あらすじ
5階建ての新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。近くの日の出公園には古くから設置されているカバのアニマルライドがあり、自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説がある。人呼んで“リカバリー・カバヒコ”。アドヴァンス・ヒルに住む人々は、それぞれの悩みをカバヒコに打ち明ける。誰もが抱く日々の悩みにやさしく寄り添う、青山ワールドの真骨頂。心がじんわりほどける、再生の物語。
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Posted by ブクログ
凄く優しくて、温かい作品だった。どの登場人物にも自分と繋がるところがあるし、日々に忙殺されて見ないようにしてたことが後々のしかかってくるのもよく分かる。身体が治ると、前の自分には戻らないこと、でも新しい自分になれるというのには、救われた。またリカバリーしたくなったら読もう。
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新築マンションアドヴァンス・ヒル。近くの日の出公園には古くからカバのアニマルライドがある。
自分の身体の治したいところと同じ箇所を触ると、そこが回復するという。
人呼んで、リカバリー・カバヒコ。
住民達はそれぞれの悩みを打ち明けながら、パートナーと共に前を向いていく。
最終章で謎が解けて、やはり泣いた。
青山ワールド全開の一冊。
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青山さんらしい作品だった。
カバヒコが、直接誰かをリカバリーしてくれたわけではないけど、カバヒコに出会った人たちは、それぞれに何かしらの気づきを得て、少しずつ成長していく。そして最後には、自分の力で自分自身をリカバリーしていくところが、とてもよかった。
人間は、いろいろなことを感じて、悩んで、傷ついてしまう。繊細な感情を持っているからこそ、一見すると弱い生き物のようにも思える。
でも本当は、誰の中にも、自分で自分をリカバリーする力があるのかもしれないと思えた。
カバヒコは何かを「治してくれる」存在ではなく、その力が自分の中にあることに気づかせてくれる存在だったのかな…。
全5話。どの物語も目次を見ただけですぐに内容を思い出せるくらい印象に残る話だった。
Posted by ブクログ
新築マンションのアドヴァンス・ヒルに住む住人達は悩みを抱えている。日の出公園にあるカバのアニマルライド、通称リカバリーカバヒコ。自分の治したいところと同じところを撫でると治してくれるという噂があるのです。住人達はどんな悩みを抱えていて、どのようにして治るのだろうか。心温まるエピソードが入った物語です。
【読んだ直後の感情】
自分が自分らしくあるために心推ししてくれる本でもあり、勇気が欲しい人におすすめの一冊です。
【印象に残ったポイント】
「同じようには戻らないけど、経験と記憶がついて、心も体も頭も前とは違う自分になるんだよ」というセリフでした。
今、自分が生きている知識や感情全てが今の自分を作っていると思うと感慨深い気持ちになりました。
【総評・今後のメモ】
それぞれストーリは短編で読みやすく、かついろんな状況下の登場人物がいるので一つは共感できるところ、思い描きやすいイメージのあるお話しがあるのではないかなと思いました。
Posted by ブクログ
青山美智子先生の文章構成がとても好きなことに加え、カバヒコの愛くるしさに読む手が進んだ。特にひとつめの話に共感できる部分があり、自分と重ねた。ほっこりしつつも、頑張ろうと元気をもらえる作品だった。ありがとうカバヒコ。
