あらすじ
5階建ての新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。近くの日の出公園には古くから設置されているカバのアニマルライドがあり、自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説がある。人呼んで“リカバリー・カバヒコ”。アドヴァンス・ヒルに住む人々は、それぞれの悩みをカバヒコに打ち明ける。誰もが抱く日々の悩みにやさしく寄り添う、青山ワールドの真骨頂。心がじんわりほどける、再生の物語。
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まず公園の遊具っていう設定が神だなって思う✨
生きている中で誰しも何かしらの悩みを持っている。そんな中その悩みを吐けるのが人ではなく遊具なのがいいなぁと思いました笑
私は勝手に人に悩みを吐くもんだと決めつけていた_:(´ཀ`」 ∠):
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1話では自分のために努力することを、2話では必要なことをきちんと伝える事が「話せる」ということを、3話では向き合う大切さを、4話では前向きに行動する大切さを、5話では受け取ることも愛情であることを学べる。
リカバリー・カバヒコは息子を想う母の愛から始まった伝説であり、その伝説は時間が経っても弱った人の心に寄り添ってくれる、温かい物語。
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同著者の小説4作品目。学生時代はミステリーばっかり読んで刺激を求めていたが、今の自分はこんなお話を求めているんだと確信、、、またもや素晴らしい読後感で星5です。こんな心が温まる小説を書ける著者はどんな方なんだろうと思ってしまうくらい毎回心の栄養ドリンクのような小説をありがとうございます。
ハラハラドキドキ感もなく悪人も出てこないが、つまらないとかではなく、明日への活力となるようなセリフも多く、ストーリーも良い。一つのマンションの住人のそれぞれの短編集で所々繋がっていて面白い。点数を書き足しちゃうとか、走りたくないからズルしちゃうとか自分も似たようなことしたなぁ笑と思いながら読めた。彼らはちゃんとほんの少しカバヒコの力も借りながらも、自分は何もしていないのに卑屈になっていた、こんな自分が嫌だったんだと自分の弱さに気づくことができてそこから自身の力で立ち上がって頑張っていけそうでよかった!私も悩みごとがある時、カバヒコにリカバリーされたいなぁ。でも結局この小説の登場人物たちは自分で気づいて自分でリカバリーしてるんだよなぁ。自分が変わらないといけない。
不安っていうのは、まだ起きていないこととか、他人に対して抱くものだろ。それを思い描けるっていうのは、想像力がある証拠。
不安になっちゃうんですって誰かに言うと大概大丈夫だよとか心の持ちようとかって返されることが多いけど、クリーニング屋のおばあちゃんのこのセリフは不安がるのを否定しない温かい言葉だなと思った。その想像力で人に優しくしたい。
クリーニング屋のおばあちゃん、他人にはすごくいいこと言うのに実の息子たちにはうまく頼れず弱みを見せられないってのが、いるいるこんな人と感じた。小説では最終的にはうまくまとまったけど、現実にも強がって家族に頼れない人いるんじゃないかなぁ。和彦はおばあちゃんの体調を考えて同居を急いでいたが、彼の妻はおばあちゃんにとってクリーニング屋さんがおばあちゃんの居場所であることをちゃんとわかっていた。だからその居場所を奪わないように上手にアレンジした。与えるだけじゃなくて受け取ることも愛情。(P.165)小説のようにみんながみんなこんなうまくはいかないだろうけど、和彦がいうように、いきなり全部変えなくてもアレンジして、変わりゆく状況を受け入れて適応していくことはできるんではないかと前向きになれるお話だった。
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な、泣けるっ…!
私は家族愛の話に弱いので一話目ですでにカバヒコと負けないくらいうるうるした目で読んでました。
短編集ですが話が繋がってて最終的にそういう着地するんだ、って思いました。
リカバリー・カバヒコの伝説は今後どうなっていくのか…。
Posted by ブクログ
「見えにくい揺らぎを抱えた繊細なあなたに、この本をおすすめします」と、職場の後輩がおすすめしてくれた本。
全5章の連作短編集で、年代や性別もバラバラな主人公達は皆、何かしらの生きづらさや、自分の不完全さに悩んでいる。
彼らが公園の遊具であるカバヒコを通じて自身と向き合うことで、ただ強い人間になるのではなく、「自分の弱さを認めることの強さ」を伝えてくれている気がした。
読後は、ありのままの自分を少しでも愛せるようにと、少し背中を後押しされたような感覚になった。
そして、BUNKITSU TOKYOでポップアップをしていて、リアル(?)カバヒコに会えたのも嬉しい思い出(´-`*)※6/30までです!
