あらすじ
気鋭の歴史学者がひも解く
中世日本人の赤裸々な日常と非日常
600年ほど前の日本。"中世"と呼ばれた時代に人々は、どのように日常を送り、命をつないだのか。
暴力や呪術の支配に一定の折り合いをつけ、いまへとつながる文化が生まれた室町時代。
気鋭の歴史学者である著者が、現代社会と遠い日々を往復しながら、平易なことばで綴る歴史エッセイ、待望の文庫化です。
巻末には、米澤穂信さんとの特別対談を収録。
単行本 2024年5月 『室町ワンダーランド あなたの知らない「もうひとつの日本」』文藝春秋刊
文庫版 2026年7月 改題・文春文庫刊
この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
敬愛する清水克行先生の新作。
文字通り室町時代のワンダーランド感やアナーキーさが今作も全開でした。
今の日本にも根付く風習、すっかり廃れてしまった習慣などなど目から鱗な話が満載でした。
元々コロナ禍に週刊誌で連載されていたこともあり、その頃の話やSNSでの論争などとも絡めて考えされられることも多く、清水先生の心意気も感じられました。
清水先生の本を読むと文系不要論がいかに学問も社会も政治も軽視しているかと思わされます。
受験にはまったく役に立たないけれども超オススメです。
Posted by ブクログ
【これぞザ・室町人!あなたの知らない世界】
何なんだこの時代は、室町人のぶっとび具合がマジでヤバい!
当時の人達が現代とは全く異なるルールで動いていて、まさに「異界(ワンダーランド)」
命懸けの相撲大会や軍事要塞化した甲賀の村、
武士は幼いうちから◯殺しの練習をするとか室町が修羅の国でヤバすぎ!これじゃあ、いくらライフポイントがあっても足りないよ。
「幻の鳥取城決戦」や「日野富子とドッペルゲンガー」のエピソードも捨て難いが、私の中の一番は
なんと言っても絶世の美女といわれた小野小町!?
『深草少将の百夜通い』など、創作とはいえ小町の末路が酷すぎる……。
さらには、教科書やあの『呪術廻戦』でも出てきた絵、「九相図」のモデルにまで勝手に使われていたとか。
もはや小野小町、特級呪物じゃん!
もしかして脹相たちと兄妹か?
完全にコンプライアンス違反だな。
絶世の美女というのも因果な商売だなと、亡くなったあとも利用されて……。同情せずにはいられない。
その他にも歴史研究者ならではの面白ネタ満載!
途中脱線したり少し中弛みしてしまうところもあったけど、こうやって感想を書いていると脳裏に焼きついた室町文明の狂気と面白さがじわじわ滲み出てくる。
室町ワンダーランド、なんともおそるべき世界なのであった。