あらすじ
高学歴、高年齢、高層マンション住まいの3K女・二宮咲子は、元彼の御厨に未練たらたらの日々を送っていた。週末の友人の結婚式で御厨と奥さんに再会することを悩む咲子は、占い師に一週間で出会いがないと一生独身と宣言される。驚いた咲子は合コンやお見合いなどの予定を入れていくのだが、相手を御厨と比べてしまい、逆に自分の未練を自覚していく。そんな咲子には、誰にも言えない楽しみがあった。それは、年下青年の住むぼろアパートを中古の天体望遠鏡で覗くこと。今の彼女の心を暖めてくれるのは、月夜に望遠鏡を通して知り合った青年・瑞樹との交流しかなくて──。
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Posted by ブクログ
表紙とタイトル、あらすじに惹かれて購入しましたが、なかなか面白かったです。
最初は瑞樹とくっつくのかなと思ったのですが、まさかの超ダークホースとくっついたとは意外でした。
それと、主人公が葛藤する描写はよく書けていたと思います。
ですが序盤から過去や名前しか描写されていなかった御厨の影が薄く、代わりに恋愛対象者ではない者の方が強く記憶に残っております。
個人的に、もう少し御厨を登場させてほしかったなと。
総合的には良いお話でした。
Posted by ブクログ
直感的に結末が読めて,それを確認したくて一気に読んでしまった.
主人公の二宮咲子は29歳の3K女(高学歴,高年齢,高層マンション住まい).
私はまったくそういう気持ちをもってないけど,男の人って自分より高学歴,高収入な女性をパートナーにしたがらないですよね.(とある女性がすごくいい車を買ったときいて,「あぁこれでまた婚期が遅れる」って思ったら実際にそうなってました...)
しかも,元カレを忘れられず,新しい恋に踏み出せない,新しい恋が億劫になってしまった女性です.そんな自分を素直に認められれば突破口が開けるんだろうけど,素直になれなくて元カレへの思いは封印して生きています.
自分にも封印した思いがあり,あっと言う間に咲子に感情移入しました.本作では素直になれなくてこんがらがって結び目ができてしまった咲子の恋はきれいにほどけてハッピーエンドになります.一方,現実の自分は10年思いを封印したままです...今となっては封印を解けば今の生活すべてがくるってしまうので,封印を解くことはできません.封印してしまったことを謝りたい気もするけど,たぶんそれは自分勝手な気持ちにすぎないでしょう.
最後はちょっとしたファンタジー.メインのお話が解決した時点で,まだ50ページも残ってる.望遠鏡の話が解決してないので,それに費やされるんだろうと予測して読みましたが,実際読んでみると泣けます.
仕事をすれば職場は殺伐としていて,その代償に心温まる話に飢えている感じがします.似たような感覚をお持ちの方にはぜひ読んでみてもらいたいと思います.
Posted by ブクログ
今、同時に読み進めているものが
ひとつひとつの単元のような形になっている本なので、
少しずつ読んでいるため
気晴らしにと手にとりました。
タイトルとあらすじでネットで購入しました。
装丁と中の絵のおかげで
本当にマンガを読んでいるようでした。
仕事に生きて、
ちゃんとお給料をもらって、
30にさしかかって、
マンションを購入。
彼氏は一年前に出て行った。
そんな29歳咲子に舞い込む恋のはなし。
一週間以内に運命の出会いがないと、一生独身と占い師に宣告され。
恋を呼ぶのか、呼び寄せるのか。
そして咲子には人に言えない秘密があった。
マンションの個室にひとり。ひとりぼっち。
望遠鏡で向こうの世界をのぞくこと。
その先には、おんぼろアパートに住んでいる青年。
いつしか彼と繋がり交流し、
自分の気持ちに整理をつけていく。
彼に会えるのも、
恋を思うのも、
運命を手繰り寄せるのも、
月夜のこと。
と、ストーリーの骨組みはなんだか素敵なんですが
確かに途中から展開は見えてくるし
この人あっさりこれで終わりなのか~と可哀そうになる場面も。苦笑
全体的に登場人物があっさりしてます。
なので伏線やバックグラウンドは、そこまで重視されてません。
少女マンガを読んでる気持ちで。苦笑
だけど、
ヤッホーは素敵でした。
ところどころわかるな~って描写も。
会社いやいや病なんて、正に。笑
行きたくないよ、ドロドロ人間になりそうだもん。
だけど、人の気持ちなんて一言や一人の人間で変わるもんなんだなあ。
そこまででなくても、
必ず少しは元気になっちゃうんだよなあ。たぶん。
「じゃあその気持ちはなんなの」
「割り算の余りみたいなものです」
そうそう、
余ることってあるんだよー。そうなの。本当。
とか思いながら読んでました。
厳しい目よりも、
少し息抜きとか気晴らしに読むことをおすすめしますっ
Posted by ブクログ
高学歴・高年齢・高層マンションの3K女・咲子が、占い師に「1週間以内に恋人を作らなければ一生独身」と言われてからの1週間の話。1年前に別れた恋人が、週末の友人結婚式に夫婦で出席すると知り悶々とする。後輩に合コンセッティングされたり、上司から見合い話が来たりと忙しい1週間だが、元彼の事が忘れられない・でも向き合う勇気もない。望遠鏡越しに知り合った瑞樹に支えられて、やっぱり元彼が好きだと気付き結婚式へ向かう…。
女子向け王道の恋愛小説だけど、最後はファンタジーちっくでなかなかよかった。ちょっと泣いた。
「ケンカする時は手をつないで」というのが印象的。そうすれば言いたい事は言えるし言い過ぎる事もなく…お互いを傷つけるのではなく分かり合うケンカが出来るのかも。なんてね。