あらすじ
5階建ての新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。近くの日の出公園には古くから設置されているカバのアニマルライドがあり、自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説がある。人呼んで“リカバリー・カバヒコ”。アドヴァンス・ヒルに住む人々は、それぞれの悩みをカバヒコに打ち明ける。誰もが抱く日々の悩みにやさしく寄り添う、青山ワールドの真骨頂。心がじんわりほどける、再生の物語。
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小さなストレスから救ってほしい。そんなときにそっと、リカバリーしてくれるカバにふれる
やさしく自分自身とむきあうきっかけになるのは、そこにあるだけで心が安らぐちょっとした都市伝説。そんなことでも人は勇気をもらえる。「存在する」ってだけでも、人間元気になれるもの。
都市伝説のおばちゃんあってのことだけど、そのおばちゃん自身もカバヒコに救われていた。マンションの人たちの生活が流れ、フェードアウトするような収束。ゆったりとした気持ちで読み終えた。やさしさのはなし
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最初はSFストーリー満載の小説かと思ったが、それぞれの悩みの種を解きほぐす短編ストーリーで当事者の心境が"わかるわかる!"って場面が多くあって感情移入しやすいストーリーでした。
あくまでカバヒコは当事者の心に寄り添っていて凝り固まった視点を解すお手伝いしているのかなって感じがしていて、当事者自身も頑張ってるんだよな。
心が温まりました。
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私の小さい頃の公園にもあったなぁ…ゾウやカバやウサギのアニマルライドが。リカバリー伝説はなかったが、撫でたり、叩いたり、八つ当たりしたりと結構乱暴に扱っていたような気がするけれど、何気ない癒やしになっていたかもしれません。
そんなアニマルライドの癒しが、近くに住むそれぞれの悩みを持つ人たちをリカバリーしていく。アニマルライドのカバヒコは当然だが何かするわけではないのだが…
そこで私はふと気づいた。誰かの相談事に何かしなければ…、何とかしてあげたい…とか思うのだが、只々傾聴することでその存在だけで、リカバリーしていくことが確かにあることに。
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他人の目を気にしたり、他人と自分を比較してしまうという今の自分にぴったりの本だった。
少し前まで、自己啓発本の方が自分が求めてる事が書いてあるのではと思っていたけど、
青山美智子さんの本を読み始めてから、小説がこんなに気持ちを落ち着かせてくれるんだっていう、
うまく言えないけれど、読んだ後にこれで良いんだっていう気持ちにさせてくれる。
表紙もしおりも可愛く、手元に持っておきたい本です。
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いい話ばかりですぐに読み切ってしまいました。
何か超自然的な話かと思っていましたが、カバヒコをきっかけに自らの力で立ち直っていく、そのような感じがしました。
ちょっとしたきっかけで人は立ち直ることができるのだと教えられているようでした。
文句なしの☆5。
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青山さんらしい短編ストーリー。アドバンス・ヒルの住人それぞれの悩める話を、公園のカバの乗り物『リカバリーカバヒコ』に相談。
カバヒコとカバヒコの命名したサンライズクリーニング店の店主にヒントを得て、解決していく。
店主さんは色々なお客さん達の力となって元気を与える存在だけれど、最後の話を読んで胸がギュッとなった。みんなそれぞれ悩みがあるのだな…と。
短編ストーリーで、それぞれの話で登場した人物が関わり合い、その後のこともわかるほっこりストーリー!
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青山作品らしい、間違いなく心温まるお話だった。
各章の主人公の悩みが、なぜか自分の家族に重なり、応援したくなるような、現実世界の悩みも何とかなるようなそんな不思議な気持ちになった。
辛いことや悩みがあってもリカバリーすると、元に戻るのではなく、新しい自分になれる、そうやって人間って成長するんだな。
リカバリーカバヒコ。カバだけに笑
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『自分の体のつらいところと同じ部分を触ると
回復する。』と言われているのは
「日の出公園」の隅っこにある
上目遣いの楕円の大きな瞳で
目の黒いところが部分的に白くなっていて
まるで笑いながら泣いているみたいに見える
のんきな表情の ただ乗るだけの
アニマルライドのカバ。
人呼んで
「リカバリー、カバヒコ… カバだけに。」
カバヒコが劇的に効果があらわれるような
魔法をかけてくれるわけではないけれど
カバヒコは
心にそっと寄り添ってくれ
受け入れて見守ってくれる
みんなの大事な存在。
カバヒコに触れながら彼らは
本気で願い 自分の心と真剣に向き合い 気づき
その後 勇気をもって行動し立ち向かっていく。
