あらすじ
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「極端に言えば、恋愛というのは一瞬のものでしかないのかもしれない。唇と唇が初めて触れあう至高の一瞬、そこですべてが完結してしまい、それ以外は日常という散文への地獄下りなのだ。ただし、その一瞬は永遠を孕んでいる」 (「恋づかれ」より)。 作家、ミュージシャンとして数々の名作と伝説を残した中島らもが語った、恋にまつわるエッセイや小説、詩を収録。誰よりも恋を恐れ、愛した著者が綴る、恋の真理。 (解説・室井佑月)
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Posted by ブクログ
中島らも『世界一美しい病気 新装版』ハルキ文庫。
中島らもの恋愛というかヰタ・セクスアリス的なエッセイと奇妙な恋愛小説と詩で構成された作品集である。
『ガタラの豚』、『今夜、すべてのバーで』といった傑作を発表しながら、鬱病やアルコール中毒、薬物依存に苦しみながら、僅か52年という短い人生を駆け抜けていった中島らもの人気は今だに衰えないようだ。同時代を生きていたのに、その才能と魅力に気付かなかったことが悔やまれる。
『I 初恋とほほ編』では、中島らものユーモラスな語り口のエッセイが11編収録されている。男性なら一度は通ったであろう恋愛と性への目覚めが描かれる。
『II 恋愛の行方』には、3編の奇妙な恋愛小説が収録されている。『恋するΩ病』は、眼の無い小さなカニが脳に寄生した男の恋を描く。『微笑と唇のように結ばれて』は、吸血鬼の末裔であるマリカという女性と付き合う男の話である。『黄色いセロハン』は、ぎょう虫検査と憧れの同級生女児小学生の話。何故か既読だった。自分の時代のぎょう虫検査は黄色いセロハンではなく、緑色のセロハンだった。今の小学生はぎょう虫などやらないのだろう。
『III 失恋むはは編』には、8編の失恋エッセイが収録されている。
本体価格660円
★★★★