あらすじ
ダウ90000蓮見の「読む演劇」
数年前の四日間だけ一緒にいた2人。同じ時間を違う理由で大切にしていて、その違いは他者に伝えようとした時に現れて、生活から生まれた創作がまた生活を変えていく。漫画とドラマと現実が交錯するコメディ作品。【第70回岸田國士戯曲賞受賞作品】
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新鮮
戯曲というジャンルを初めて読むことになった。
これは蓮見翔という男を劇で知った訳ではなく、俳句を詠む姿拝見し、何より当時1番好きな詠み方だったからである。
彼が書く俳句の世界観が好きで、彼が映す瞳と脳には何があるのかに興味を持ったところ、この本にたどり着いた。
とても面白かったです!台本を覗かせてもらっているようなワクワク感と、リアルな世界観の中にあるフィクションの質感と、クスッと笑える台詞がとても好きでした。
彼のことを少ししれた気がします。台詞だけでも読める方は、ぜひ。
Posted by ブクログ
戯曲というものを初めて読みました。
実際に上演された舞台を観ているので言い回しや間のとり方などはイメージできてしまうのですが、それを差し引いても会話だけの文章でおもしろさが成立していることは新しい感覚です。
この作品はマクドナルドやウェイパーなど日常の些細なあるあるであったり、クレヨンしんちゃんや金色のガッシュ!!などの固有名詞を取り入れた笑いを誘いつつ、恋愛模様まで展開されていきます。純粋におもしろかったし感動しました。
そのうえで、現代の創作活動における苦悩やしがらみがテーマとなっていて演劇性という部分に対しても体重が乗っていましたし、岸田國士戯曲賞を狙って獲りにいったことも伺えました。そして実際にやってのけたのだからとんでもないです。
なにより凄いと思ったのは、主人公二人の視点をドラマ、漫画、日記のなかで書き分けて時系列や場所の情報を舞台上の限られたスペースで増幅させる構成になっていたことです。それぞれ演じる役者が変るのもおもしろく、演劇ならではの表現方法だと思いました。
これを一冊の本として楽しんで読めたことがとても幸せです。
Posted by ブクログ
戯曲をはじめて読んだ。蓮見氏が書いているという浅い理由で読んだので、そうでなければ生涯読むことはなかったかもしれない。
ト書きなのに情景が浮かぶのは何故だろうか。不要な情報が省かれているからこそ想像力が働くこともあるのだなと思った。
軽快なリズムで応酬される台詞たちからはダウ90000の作品らしさが感じられた。講演を見逃したのが残念だ。
Posted by ブクログ
一気に読んだ。まさに「演劇」というスタイルでしか成立し得ない展開と構造なのが素晴らしい。書籍としてヒットしているけど、これをドラマ化アニメ化は不可能!そこがすごい。演劇人のしての矜持を感じる。
ポリフォニックな仕掛けが凝っていて楽しく、実際のステージこそを観たくなった。
笑わせつつも、ものすごく胸が痛くなる箇所が随所にある。同じ脚本家としては激しく抉られたり、理不尽さや怒りが主人公以上に爆発しそうになり、読んでいて色々とてもとてもつらかった。主人公以上にもっと爆発したくなったし、しんどくもなった。だからこそ、ラストがとても良かった!