あらすじ
「こうなったらいいな」という将来への思いを実現すること、それがプロジェクトです。製品やサービスの開発、新市場への進出といった仕事はもちろん、趣味、社会貢献、さらには人生そのものもプロジェクトと言えます。人は誰でもプロジェクトを生きているのです。
先行き不透明な世界の中で、ありたい姿を描き、その実現を目指して多くの人と一緒に取り組み、人々の思いを受けとめ、困難を乗り越え、要所で決断し、責任をとる。これがプロジェクトマネジャーの役割です。肩書の話ではなく、たとえ新入社員であっても、こうした役割を担えます。AIは優れた答えを出せますが責任を引き受けられないのでプロジェクトマネジャーにはなれません。
プロジェクトを成功させるカギは意思決定と思考力です。様々な事象や情報の関連と本質を見抜く思考があってこそ、質の高い決断ができます。
プロジェクトを通じて自分の姿勢を問い、未来を選び取るすべての人へ向けて、成功につながる意思決定、求められる思考力、それらを見につけるセルフトレーニング、交渉・企画・先読みの具体策を伝えます。
■成功に必須の三つの力
三つの力に焦点を当てます。
交渉力:他者と折り合いをつけ協調に導く
企画力:未来のありたい姿を描く
先見力:不確実性に向き合い変化に即応する
三つが結びつくことでプロジェクトは動き出し、人や組織、社会に価値をもたらします。
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Posted by ブクログ
【本を手に取ったきっかけ】
現職でPMOを中心としたプロジェクトマネジメント関連の業務に携わっています。
日頃から学びの必要性を感じつつも、いわゆる知識体系(PMBOKなど)や資格試験向けのテキストで勉強するのがあまり得意ではなく、何か良い本はないかと探していました。
そんな時、新書サイズで手に取りやすく、また、「プロジェクトを生きる」というキャッチフレーズに強く惹かれ、購入しました。
【本書からの学びと感想】
本書を読んで最も共感したのは、プロジェクトマネージャー(PM)は単にプロジェクトを「管理」するだけの存在ではなく、真摯にプロジェクトを「生きる」必要があるという指摘です。
また、印象に残ったのは以下の3点です。
「事実としての成功」と「認識としての成功」:
計画通りに終わらせる(事実)だけでなく、関係者がどう捉えるか(認識)まで含めて成功を定義する視点に、プロマネの奥深さを感じました。
PMに求められる「インテグリティ(真摯さ・知行同一)」:
不確実性の中で価値を生み出すためには、ブレない信念(インテグリティ)と、成功への確信、そして物事を俯瞰する「立体的な思考」が揃うことで、初めて質の高い意思決定ができるという構造に納得しました。
スキルの土台としての思考力:
PMに求められる「交渉力」「企画力」「先見力」といった実践的なスキルも、その土台に「立体的な思考力」というトレーニングされた知性があってこそ発揮されるのだと痛感しました。
【今後のアクション】
日々の進捗管理や課題管理といった業務ももちろん重要ですが、これからAIが進化していく時代において「人間がプロジェクトマネジメントをする価値とは何か」を改めて問い直すきっかけになりました。
今後は、単なる管理業務に終始せず、プロジェクトに真摯に向き合う信念を持つこと。そして、日々のトレーニングを通じて「立体的な思考」を養い、プロジェクトをより俯瞰して捉えられるよう意識していきます。
【こんな人におすすめ】
・プロジェクトの「管理業務」だけに追われ、どこか閉塞感を覚えている方
・知識体系の勉強とは違う、プロジェクトマネジメントの本質的な「新たな視点」を求めている方