そうして願いは叶えられていく。
カバヒコがいなければ
自分が本当になにを願っているのかを
気づけず自分の心と向き合えなかっただろう
カバヒコは何も言わない
けれど優しい瞳で心を照らし 包んでくれ
人の心をふぅーっとほどいてくれる大切な存在
そんなカバヒコに
私も会ってみたい。
たくさん泣いて
今までの自分 そのままを
見つめてみたくなりました。
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さすが青山さん。スラスラ読める上、心が暖か温かくなる。たくさんの人の日常があり、それぞれ悩んだり、落ち込んだりしながら生きていて、それをカバヒコが見守ってくれている。素敵だった。疲れた時に読んで癒される本。
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あらすじを見てファンタジー入るのかと予想していたらそうではなく。カバヒコを軸にごく日常の中にある不安や悩みとの向き合い方について描かれた小説。全話に共感でき、一緒に勇気づけられた。「懸命に咲こうとしている姿には変わりない。ただ愛するんだ、それだけ。」「悩めることも想像力」「変わっていくことに適応していくリカバリー」「見たいものにピントを合わせる」学生時代に出会いたかった話も、今社会人として沁みた話も、将来を思い描く話もあり飽きずに一気読み。今回も作者から温もりを感じ、リカバリー・アオヤマミチコでした。笑
Posted by ブクログ
友人がとても良かったから是非と貸してくれた本。途中まで読んで「これは自分の手元に残したい!」と思い即購入。大好きな青山美智子さんの本だから絶対に良いに決まってると思い読みましたが、本当に良かったです。
短編集でありながら全てに繋がりがあり、その中心にいるカバヒコがなんとも愛くるしいです。
私だったらどこを撫でよう、全身かも笑
Posted by ブクログ
やはり青山先生の作品に間違いはない
サクッと読めるけどじっくり読みたい作品
どれもわかるってなる、そしてどれも心の落ち着ける
私もこんなふうに!!って思える
口と目が作品としては突き刺さる
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やはり青山美智子先生の作品は、心にポッと灯りをともしてくれるし、気づきを与えてくれる。
奏斗くんのお父さんの「ただ愛する」という言葉。美弥子さんの「与えるだけじゃなくて、受け取ることも愛情」という言葉も本当に素敵。
どのように人生を歩んだら、そんなに小さな幸せや気づきを言語化できるのだろう。
青山美智子先生は、やわらかい言葉にのせて力強く愛を伝えてくれる。何気ない日常に散りばめられた小さな幸せに気づかせてくれる。私の心の栄養。
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ただ愛するんだ。それだけ
不安を抱くのは、想像力があるから
不安な気持ちには、立ち向かうより、そらすってことも大事なんだ
まずは目の前のことだけ、集中して考えることからやってみてごらん
Posted by ブクログ
小説の名の通り、この本を読んで、前向きな自分に回復できた。
それぞれの話で印象的な部分はあるが、4つ目の「楽しいか辛いか、やってみないとわからない」と言える子どもの強さやかっこよさ、そして5つ目の「受け取ることも愛情」という視点に、ハッとさせられた。
人は自分がしたことばかりに目が行き、そのせいか「何かをすること」に注力しがちだ。しかし、相手を信頼して、その愛を受け取ることも、素晴らしい愛情表現なのだと気づいた。
また、「実際にどう見えるかは、目ではなく脳が判断する」という部分も印象的だった。すべてのことを真面目に見ようとするのは、傲慢であるし、疲れてしまう。何が大事で必要なのか、そのつど自分で考えることは、情報にあふれた今の時代だから大切だと感じた。
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カバヒコを通じてたくさんの人が前を向いて成長していく素敵な話。わたしも自分のピントをしっかり合わせてこの先もずっと、変わっていく大切なものを大事にしたい。
何が大事で必要か、そのつど選択しながら生きている。なにもかも全部はっきりみてやろうなんて傲慢だ。
Posted by ブクログ
公園にある古ぼけたアニマルライドのカバには秘密がある。自分の治したい所を撫でると治るという。新築マンションに引っ越してきた各々が直面する困難をカバヒコがリカバリーする。でもそれは自分で一歩踏み出しただけでカバヒコは何にもしてない。でもそういう何かが人を後押しするのかも。
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優しい文章に終始癒された。 子どもも大人も、リカバリーしたいことって誰しもあるはず。カバヒコが魔法みたいに治してくれるファンタジーかと思ったら、ただそこにいるだけ。 自省して乗り越えるのは、結局本人次第なんだなと思った。
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青山美智子さんらしく、温かいお話だった。
触るとその部分を回復してくれるというカバのアニマルライドのカバヒコ。個々の痛みだけではなく、人と人を繋いでくれるとっても素敵なカバヒコでした。
