あらすじ
知らないうちに私たちは,生活のなかで,詩のことばを生きている.しかし,詩とは,なにをするものなのか? その意味を考えることは,あなたと世界とのあたらしい関係をひらくことにつながっている.詩をみつめる.詩を呼吸する.詩から飛ぶ.現代詩作家,荒川洋治が,詩の生きる時代を照らしつつ,詩という存在について分析する.
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Posted by ブクログ
Ⅰ詩のかたち
Ⅱ出会い
Ⅲ詩を生きる
Ⅳこれからのことば
の四章から成っています。
著者の荒川さんは詩の歴史をあまり知らないと述べられていらっしゃいますが、私は高校の教科書程度しか知らなかったのでかなり勉強になりました。
特に、北原白秋・萩原朔太郎・室生犀星の三人のかたい結びつきなども面白く読めました。
「これまでの現代詩は『時代という愛情』に包まれていた。戦争があり、闘争があった。政治の季節には政治があった。(中略)いまは時代も、たたかう相手も鮮明ではない。読者もいない。何もなくなったのだ。(中略)だとしたら、ここから本当の詩の歴史がはじまるのかもしれない」以上抜粋。
「唱歌」 石垣りん
みえない、朝と夜がこんなに早く入れ替わるのに。
みえない、父と母が死んでみせてくれたのに。
みえない、
私にはそこの所がみえない。
(くりかえし)
著者は「詩の歴史も、この父や母のように何も教えてくれない。詩はひとりになった。詩は人が生きるということに、いまとても近づいているのだと思う」と述べられています。