あらすじ
父親が四人いる!? 高校生の由紀夫を守る四銃士は、ギャンブル好きに女好き、博学卓識、スポーツ万能。個性溢れる父×4に囲まれ、息子が遭遇するは、事件、事件、事件──。知事選挙、不登校の野球部員、盗まれた鞄と心中の遺体。多声的な会話、思想、行動が一つの像を結ぶとき、思いもよらぬ物語が、あなたの眼前に姿を現す。伊坂ワールド第一期を締め括る、面白さ400%の長篇小説。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
4人の父親の中では、たかさん好き!
あと、出会ってまだ2ページ目のケーキ屋の店主も好き。
由紀夫がまともな主人公で良かったなぁ~
名言だらけで、また読みたくなりました。
以下はお気に入りの文引用です。
「負けを許容できない奴らってのは品がねえよ」
「相談したら、反対されちゃうからだよ」
「答えを教えてもらえるなんて、滅多にないことだ。だから、試験にはせいぜい、楽しく取り組むべきだ」
「『自分に直接関係がないことに、興味を抱くのは人間の特技だ』とは悟の言葉だ。(略)『自分とは関係のない出来事に、くよくよ思い悩むのが人間だ』とはサンテグジュペリの言葉、らしい」
「「嫌です」(略)「出発しません」(略)運転手も強情だ。」
「大人の役割は、生意気なガキの前に立ち塞がることなんだよ。煩わしいくらいに、進路を邪魔することなんだよ」
「警察は?(略)これで呼ばないのだとしたら、いつ呼べばいいんだ」
「お互い、相手を馬鹿にせず、頼りすぎず、付き合っていくしかない」
「今の政治家もどちらかにこだわるんだ。戦をはじめるか、もしくは、法律を作るか。歴史に残るのはそのどちらかだと知っているんだ」
「ファミリーレストランって名前がいいよなぁ」
「俺たちは、おまえの無事をずっと祈ってた」
「(抽象的な質問から)逃げずに、自分に分かるように問題を受け入れて、大雑把にでも解読しようとするのは大事なことだ」
「何でそこにいるんだよ、悟さん」
「そうだな家族だな、俺たちは家族だ、と他の三人の父親が満足げにうなずく。」
Posted by ブクログ
父親が4人?!
その設定だけでも興味深い。
個性豊かな4人の父親たちが
誰もが愛らしく見えてくる。
由紀夫のなんでもそつ無くこなすところや
達観した空気感も、父親たちの影響だねぇ。と
なんだかとても微笑ましい。
「鬱陶しい」と言う由紀夫からは
父親たちへの愛を感じるし
4人の父親たちの由紀夫への愛も
とてつもなく大きい。
母親が全然出てこないのが
むしろポイント高いかも。
あぁ
鱒二のお父さんもいいんだよなぁ。
まさにタイトル通り「オー!ファーザー」
家族の温かいお話しと
ちょっと有り得ない事件の伏線回収
楽しく読めましたり
多恵子はちょっと鬱陶しい(笑)
Posted by ブクログ
悟が推し!スケール解析の話はホントに納得できた。ある程度の数値を知っていれさえすれば、役に立つ。
富田林を詐欺で騙したやつは結局誰だったんだろう。
ちょっとこれは…
伊坂氏の小説は初読でしたが、人物描写や風景描写に関してはいささか難ありと感じます。
正直、お父さんが四人という発想しか、この小説で読む価値があるところはないと思います。
よくこれを映画かしようと思ったよなー。