あらすじ
この世界の秘密をあなたに教えたい――。わたしはこのホテルの、たったひとりの掃除婦。殺されたゾンビの骸を拾い集めて、世界を美しく保つのだ。一気読み必至の圧倒的虚構世界〈リアルライフ〉。
AI〈やつら〉に侵食された世界で、夫とともに職を失ったわたし――の前にもうひとつの現実がたち顕れた。三十数年良い子で大人になったわたしは、これまでと変わらずに、賢明にひたむきに役割をこなしていく。
感謝されず、褒められもしない。それこそまるで「 」みたいに?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
国家において人間よりも上の存在である憲法で、働くことが義務とされている。その重さというか、逃げられなさというか。
自分も仕事辞めてから次の仕事に就くまでのあいだニート生活をしていた経験があって、お金の不安とかももちろんあるのだけど、「働いていない」こと自体に罪悪感を感じたのを思い出した。
主人公はそれに加え、幼少期に親からかけられた言葉や期待によって「誰かの役に立たなければ」と強く思いすぎる人格に形成されているらしく、生きにくいだろうなあ、と。
VRの世界ではプログラミングされたことしか起こらないけど、現実世界ではそうはいかない。これは良い意味でも悪い意味でも。
それと、ゾンビ・アラスカは僕だと思った。社会で生きるというか生きさせていただくためには、何かしらで貢献しないといけない(という気がして)、それがつまり労働。それに対して僕は苦手意識があって、怖くもあって、でもやるしかないから挑戦して、失敗してまた怖くなって、クマに相談することも多々。
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正直感想が難しい作品だ。
煙に巻かれたような、自己陶酔しているような文書で途中まで何が言いたいのか分からなかった。
最後まで読んで何か「分かった」気がしたが、それも言語化するのが難しい。
ロールプレイングゲームの中と、現実の世界の境目は一体なんなのか。仕事とはいったい何なのか。
主人公の気持ちや思想は分かるような気がするし分からないとも思う。
NPCと私達の違いはあるのか?
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主人公にかかった呪いは私にも深く刺さってるものだった。耐えて耐えて耐え抜いた先に失職して潜んでた歪みが暴走して発症してしまったと。
親の間違った愛情、成長数字とうるさい会社、病んだ自己責任社会。いつ自分が発症する側になるのかと考えた。最後数ページは読みながら呼吸が苦しくなるほど痛かった。
夫にも違う形で愛情をそそぎたかったよね。
辛かった学生時代、ネトゲにはまり操作キャラがまるで自分のように感じてたことを思い出した。ギルドには仕事を辞めてのめり込んでる人もいた。一寸先は闇だ。
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背景になっているゲームはバイオハザードか。ゲームに埋没してその中の一部になりゲームを俯瞰する主人公。そこから外界(普通の人間の世界)に連れ戻そうとする親目線の表現がはいるのですべてがゲームの中の話、とわかる。
表現が豊かで詩的ですらある。筆力がすごい。
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「なぜ人は働くのか」「家族による呪縛」「人間の弱さ」このあたりが物語の中で扱われていたテーマだと思う。
なぜ働くのかテーマでは、「急げ急げミスすんな」のセリフが印象的だった。誰かに言われたその言葉や、他人の善意からくる言葉は頑張れる時には力になるが、苦しい時には自分を縛り付けるものになってしまう。
別にミスしても失敗してもいいのに。なんとかなるのに。
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純文学に求めるわかるようでよくわからんって感情を満たせた
よくわからんが何かのメタファー何だろうなぁーみたいなのも良い
ボスに依存したくなるのはわかる
仕事では特に
そこに良し悪しはないと思うけどのめり込みはダメだ
Posted by ブクログ
この作品の本筋ではないが、主人公の労働観に共感した。