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編集後記を読んで文庫本の表紙を見ると可愛くてカバヒコに会いたくなった。文庫本購入時に書店にてブックカバーをかけていただいたので表紙を見ていなかったのだ。さっそく、QRコードを読み込んで壁紙に。リカバリーしたいことを解決するのは自分なのだが心の支えとしてカバヒコがいると思うとうーんと楽になる。カバヒコみたいなアニマルライドがあったらきっとリカバリーしたいところをなでにいくだろう。
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シンプルだけど胸が熱くなるストーリーたちでさくさくと読めました。夢中で。自分にも見覚えがある話もあって登場人物たちに感情移入したりして。
心が疲れてきた時に読むといいです。いや、いつ読んでも寄り添ってくれます。リカバリーしてくれます。カバだけに。
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マンションを拠点に、その目の前にある公園のカバの乗り物と、これまた近所のクリーニング屋さんと、それぞれの人物が時折交わるほっこり系の物語。
以外、心に残った文↓
「不安っていうのは、まだ起きていないこととか、他人に対して抱くものだろ。それを思い描けるっていうのは、想像力がある証拠」
「想像力って、いいことに使うんだと思ってました」
「もちろん。心遣いも思いやりも、すべて想像力だからね。不安がりなあなたは、きっと優しい人だと思うよ」
Posted by ブクログ
寂れた公園に佇むカバのアニマルライドを接点とした5編の連作短編集。カバヒコと呼ばれるその遊具には、触れた箇所と同じ部分の不調を治してくれるという伝説があった。
各編では、主人公たちが治したい部分を触りながらカバヒコに語りかけることで、自分自身を見つめ直し、心を回復させていく。
もちろんカバと自問自答するだけでは癒しや回復は望めない。かつての顧客から届いた感謝の手紙や、とても小学4年生とは思えないスグルくんの達観した考え、さらに20歳以上年下の高岡さんの人生訓など、それぞれの登場人物が絶妙なタイミングで他者の言葉に触れることで、新たな気づきを得て前へ進んでいく。
少々都合が良すぎる展開に感じなくもないが、そもそも作者はそこに強いリアリティを求めていないのだと思う。青山作品を読むのは本作で4作目になるが、現実ではなかなか起こり得ないような優しい偶然や人とのつながりこそが、作品の魅力なのだろう。そして読者もまた、そうした温かな世界観を求めて青山作品を手に取っている気がする。
心が少し疲れたときに読みたい、癒やしに満ちた珠玉の短編集でした。
追記:
カバヒコの容姿を容易に心の中で描くことが出来るのも、本作の魅力の一つだと思うのですが、世代によって異なるかも。僕のカバヒコはコンクリート製でした。
Posted by ブクログ
奏斗の頭、紗羽の口、ちはるの耳
勇哉の足、和彦の目。
それぞれの体の部位に、物理的または心理的に抱えた悩みをアニマルライドの「カバヒコ」に打ち明ける登場人物たち。
結局は自分の心の持ちようだったり、ほんの少しの勇気を出してみることだったり、自分の中で「欠けていたこと・見落としていたこと」に気がついて、みんなそれぞれ前を向き始める。
本当はカバヒコなんていなくても大丈夫のはずだが、人は窮地に立たされると何かに縋らずにはいられない。
私は、公園の遊具に興味を持つ子供ではなかったけど、これから先アニマルライドを見かけたら、ふと悩みをこぼしてしまうこともあるかもしれない。
Posted by ブクログ
傷ついた後、変わりたいと願いながらカバヒコを撫でる各話の登場人物たちはどのお話でも、周りの人たちの助けを借りながらも、人任せではなく自分の力でリカバリーしていると感じた。
彼らのスイッチは神社へのお参りみたいな仰々しいものではなく「身近でどこか親近感のあるカバヒコの前で自分を省みること」というのがかわいらしく、自分も身の回りのアニマルライドを探すようになってしまった。
第4話に登場する、整体師の伊勢崎さんのセリフ
p.174〜175 「ちょっと違うかな。人間の体はね、回復したあと、前とまったく同じ状態に戻るというわけじゃないんだ」
「病気や怪我をしたっていう、その経験と記憶がつく。体にも心にも頭にもね。回復したあと、前とは違う自分になってるんだよ」
これがどのお話にも通じて染みているように思う。
変化は以前の自分を失うことじゃない、と言ってもらえているようで、柔らかく、変化を恐れずに今の自分を見つめていきたいと思わされる一冊だった。
Posted by ブクログ
まず最初に思ったのはこの遊具の名称、アニマルライドっていうんだ。小さい頃、公園で様々なタイプの彼らに乗ってきたはずだけど、
名前を知らなかったというか名前=動物と思っていた(もしくは聞いたことあるけど忘れていた)ので、本に出てくる人たちが普通にアニマルライドだと認識するから、なんかすごいな、と変なところで驚きがあった。
そしてこのアニマルライドに目を向ける青山さんがすごいなぁと思った。カバヒコとの出会いがそれぞれ自分と向き合うきっかけになるのだけど、
シンボリックなものでもなく、ずっとまえから公園にポツンといるカバヒコというのが良かった。
日常のなかで、少しのきっかけで変われる、リカバリーできる気がしてくる。読み終わるとすごく優しい気持ちになれた。そして久しぶりに、小さい頃の私がよく遊んでいた公園にアニマルライドがまだあるのか、見に行きたくなった。