あらすじ
近所の木に恋する「私」、バグパイプの楽隊につきまとわれる老女、地下鉄駅構内の死神、教会のミサに乱入する三人の女……。現代英語圏を代表する作家による、ユーモアと不思議に満ちた12か月の物語。
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Posted by ブクログ
面白い短編集だった。ただどこがどう良いかと説明するのが難しくて好みは分かれそうな作品だなあと思いながら読んでいた。特に良かったと思ったのは表題作の「五月」。他は「普遍的な物語」「スコットランドのラブソング」「物語の温度」も良かった。好みで言うと「物語の温度」みたいなのはすごく好き。全編通して急に場面が変わったり、あなたとわたしが変わったり、今の話かと思ったら前の話だったり。その自由さ?みたいなものが物語の拡がりを作っているように思う。
「侵食」という短編では、ある日全てのものに対して愛が溢れ(アリやアブラムシでさえも)世界が輝いてるのに、その後突然アリやアブラムシを潰していくという意味のわからないお話なのだけど、よくよく考えてみれば、自分もすべてのものを肯定し、包み込むような聖人モードの日(あるいは数時間)もあれば、次の日(場合によって数時間後)人が変わったように不機嫌な日もあるなあとふと思い出して、こんなことも短編として描かれるんだ!面白い!となった。いや、そういう解釈であっているかは分かりませんけどね…。