この資本主義社会の中で、会社からは際限なく成長を求められ生産性で価値を測られ続けるしんどさや、そんな思いで必死にこなす仕事もその実、あってもなくても社会に大した影響はなく、私自身も代替可能な要員としてなけなしの『個性』を発揮するという、労働本来の喜びから疎外されている虚無感、それなのに仕事から抜け出せないという自己矛盾を実感させられた。
口唇期ホテルというのは、『頑張ってるから褒めてよ!』という欲求が満たされることへの執心から来てるのだろうか?手榴弾や銃という攻撃性も口唇期ぽいなと思った。
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アイデンティティや存在意義と向き合う話かな。
役割がないとどう生きたらいいわからない瞬間っていうのは確かに会って、虚構の中にそれがあったら手放せなくなってしまうのかもしれない。
作中NPCのAIに、様々な初期設定が《初語》としてあたえられているが、「おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った」の個体がどういう成長しているのか気になる。好きなことわざなので、ユニークな個体になってたら嬉しいな。
Posted by ブクログ
え評価みてびっくりした
こんな評価低いの??そんな低くなくても良くないってぐらい
この本は私はちょっと理解が難しかったかも…。最後はバッドエンドっていう解釈でいいのかな??後半はもう病人そのものでちょっと読むの辛かったけど、主人公の気持ちもまあまあ理解できたと思う。(矛盾してるかもごめん)
んー難しかったけど読み終わって面白かったーとはなった。
Posted by ブクログ
AIに仕事を奪われ失業したわたしは、VRヘッドセットを装着しゲームの世界に入り込む。そこで、ゾンビの破片を片付ける回収婦となる。
AIの台頭、VR依存、仕事の意味、人間らしさとは。これらの問題をはらむ現代を映し出した作品。
仕事とは、単に報酬を得るだけでなく、承認欲求を満たすもの。
人間らしさとは、定型行為をするだけでなく、徐々に変化していくもの。
Posted by ブクログ
今年の芥川賞作品。今まで読んできた直木賞の作品のような面白さがあるかと言われると、それはない。けど、なんとなく思ってみたことを書いてみようと思う。
まず、VRと現実との混濁が進み、挙げ句の果てには絶食状態でリアルに死にかけるわけだけど、そこに至るまでの過程をこう描くのか〜という感想。主人公は物語の後半まで悩みに悩み続けるけど、最終的にはある種の安定状態へと着地したよう。けれど、安定状態とはいうものの、ほとんど虚構と現実の区別は消失し、安住できる地へと精神が逃れたような形ではあると思うけど。現実でも生きづらく、VRでも生きづらく、最終的には自身の仕事を儀式化し、意味から解放され、自由となったという感じかな、
虚構と現実というテーマは、極めて現代的だと思う。SNSが大いに発達し、AIが猛威を振るった現代社会において、もはや現実はフィクションとの境界を融解させている。これまでの社会であれば、現実とデジタルはある程度境界が引けていた。それは画面の内と外(内部と外部)というように。
けれども、今の世界は画面の内と外は依然としてあれども、人間の意識はその境界を容易に越境してしまう。それにより、画面の内にいる自意識が本物なのか、画面の外にいる自意識が本物なのかがわからなくなる。その中で、人々は私とは何か?といった自身への終わりのない問いをかけつづける。作中の人物は問いを儀式=日常へと昇華させてしまい、意味を無理やり与えてしまった(もしかしたら、意味を捨てたのかもしれない)。自分はなぜこれをするのか?ではなく、自分はこれをしなければならないのだというルーティン化。
内/外は身体的に区別できていれども、精神的には区別として成立していない。そのため、体は死につつあれど、精神は活き活きとする。まさに、精神的なカオス・無秩序を書いたのが今回の小説だと思う。自分は読んでいてなんだこれは?と思ったけど、その感覚自体がこの小説の核である精神のカオス・無秩序ということなんだろうと思う。つまり、精神のカオス・無秩序を内容だけでなく、小説の文体でも丸ごと表現しようとしたということだと思う。
そういえば、小説内では一部でトイレに行ったなどの現実世界の時間の経過を読み取れるような場面があったけど、他の多くの部分では現実世界の時間は記述されておらず、読み進めていったらいつのまにか死にかけていたという感じだった。おそらくあえてそう書いたのだろうから、これによってなおさら、主人公が経験した精神的なカオスを読むことになったんじゃないかな。
