あらすじ
5階建ての新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。近くの日の出公園には古くから設置されているカバのアニマルライドがあり、自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説がある。人呼んで“リカバリー・カバヒコ”。アドヴァンス・ヒルに住む人々は、それぞれの悩みをカバヒコに打ち明ける。誰もが抱く日々の悩みにやさしく寄り添う、青山ワールドの真骨頂。心がじんわりほどける、再生の物語。
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Posted by ブクログ
最近、定期的に読んでいる青山美智子作品。
青山節全開で、今回も楽しめた。
これの前に読んだ「BUTTER」もすごくおもしろかったんだけど、「心にくる(心が疲弊する)」部分があったので、青山作品にて癒されたくて、私も「リカバリー」してもらった。
そうそう、人間生きていれば色々あるよねって、毎度のことだけど思わされる。
そして、そういう人がほんの少しの奇跡で、癒しを得ていくことに私自身が救われる。
多分、一気に青山作品ばかり読むと「もういいかな」ってなりそうだなとも思うんだけど、今回はちょうど良いタイミングで心の休憩になったかも。
本にはそれぞれ良さがあるので、ハラハラするのが悪いわけではないし、暖かい作品がぬるいわけでもない。
読む順番って大事!って思った。
さて、作品の内容は、いつも通りの青山先生の感じ。
それぞれの小さな癒しから、それぞれの新しい一歩の勇気を得て、ほんの少し人生が良い方向に動き出す。
忘れてたものを思い出す。
そういう癒しが得られる作品でした。
Posted by ブクログ
青山美智子さんの作品って本当に安心して読める。優しさとか、愛に溢れている。
カバヒコは、お守りとか、願掛けとかと同じなのかな〜と思った。
人の願いや思いを目に見えるものに託す。結局は、その人が自分の思いと向き合う、言葉にするってことが大事なんだろうな。
「人はやっぱり、見たいものだけ見たいように見ているのかもしれないな。」
この文章が沁みた。
自分が見たいもの、選択したいものは自分で選べるんだよね。
人は、その悩みや不安の解決方法を実は知っているんだって信じてる。
Posted by ブクログ
青山美智子作品は今作が初読。読み終えたあと、心の中に小さな灯がともったような温かさが残った。今後も追いかけたい作家が一人増えた気がする。
公園の片隅にいるカバの遊具「カバヒコ」は、何も語らず、ただそこにいるだけ。それなのに、不思議と人の心を受け止め、前を向く勇気をそっと手渡してくれる。その存在がとても愛おしかった。
登場人物たちの悩みも決して特別なものではない。誰もが人生のどこかで抱えたことのある迷いや痛みだからこそ、自分のことのように胸に響く。そして、それぞれが少しずつ顔を上げ、歩き出す姿に自然と笑顔になっていた。
「リカバリー」とは、失う前の自分に戻ることではなく、傷ついた自分を受け入れながら新しい一歩を踏み出すことなのだろう。その優しいメッセージが、読み終えた今も静かに心に残っている。疲れた日には、きっとまたカバヒコに会いに行きたくなる。そんな一冊だった。