あらすじ
車中の女性殺人事件の現場から発見された指紋が9年前にケイレブ元警部の担当した凄惨な未解決事件の現場に残されていた指紋のひとつと一致した! まったく共通点がないとしか思えないふたつの事件がなぜ結びつくのか? そして、消えた介護士がらみの事件でも新たに老人の死が……。事件に関係すると思える大事な目撃情報を、アナはなぜ隠すのか? 何に怯えているのか? 思いもよらないつながりが次第に浮かび上がる。そして、新たな道に踏み出しながら、いまだにアルコールとの闘いに苦しむケイレブ元警部とケイトの関係はどこへ向かうのか?/解説=三橋曉
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Posted by ブクログ
雪の降り頻る夜、車の中で惨殺された女性。被疑者と思われる男の指紋は、9年前に起きた暴行事件の現場で採取されたものと一致した。ケイトたちは男の行方を追うも、今度は男が死体となって発見される。さらには、消えた介護士の行く先々で関係者が殺害されるという事件まで発生。
これらの事件はどのように繋がっているのか、事件の鍵を握る女性アナはいったいどんな秘密を抱えているのか。最後まで息つく暇なく一気読み。
クリスマスの夜の輝きには似つかわしくない、暗く陰惨な雰囲気が終始漂っている。このシリーズの魅力はなんといっても主人公のケイトにある。新たな上司パメラのもとで事件を追うケイトは、相変わらず孤独を抱えていた。かつての上司ケイレブとの関係にも変化が訪れる。
特にこの作品では、ケイトだけでなく登場人物の多くが何らかの孤独を抱えている点が特徴的。また、前作で迷宮入りしてしまった事件にも大きな進展が見られる。
海外ミステリの中でも特に面白いシリーズ。
Posted by ブクログ
これは文句なしに面白かった!!読むのが止まらない、勢いのまま下巻読み切りました。
事件と事件の繋がりに何かあるだろう、どうなるんだろうと推理して読んだものの、まんまとハメられてしまいました。
そして何より、今回はケイトもケイレブも少し人として前進したのでは?!
孤独な夜は誰にでもある。登場人物たちの辛さ、寂しさ、誰もが持つ弱さ。コイツぜんぜんダメみたいな登場人物もいたけど、パメラみたいに前を向いた人もいてよき。ケイレブはもうちょい頑張って欲しかった。
ああ、続きが読みたいなあ。このシリーズ、オススメです!
Posted by ブクログ
やっばり、シャルロッテ・リンクが大好きだ。
読みやすくて心理的な描写が多いのでミステリーと心理サスペンスが両方楽しめるような気がする。
相変わらずのハラハラな展開に翻弄されてあっという間に読み終わってしまった。
続編早く出ないかなあ。
Posted by ブクログ
相変わらずおもしろかった。
人間の弱い心を克明に描き出すのが本当に上手いね。
登場人物に共感できないのに感情移入させられちゃう。
モノローグやセリフで「寂しい」って言うだけじゃなく、寂しいヤツってこういうことするよなーっていう行動をちゃんと取る。
上手い俳優の演技に近いかもしれない。
今回の重要人物・アナの、嘘を重ねてドツボに嵌っていく過程は臆病者のリアルそのものだったし、
随所でインサートされる犯人の回想も、いかにもありそうな細かいイヤ~なエピソード連発で酷いもんでした(褒めてる)
なるほどこりゃ精神捻じ曲がるわって説得力あった。
事件の真相に迫るステップとか凶行がエスカレートするスピード感とかも熟練の手腕。
(逆に、リンク作品を何作も読んでる身としては「このくだりは手癖でやってない?」と思う箇所も無くはなかったが……)
特に下巻に入ってからは一気読みでした。
続刊も早く読みたいな~~~
今回の内容には関係ないものの、このシリーズ読んで毎回同じこと思うから一回書いときたいこと。
ケイトは日本に来た方が良い。
いきなり移住しろとは言わない。まずは一回、旅行だけでも。
「独身 = 寂しい」って欧米の典型的な強迫観念に囚われすぎ。
おひとり様天国な日本においで。自由を謳歌する中年独身女性の姿を見せてあげたいわ。
Posted by ブクログ
2026年の30、31冊目は、シャルロッテ・リンクの「孤独な夜」です。「裏切り」「誘拐犯」「罪なくして」に続く、ケイト・リンヴィル巡査部長を主人公とするシリーズ4作目です。
日本にもついていない女探偵として知られる葉村晶がいますが、ケイトの不運・不幸さは、それ以上です。
ようやく出来た恋人に裏切られる、スコットランドヤードを退職して、ケイレブのいるスカボロー署で勤務し始めたら、そのケイレブ自身が辞めてしまう。ケイトは、常に孤独です。(猫のメッシーはいますが)今回も、ついに恋い焦がれるケイレブとそういう関係になりますが、2人共に酔っ払った上での成り行きからというものでした。
今回の事件は、大きく2つ(いや3つか?)です。
1つは、9年前に起きたアルヴィン・マロリーという極度な肥満の少年に対する未解決の暴行事件です。アルヴィンは、今現在も植物状態という凄惨な事件です。
2つ目は、ダイアン・ブリストウという女性が自分の車の中でめった刺しにされ殺されているのが発見された今の事件です。犯人の狂気を感じます。
時を超えた2つの事件で、同じ指紋が見つかった事から、2つの事件は、絡み合いながら、新たな死体を撒き散らしつつ進みます。
舞台は、クリスマスから年末にかけてです。世間が華やかな時期である事から一層、ケイト、ケイレブ始め、登場する多くの人物の孤独が際立って見えてしまいます。
いつもの事ながら、終盤まで割りと淡々と進みつつ、
クライマックスに緊迫したシーンを持って来るのは、作者の十八番です。最後に中国、武漢から発生した世界的な大事件のニュースをさらっと差し込んで来る当たり、この後のシリーズの展開を暗示しているようでも有ります。
☆4.7