無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
国家において人間よりも上の存在である憲法で、働くことが義務とされている。その重さというか、逃げられなさというか。
自分も仕事辞めてから次の仕事に就くまでのあいだニート生活をしていた経験があって、お金の不安とかももちろんあるのだけど、「働いていない」こと自体に罪悪感を感じたのを思い出した。
主人公はそれに加え、幼少期に親からかけられた言葉や期待によって「誰かの役に立たなければ」と強く思いすぎる人格に形成されているらしく、生きにくいだろうなあ、と。
VRの世界ではプログラミングされたことしか起こらないけど、現実世界ではそうはいかない。これは良い意味でも悪い意味でも。
それと、ゾンビ・アラスカは僕だと思った。社会で生きるというか生きさせていただくためには、何かしらで貢献しないといけない(という気がして)、それがつまり労働。それに対して僕は苦手意識があって、怖くもあって、でもやるしかないから挑戦して、失敗してまた怖くなって、クマに相談することも多々。
Posted by ブクログ
ゾンビ映画はかなり観てるので(WDも全シーズン視聴済み)、もうあまり目新しさを感じないことが多いけど、ゾンビ✕芥川賞は気になって読んでみた
まったく目新しかった!
てかこの物語、昔ながらのゾンビも出てくるけど、人間の身体性の話であり、物理的な肉体はそこに存在し続けているのに、その身体性は希薄化している、新たなゾンビ誕生の物語として読んだ
そして現実の世界でアンソロピックのCEOなどがAIの破局的リスクを警告している今、実際に本当の意味での生きる屍は既に生まれつつあるのかもしれない
I've seen quite a lot of zombie movies (and I've watched every season of The Walking Dead), so these days it's rare for the genre to feel genuinely new to me. But “zombies × the Akutagawa Prize” caught my attention, so I gave this a read.
And it felt completely new!
Sure, there are old-school zombies in this story, but it's also a story about human embodiment—perhaps even the birth of a new kind of zombie, one whose physical body continues to exist while its sense of embodiment gradually fades away.
And now, with CEOs of companies like Anthropic warning about the catastrophic risks of AI in the real world, maybe true “living dead” are already beginning to emerge.
Posted by ブクログ
AIに仕事を奪われ、怒りを抱えて逃げるように完全無欠のバーチャルの世界へ飛び込んだはずの女性が、現実世界と同じように職を求め、立ち位置を奪われそうになればまた同じように怒りを露わにするという皮肉に満ちたプロットが痛快だった。物語を抽象的にしつつランダムに配置する構成はかのリチャード・ブローディガンを彷彿とさせるもので、読んでいて心地よい。終盤の文章を見る限り著者は詩文を得意としていないようだったが、バイオハザードを思い起こさせる非現実的な舞台を用意することでこれをカバーしてみせる巧みさに思わず唸った。ここ最近の芥川賞受賞作の中では抜群に面白かったと思う。ゲームの中でAIのように完璧な仕事を求めようとする人間に対し、創造主ともいえるクリエイターがAI達に人間的に不完全であることを願う構図も面白い。文体も親しみやすく、最後まで飽きることなく駆け抜けるように読み終えることができた。
ただ惜しいかな、最初の感動に比べて後半はかなり尻すぼみしてしまっている印象だった。大きく風呂敷包を広げておきながら、最終的にありがちな幕引きへと収束させてしまっている。
作家としての力量は相当なものの、やはりこの方も「良い書き手」の域を出る人間ではないのだなと思った。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。