ここまで書いてみたものの、思ったことを整理せずにまんま書いてあるため、メモ状態。
Posted by ブクログ
(全体感想)
設定やストーリーが新しく、
文字による世界の描写がこれまでにない
という意味で良い作品だった
現実なのか、ゲームの世界なのか、
常に曖昧な状態で進める文章にスキルを感じた
(細かい部分の感想)
AIにより急に仕事を失ってから
それまでの当たり前や心の中にあった
気づいてもいなかった固定概念や
異常な承認欲求に壊れる
現在の価値観
世界が変わった状態での価値観
本当の価値観とは何か
疑問が投げかけられているのではないか
VRゴーグルと出会い、ゲームの世界に没頭
これまで仕事で求めていた承認欲求を求めて
アラームにも気づかずに依存してしまう
ゲームの中では、
何度も同じ作業を繰り返し
自分が置かれた状態を受け入れられず
自問自答と承認欲求を追い求める姿が描かれている
ゲームという設定や
依存状態であるという設定からか
途中の展開は意味不明な部分が多かった
(映画:シャッターアイランドみたいな)
現実では、毎日繰り返される9時からの就労
それが壊れることもなく継続されることの比喩を
アドバルーンの話で描いているのではないか
アラスカのくだりは、自分の夫に対する感情で
普段の仕事中心の価値観では評価されていないが
毎日同じことを繰り返し続ける者たちをNPCと比喩して
そうではない夫をむしろNPCではない価値のある人
と思うことを描いたのではないか
解雇されたことによるメンタルケアを
クマとのカウンセリングで整理していたのではないか
何を求めて毎日そんな働いていたのか
感謝されたかったのではないか
救われて療養中でもなお
回復しておらず
脳みそがゲームの世界に乗っ取られてしまっている
(補足)
あー、解釈が難しい内容だったからこそ
読んだ人と語りたい
Posted by ブクログ
最初、平仮名が多く読みにくい文体で元々このような文章を書く方なのかなと思っていたが、主人公が家族に現実世界へ連れ戻されてから文章がしっかりとしてきて、VRに侵食されていた表現なのかと思うと怖くなった。
最後、ずっと空想の世界で働き続け、更に同じような人たちが何人も病院に溢れ返っているのかと思うと恐ろしかった。
仕事は好きではなかったけれど、AIに仕事を奪われたと怒り、自らが機械のようになってしまい、働いて認められることを求めてしまう。AIを使っているのに進化ではなく退化に感動してしまう、そんなアンビバレンスさが人間味なのかなと思った。
Posted by ブクログ
最近、会社でExcelコードを組む時に、
ChatGPTを使っている。
私がこうしたいと言ったことを丁寧に汲み取る。
そしてエラーのでないコードを出してくれる。
私は「ありがとう」と言いつつも、少し思う。
「これ、GPTが直接やった方が早くない?」
一方で私は、派遣先での存在価値を探している。
結局派遣社員というのはお手伝いであって、
正社員ほどの業務も責任も持てない。
持たせてもらえないが正解かもしれない。
子供もいない、結婚してもない。
そんな私が自分の存在価値を見出せるものは、
現時点で仕事しかない。
本作「ゾンビ回収婦」は、まさにそんな話。
AIによって解雇された女性がAI機能によって自己を育てる作りをしているVRゲームにのめり込んでいく物語だ。
ゲームの中で彼女は、仕事をこなす。
NPCのはずなのに、元々設定されていたキャラを銃で撃ち殺し、自らの仕事として引き継ぐ。
爆撃されたゾンビたちを回収し綺麗にすることで、自分の存在価値を見出すし、ゾンビたちのことを同じ会社を構成する同僚社員のように思っている。
ゲームは、彼女の中では会社だ。
支配人(社長)に認められたい。
ゾンビたち(同僚たち)と完璧な仕事(ゲーム)を果たしたい。
撃ち殺した元設定の男(元々そこの業務を果たしていた先輩)が気に入れられていることが気に食わない。
無理やり解雇に持ち込んで引き継ぐ。
AIに居場所を奪われたのに、奪い返している。
自らが過去にかけられた『承認』に値する行動や言動に苦しめられながら、認めて欲しいとすがる。
VRという孤立した空間の中で、新しい平和な居場所を見出す。
一方で、ゲームの生みの親、ミーシカも仕事に対して悩みを持つ。
「そんなゲーム、おもろくないだろ」と、
自身の根幹を否定するような言葉を何万と受け、
期待に応える気力をはあれど、焦った上手くいかない。次第に誰とも触れ合いたくなくて孤独になって、ミーシカもまた、彼女と同じようにゲームの中に閉じこもって、誰にも評価されない見えない業務を淡々とこなす。
