【感想・ネタバレ】真説 鉄砲伝来のレビュー

あらすじ

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鉄砲は天文十二年(一五四三)、種子島に漂着したポルトガル人によって伝えられた-。これが明治以来百年にわたって説かれてきた通説である。しかし、周囲をすべて海に囲まれた日本列島の、ただ一点だけからもたらされたという話に、ほんとうに現実味があるのだろうか?多元的な伝来の真実を明らかにし、戦国の鉄砲史を刷新する刺激的な論考。

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Posted by ブクログ

鉄砲は天文十二年、種子島に漂着したポルトガル人によって伝えられた。明治以来の通説を検証し多元的な伝来の真実を明らかにし戦国の鉄砲史を刷新する刺激的な論考。

通説の根拠は「鉄炮記」という書物にあるという。著者はこの書物が伝来から約60年後に功績を称えるために書かれたものであり、史料的価値が高いとは言えないという。
著者は当時、交易が盛んであった事から、種子島以外の地にも鉄炮が伝来するのがごく自然だと説く。
著者の論考は確かに成る程と思わせられるのだが、通説に比べインバクトには欠ける。まあ、真実はそれほどに劇的ではないのかもしれない。

タイトルの鉄砲伝来を扱ったのは4分の1程度であり、残りは伝来した鉄砲がどの様に国内を伝播したのか、どの様に朝鮮に伝わったのかが書かれている。
これらはこれで十分面白いのであるが、タイトルがタイトルだけに肩透かしを食らった気がしてしまう。 (牽強付会な新説を唱える史家に比べれば十分誠実な感じがするだけに、タイトルで損をしている気がしてしまいました。)

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2011年08月16日

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