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良すぎました。
それぞれの話が少しづつ重なっているのがとても良かった。
青山先生の本をもっと読みたい。
というか、今読まないといけない気がする。
義務感とかではなく、時の流れからそう思う。
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年季が入っていて、塗装が剥げているが愛嬌のあるアニマルライド。それに愛着を感じて悩みを打ち明け、体と心の両方を治癒していく人たち。読み進めるにつれて、いつから設置されているんだろうという疑問が湧いたが、最終話で回収されている。また、最終話においてそれまで散らばっていたいろいろな伏線も回収する技術は鳥肌が立つくらい感動的である。
今回も何気ない日常の風景に隠されている「エネルギー」を感じ取ることができた。これまでも青山さんの作品では「神様」「猫」「超能力者」など、人と人を繋ぎ奇跡を起こすキーマンが登場し、若干非科学的な要素が含まれていたのだが、今回は何も語らない公園の遊具であり、リアリティーのある設定だった。忙しい日々に流され、視界に入ってこなかった風景に溶け込んでいる大事なモノはある。カバヒコは意外と近くにいるのかも知れない。自分だけのカバヒコを探しに、通勤経路の途中にある団地の公園をブラついてみるのも良いなと感じた。
Posted by ブクログ
純朴で朗らかなお人柄の青山先生だからこそ、温かくて素直に心に染み込む物語が書けるんだなと読み進めてさらに実感
連作短編の好きなところは、脇役がおらずそれぞれが主人公であるところ。
特に青山先生の作品はまっすぐな文体で、登場人物が近くに存在するような錯覚が起こるのと、それぞれの主人公に共感できる部分が多いことで、読者自身も実はこの物語・つまりそれぞれの人生の主人公であると実感できる。
私は3つ目のちはるの物語が一番共感できる部分が多く、強く心に刺さった。
解説の大原さやかさんの文章もとても素敵だった…!
「青山さんの作品を読んだ後はいつも、胸の中が透明な音色でいっぱいになる。」
とても心が暖かくなる1冊だった。
Posted by ブクログ
青山さんのお話は寝る前に読んでも安心して眠れる。私にとって、読書に当てられる時間は、寝る前のみ。だからこそ大切な時間。リカバリーカバヒコ ? から手に取ってみたが、青山さんならと購入。ベッドの上に準備して、毎晩次のお話しを読むことを楽しみに、1つ1つ大切に読んでいった。
実は、オーディブルを最近始めハマっているが、(何かしながら聞けるので)これは自分読みしたい内容。明日の自分のために読書をすることがリカバリーとなっている私にとっては最高に心地よいお話。
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大事な事は忘れてしまうけど、何かの拍子に気付けたり思い出したりできる。
リカバリーしながら大切な物を抱えながら、新しい自分になる事ができる。
前向きな気持ちになれる本でした!
Posted by ブクログ
青山美智子さんの本は初めてでしたが、読みやすさと含蓄のバランスがとても良く、楽しく読ませていただきました!
ぶっちぎりで好きなのが1話で、終盤にある主人公と父の会話は味わい深く、「父さんの愛情は、ただこの物言わぬ綿毛布だ。」という一節に痺れました。
Posted by ブクログ
もう何十年も公園にあるカバのアニマルライド。自分の治したいところをなでるとリカバリーする。カバだけに。でも結局カバヒコに魔法の力があるんじゃなくて、自分の力で前に進んでる。ちゃんと最後には全員登場。
Posted by ブクログ
表紙とあらすじに惹かれて購入した作品。