ミーシカはどちらかというと評価を受けたいのではなく、誰も見ていないような業務を静かにこなすことで、本来の自己、「自分らしさ」や「人間らしさ」を他者に左右されたくないと思っている。
誰かのためじゃない自分を探し続けている。
ミーシカも彼女も、仕事に求める対価は違えど、自分以外と誰かと上手く関わり合いたいと思っている。
AIのせいで。
AIのおかげで。
AIだけど。
機械的なものに壊されたもの。
人間の無慈悲な言葉で壊されたもの。
何が正解でもないし、どれが違うでもない。
ただ物語のラストの結末は何も解決しなかった。
結局、仮想現実は仮想現実であって現実世界とは全く違うものだと改めて知らしめるラスト。
彼女を救えるのはもはや現実ではない。
彼女はずっと居心地のいい場所で人間として生きる。
現実世界で彼女は回収されるゾンビ側となって、
同じことを繰り返しながら生きていくしかないのだ。
一見、SFディストピアかと思ってましたが、
読み出すと現代を生きる社会人の心情をすごく上手く表現しているなと。
めちゃくちゃ好きなお話でした。
Posted by ブクログ
物語の展開は最後までよくわからなかった。でも、ゾンビとAIと人間の違いについて考えた。誰かに話を聞いてもらいたいとき、その相手が人間である必要はあるのだろうか。私たちは相手が何者であっても、自分の居場所や癒やしを見つけることができるのだろうか。
Posted by ブクログ
読み始めた途端、うっぷ!とお腹いっぱいになりそうだった…けれど。
どうにか最後まで読み通せた。
冒頭の出来事が、現実世界ではなさそうだったけれど、途中から、この感情は主人公の頭の中のことなのか、分からなくもなった。
Posted by ブクログ
ステージが突然ポッと飛ぶようなこともあり、付いていくのに少し苦労した印象。
それでも、主人公を通して描かれる人間の欲求には、なるほどなと思う部分も多く、自分なりに楽しめた。
また、作中に描かれるゾンビたちの最期には、哀愁が漂っていた。
Posted by ブクログ
第175回芥川龍之介賞
1度読みでは難しい。
仕事をしている、誰かの役に立っていることで、自分の価値を感じる感覚はよくわかる。
AIに仕事を奪われる未来、果たして人はバーチャルの世界に入ってまで仕事をするのか?
着眼点がおもしろいと思った。
一生懸命仕事をしても、AIのように完璧に仕事をするのが当たり前になれば褒められなくなり、ミスするくらいの方が人間らしくていいと言われる矛盾にはハッとした。
わかりにくくてこの話は何?と終始感じていたので忍耐力が必要だった。
Posted by ブクログ
現実であろうが虚構であろうが性質は変えられない
人によってゲームプレイの仕方は異なる
それは現実の自分が反映されているからだ
境界が曖昧になった時、現実もまた同じ事を繰り返している世界なのではないだろうか
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どう解釈すればいいのかわからない本なのですが、ゾンビを回収する様がリアルで、その中で主人公が自分の内面を掘り下げるところは訴えかけられるものがあり、読み進めてしまうという不思議な作品でした。
Posted by ブクログ
2か月も前に読み終わっていたのだが、どんなふうに感想を書けばいいかわからなくて放置してしまった。私には純文学は難しい
「あの本、読みました?」に著者がゲスト出演されているのを見て、少し親近感がわいたので書くことにした
この構想は小学生(確か)のときに、家族がバイオハザード をプレイしているのを見て思いついたものだという裏話を聞き、なんということだと驚いて、面白い人だと思ったのだ
ゾンビを倒したあとに視点を変えて、また戻ると、そこにいるはずのゾンビの亡き骸がキレイになくなっている。視点を変えたその一瞬のうちに、せっせと掃除をしているオバチャンの姿をそこに見たというから、想像力の逞しさに笑ってしまう
物語は、わかるような、わかんないような
とにかく、今の世の中では起きようもないことだし、今後AIがいかに発展しようとも起こらないんじゃないかと思うから、ってか、回収する人なんていらんし…そこに、人の心のキビとか世の中の難しさとか、なんかそれらしいことは感じないというのが正直な感想なのだ。でも、こういうのがあってもいいじゃない、ねえ
