、著者が一人の女性としても強く逞しくなっていくところには素直に共感し、尊敬することができる。現在、介護に直面している人も、していない人も、パワーをもらえる一冊である。

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2009年10月04日

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