【感想・ネタバレ】中上健次 路地のビジョンのレビュー

あらすじ

戦後生まれで初の芥川賞作家となった中上健次(一九四六―九二).「戦後」と「現代」の狭間を生きた中上は,高度経済成長のもとで(再)開発によって失われゆく路地を執拗に描き続けた.その作品群は変革とレジスタンスへのたゆまぬ意志で満ち溢れている.類まれな想像力で仮設された虚構の時空への,最良の道案内.

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

自分がなぜ中上作品に惹かれるのか、惹かれながらもなぜおいそれと人に薦められないと思っているのか、これを読んで少しわかってきた気がする。作家についても作品についても、ああなるほどーと思うことのあれこれ。ちなみに、中上で、(比喩でなく)滂沱の涙を流しながら読み終えた作品は『軽蔑』でした。

0
2026年08月22日

Posted by ブクログ

中上健次について、小説から分析したものである。そこには路地、いわゆる非差別部落出身であり、そして小説の舞台が被差別部落であるということを主題にしていたということが理解される。戦後生まれの小説家を岩波新書で取り上げるということがいいかどうかはわからないが、これを契機として、戦後生れの小説家についての論文が増えるであろう。同じ地域をみても司馬遼太郎がスルーした内容を中上健次が拾い上げているということは、街道を行くシリーズの沖縄編でも米軍基地があるはずなのに、スルーしたということと同一なのかもしれない。
 無頼派というイメージでみていた中上が被差別部落を真正面に向き合って書いていたということは新たなイメージを作るであろう。

0
2026年09月20日

「小説」ランキング