様々な立場の人が悩みを持ち、リカバリー・カバヒコに相談しておりますが、同じような立場にはなくとも、どの人の悩みにも共感できる部分があるなと感じました。
ここ最近読んだ作品の中では最も心が温まる作品だなという印象でしたので、躓いたと感じたらまた再読してみようと思います。
個人的には奏斗と和彦の話が刺さり、特に奏斗の話は学生時代に読みたかったです。
Posted by ブクログ
優しい物語の詰め合わせ。「赤と青とエスキース」を読んだあとなのでその中の登場人物の名前が出てくるのは楽しい。
願いをかなえてくれるアニマルライドのカバヒコは昔々なら氏神様か。その親しみやすいバージョン。とてもいい。
青山美智子さんの作品をいくつか読みましたが、じんわりとした優しいお話たちで素敵。ですが気持ちの余裕があるときでないとその世界に浸れないのかも。以前忙しい中読んだ作品は流し読みして刺さらなかった。カバヒコをめぐる物語はコーヒー飲みつつゆっくり味わったおかげかあったかい余韻が残りました。読書は余裕をもって…と思った次第です。
Posted by ブクログ
青山美智子さんらしい優しい連作短編集。
カバヒコは、サンライズ・クリーニング店近く、日の出公園に置かれたアニマル・ライド。自分の身体の治したいところと同じ部分を触ると回復(リカバリー)するらしい、カバだけに(笑)。日常生活が少し上手くいかない人たちが、カバヒコに触れることで、前を向く勇気をもらう。そして、回復した後は完全に元通りではなく、前とは違う自分になるのだそうだ。カバヒコに特別な力があるのかもしれないし、それぞれの心にカバヒコがいるのかもしれない。あなたも私も誰かのカバヒコなのかもしれない。
ちょっと疲れたときに読み返したい大切な言葉に溢れた素敵な小説だった。
Posted by ブクログ
青山美智子さんの作品って、大人から子どもまでそれぞれの視点の描き方が本当に丁寧で大好きです。誰も脇役じゃなくて「みんなが物語の主人公なんだ」って思わせてくれます。
本作で描かれるのは、頭、口、耳、足、目の5つのエピソード。
思い通りにならない現実の中で、自分の弱さと向き合う登場人物たちの姿が、まるで自分のことみたいで何度もハッとさせられました……!
・自分のために努力する力
・必要なことをきちんと伝える力
・現実と向き合う力
・前向きにやってみる力
・弱みを見せる力
・素直になる力
・愛情を受け取る力
これらに自ら気づき、勇気を出して行動し、少しずつ自分を取り戻していく姿には本当にジーンときます。
中でも「元通りにはならなくても、リカバリーならできる」という言葉が今の自分にすごく刺さりました。読みながら「自分には何の力が不足しているのだろう」と、心の中のカバヒコに必死に問いかけていました。
自分を振り返ると耳が痛い部分もありましたが、大切なことに気付かされました。リカバリーって、元に戻ることではないんだ。現状を受け入れて、前を向いて一歩を踏み出すこと。修復・回復のなかで、今の自分や環境に合う姿へアップデートしていくこと。そうやって新しい日常に馴染んでいくことこそが、リカバリーなんだろう。
カッコ悪くても、自分に正直に、自分を大切にしていこう。今までフタをしてきたことにも丁寧に向き合いたい。前を向く勇気をくれた、大切な一冊になりました。
Posted by ブクログ
とてもあたたかい物語でした。ほとんどイッキ読みしてしまいましたが…電車で読むものじゃないですいい意味で( ̄▽ ̄;)きっと刺さる人にはハンカチテッシュ必須のはず。
物語でいて現実でもありそうな素敵な作品です。
カバヒコに会えたらな〜と思ってしまいました。
Posted by ブクログ
とてもほっこりする話。
全部の話が少しずつ繋がってるのもすごい良かった。青山さんの作品は形が似てくるものが多いイメージなので、心が穏やかじゃない時に読むのをおすすめする!