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途中で救われるのか?と思ったが全く救われず悲しいお話しだった。むしろ現実に戻っても結局はゲームと一緒だと思ってしまった主人公のお話。AIに仕事を取られたから、自分のやりたいことを思うままにやろうとした夫と、AIに奪われてしまったただ役割をこなすと言う仕事に固執する主人公。自分はただ目の前のタスクをこなすNPCだと言う気持ちは時々自分も感じるけど、それに固執してしまい、それだけ求めてしまう存在になるのも難しいと思う。ある種NPC的な人間の方がなるのが難しいと思うのだが、そう言うこともあるのだろうか。
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第175回芥川賞受賞作。AIにより仕事を奪われた主人公が、VRヘッドレストをつけることで戦闘ゲームの空間に入りこみ、打ち倒されたゾンビの死体を掃除する職業に就く。設定は異色で中々面白そうだったが、さすが芥川賞受賞作,読んでるうちにどこまでか異空間が現実か見分けもつかなく何を読み取ればいいのか難解極まりなくなった。毎度々々、芥川賞受賞作はこんな状態になる。いわゆる純文学というのなら、それを理解する力が僕にないんだろう…
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第175回芥川賞受賞作品。
『ゾンビ回収婦』というタイトルのインパクトと装画に惹かれて、楽しみにしていた作品。
AIにとって代わられ職を失くした夫婦。夫は旅へ。妻はVRの世界にのめり込み····という内容。
ゲームの世界でも承認欲求を求める様子に驚き、現実に戻ったときのギャップの激しさに驚いた。
小説は完全には理解できなかった。
ただ、この先AIに奪われるものは増えていき、こんなことがおきても不思議ではないのかもしれないと思った。
Posted by ブクログ
評価をつけるのが難しい。
どの文章も隠喩的で宙に浮いてるような、理解しようとすることが無駄だと思わさられるような、でもその感覚こそがAIの世界に没入してる主人公に対する私の気持ちというか。
脳みそ空っぽのまま言うと「なんかすごかったけどよく分からん」、でもその一言で片付けられる本ではなかったことは分かる。
読んでる最中からシゾの人の世界のようだと思っていたけど、最後までそんな感じで、どこまでが現実でどこからが虚構なのかの境界が曖昧な感じ、嫌いじゃない。
作者が何を思いながらこの本を書いたのかは気になる。
こういう文章、現国で読んで無理矢理理解させられそう。関係図において現実と虚構で同じようなベクトルがあり、その関係が…とか。
Posted by ブクログ
文体のエキセントリックさと独特さから、最初は読みにくく感じた。ただ、読み進めるうちに昨今すごく身近になっているテーマに感じた。
労働によってしか人が繋がれなくなっている。働かざる者食うべからず=だれかの役に立たないと存在してはいけない、という現代社会の強迫観念を体現していると思った。
アラスカ(=社会規範に馴染めず一見役に立っていないように見える存在)に対して、主人公と制作者が、それ自体が人間足らしめると評価している文から、人間の不完全性みたいなものに対する寛容や救いを感じた。
Posted by ブクログ
流石芥川賞、よく分からなかった。
でも上司から愛されたい。働かざる者食うべからずという潜在意識によって労働しなければという脅迫観念は良くわかる。
AIに仕事を取られるか分からないけど、ゲームに費やす似たような光景が広がるヨドバシの土曜日の昼さがり。
Posted by ブクログ
あらすじを全く知らずに読み進めていたので、物語がどのように展開しているかは、当分わからなかった。ただ読み進めていくうちに、主人公はVRにのめり込んで現実と仮想空間の境目が曖昧になっていることがつかめた。自分もゲームのやり過ぎには気をつけないと笑
主人公は臓器や肉体の破片を集めていく過程で、自分自身にストイックな一面が多々みられた。完璧こなさなくてはいけない、働く物食うべからずなど。
もしかして、この自動思考って最後の方に出てくる父親の嫌味ったらしい呪文のせいだったりしないだろうか。しかし最後らへんに体のパーツ=自身の信念として表現されていたのがよくわからなかった。
またVRをプレイする前はAIに対して過剰に毛嫌いしていたものの、ゲーム中に出てくるAI(実際にはミーシカ)のクマに弱音を入っていたのが少しカオスで面白かった。
一周読んだ後に斜め読みをしてみたが、やっぱりまだわからないことが多いので、一度期間を空けて再度読もうと思う。