Posted by ブクログ
読むと、ふっと気持ちが軽くなる物語だった。
ちょっと悩んでいることがあっても、何かやってみようか、なんて感じて少し行動してみようかって思った。
Posted by ブクログ
カバヒコ、可愛いです。
日々の生活にモヤモヤを抱えている人におすすめの一冊。「まさに今の自分と同じだ」と思える人もたくさんいるのではないでしょうか。
いくつかの章に分かれているので、テンポよくあっさりと読み切ることが出来ました。
Posted by ブクログ
現実はこんな風にうまく行かないだろうし美しい御伽話にも感じるけれど、読んでると優しい気持ちになれた。
みんな生きてれば何かあるよねと登場人物それぞれに自分を重ねていた。
第一話は一階、第二話は二階と登場人物の住むマンションの階が上がっていき、五階の和彦、そしてその母のゆきえが住民を包み込んでる感じで素敵だなぁと思った。もちろんカバヒコも素敵。
文庫本のおまけにカバヒコのシールがついていてちょっと嬉しかった。
Posted by ブクログ
行きずらさを感じる事って何度もある
悪いところを撫でると治ると言うカバヒコ
おそらく誰もが気付かないうちにカバヒコのような存在を持ってるんだろうなー
Posted by ブクログ
深く優しい本だった
自分も何かに悩んでいるとき
無意識に問題の根幹に目を向けず
簡単な問題ばかりを見ていた。
この本に出てくるリカバリーカバヒコは
人の問題を触ることによって意識化している
ように覚えた
そういう意味でも本当に
回復の能力があると思う
リカバリーカバヒコには
カバだけに
Posted by ブクログ
本屋大賞ノミネート作品。文庫化されたら、読もうと。
新築分譲マンション、アドバンス・ヒルの近くの日の出公園に、昔からあるカバのアニマルライド。人呼んで、『リカバリー・カバヒコ』、カバだけに。
カバヒコの自分のからだの悪いところと同じところを触ると,治るという…
アドバンス・ヒルの住民たちがカバヒコに悩みを打ち明けると、声が聞こえてくる…
みんな、ひとの目、他人からどう思われるか、よく思われたい、を意識しすぎて、行動できなくなっている。
カバヒコに悩みを打ち明けることで、本心にふと気づく。
そんな難しいことじゃないんだけど、できそうでできない…
ひととの関わり合いは難しい…
みんな、一歩踏み出せて、よかったな。
でも『リカバリー・カバヒコ』、和彦の母、『サンライズクリーニング』のおばあさんが言い出したことだったんだな、息子・和彦を思って。
だから、『カバヒコ』。
美弥子はえらいよ、関係がギクシャクしている義母と和彦の間に入って、関係を繋いでおいたんだから。なかなかできないよ。
これから、和彦たちはいい家族になっていくんだろうな、『サンライズクリーニング』で働く美弥子が目に浮かんでくる。
ほっこりさせられるいい話だった。
Posted by ブクログ
キレイにまとまり、とても良い作品。
青山さんの物語は、隣りの芝生は青く見えがちだがみんな何かを抱えながら生きていること、自分を取り囲んでいる壁のようなものから少しずつ出てみると壁の中では見えなかった風景がみえること、をふんわりと優しい表現で教えてくれる。
公園にあるアニマルライドのカバに触ると、不思議とリカバリーされる。
人呼んで「リカバリー•カバヒコ!‥‥カバだけに‥」
自分も幼い時に1人で古い公園に行き、暇な時間を色々な遊具に乗ることでストレスを発散していたことを思い出した。
1人で行く公園では、空想の世界がどんどん広がり独り言も多くなりがちだった。
今は1人で公園には行かなくなってしまったけれど、カバヒコがいるのであれば会いに行きたい。
時間にも心にも余裕を持って、カバヒコに会ってリカバリーしてもらうのだ。
疲れているせいか、そのことを想像しただけで、うっとりしてきた。
登場人物の中で1番のお気に入りは、雫田さん親子。あんな潔い子を育てあげるお母さんの教育を、ご近所さんであれば学びたいぐらいだ。
Posted by ブクログ
世代や性別に関係無く、多くの人が経験する生きづらさがうまく描画されていて共感出来る部分も多かった
サクサク読み進められるので、学生さん達の読書の課題にお勧めかも
Posted by ブクログ
読みやすい、柔らかくて穏やかな優しい小説
★3.5 かなぁ
公園にある、カバの遊具。
治したい所を触ると、不思議と治る。
地元で伝説のリカバリー カバヒコ。
マラソン選手になりなく無かった男の子とか
仕事のストレスがあった女性とか
育児中の女性とか。
癒される存在。
優しいお母さん。
優しい本が読みたいなという時に
間違いない青山美智子さん