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【個人的オススメ度】★★★★★5.0
【感想】
はじめて読んだ青山美智子さんの作品。
息子の模試で青山さんの作品が出題されていたことがあり、入試頻出作家たる所以を感じることができ、その事実も大いに頷ける、とにかく素晴らしい作品、読書体験だった。
以前朝井リョウさんが、窪美澄『じっと手を見る』について、
「心の柔らかいところとか痛いところに手を当ててくれているかと思いきや読み終わった後はアザになっていたりする作品」
と語っていたのが印象に残っている。
『リカバリー・カバヒコ』は、それとはまさに対を為すような読書体験だった。
人は、誰しも弱さや傷を抱えている。
そして、その弱さに気づくことが再生の第一歩。
公園の中のアニマルライドのカバヒコは、当然直接何かを治してくれる存在ではない。
ただ、弱っているところにそっと手を当てて、文字通り「手当て」をしてくれるような存在。
読んでいると、じわっとあたたかくなり、その温度で固まっていたものが少しずつほどけていく。
あたたかな『温度』を感じる作品。
この作品はオーディブルではまったく入ってこなかった。
「物語の続きを知りたい」というより、
作品の“温度”を”文面から”味わいたい。
登場人物たちに寄り添い、その時間を一緒に過ごしたいーそんな気持ちにさせてくれる作品だったのだと思う。
気づけば、登場人物だけでなく、自分自身にもそっと手当てをしているような一冊との素敵な出会いだった。
折を見て、また開きたい1冊。
(2026.6.19)
Posted by ブクログ
どれも良いお話だった。
最後のお話で伝説の理由が分かってなお感動。
カズヒコをリカバリーしてくれるリカバリーカバヒコ。
親と子、思い合ってるのにすれ違い。
でも思い出とカバヒコが寄り添ってくれる。
私にも思い出の中になんとなく、アニマルライドはでてくる。
誰もが幼少期必ず乗ったアニマルライドのカバヒコっていうのもお話に共感出来るポイント。
どんな人でも悩みとか持っているんだなと。
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カバヒコの絵をみながら読みました ふんわりとしました
ストーリーによって笑っているようにも見えるし ウルウルしているようにも見えるし優しく励ましているようにも見えました
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お話がちょっとずつ繋がっていて、人と人との素敵な繋がりも感じることができてとても良かったです。
カバヒコが、見る人のその時の気持ちに寄り添ってくれるように表情を変える描写が印象的でした。
この本はどの章もすごく共感できましたが、私は特に3章が好きだと思いました。ちはるに対してのおばあさんの「心遣いも思いやりも、全て想像力だからね。不安がりなあなたは、きっと優しい人だと思うよ」というセリフを見た時は涙が出そうになりました。私も想像力を少しずつ、自分のためにも使えるようになろうと思いました。
不安になった時やリカバリーしたい時、またこのお話を読みたいです。
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ピンチはチャンスとはよく言ったものだけど、自分がピンチに置かれている時こそ、自分を見つめ直し、大きく成長するチャンスなのかもしれない。そんなことを感じさせてくれる本だった。それぞれの話も短編集っぽく短く構成されていて、すごく読みやすいし、それでいてそれぞれの話がほんのり繋がっているので、ワクワクもさせられた。疲れたときにまた読もうと思う。
話の内容的には『お探し物は図書室まで』と似ていて、カバヒコが好きな人はぜひ図書室も読んで見てほしい。
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青山さんの作品と認識せず、お店のPOPに釣られて購入。
以前青山さんの作品を読んで、じんわり心が温かくなったのを覚えている。
私は章が区切られている作品が好きだから、相性が良いし、それぞれの立場からみた等身大の気持ちやセリフが本当にそこに居るみたいで、感情移入しやすかった。
読書ノートに書きたいフレーズが多かった。装丁も素材がすべすべで嬉しい。近所にリカバリー・カバヒコが居て欲しいくらいに、この存在が私の中で大きくなった。将来また読む。
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あぁ、わかるわぁ。
あぁ、良かった。
って気持ちの温かい涙が各話で流れました。
青山先生の作品らしく、
自分の出来事が誰かの支えになっているかもしれないような温かい繋がりの世界。
公園のアニマルライドが繋ぐ温かい物語に感動しました。
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日常の中のちょっとした困難に立ち止まってしまう人々は、公園に古くからあり寂れたカバのアニマルライドをなでる。そのカバはリカバリー・カバヒコと呼ばれ、直したいところをなでると回復するという噂なのだ。カバだけに。
青山さんの連作短編らしく、それぞれの話に少しずつ登場人物が絡み合う。そして少しの戸惑いや躓きで日常生活がうまくいかない人を優しく包み込むように支えてくれる。そんな物語。新築分譲マンションに住む人々の今時ながらの悩みと、公園にある古びたカバのギャップがまたいとおしく、現代の苦しさと物語の柔らかさにつらくなるも、物語を読み進めると心温まる。
現在休職中の私にはどの話も強く心に刺さるものだった。ちょっと元気をくれるカバヒコのような存在があってほしいなと思い、実はもう身の回りにあるのかもしれない、それは様々な小説にあるのかもしれない、と思わされた。
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公園にひっそりと佇むカバのアニマルライド。身体の悪い箇所を撫でると治るらしい。
その公園の近くにできた新築マンションに住む5人の連続短編集。
優しくて前向きになれる文章に、今回も癒され元気をもらいました。
「ちはるの耳」が良かった。
Posted by ブクログ
何かにあやかることって悪くないなと最近思うようになった。だから、リカバリー・カバヒコのご利益は不思議と自分の中にすっと入ってきた。人は誰でもリカバリーしたいことがあって、心とか身体とかいろいろあるけど、1番は人間関係ではないだろうか。そのためには他人任せにすることなく、自ら一歩を踏み出すことが大事。カバヒコはどこかの公園ではなく、心の中にいて、自分を後押ししてくれるかもしれない。青山美智子さんの作品は心温まるものが多い。カバヒコ、ありがとう!
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カバヒコに魔法は使えない、奇跡も起きない!
変わりたい自分の気持ちを振り返り、少し前向きになってリカバリーしていく姿は、自分と重なり読み手が穏やかにかつ嬉しくなれる物語だった。
文章も読みやすくスラスラ入っていき、場面や心情も想像し易かった。
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いい話系の小説はあまり読まないが、たまに読むとほっこりする。
人は見たいものに焦点を合わせて、見たいものを見ている。脳が選択している。
結局は気持ちの持ちようみたいなところがある。
荒かざしの悪いところばかり見るのでは無く、良いところに目を向けたい。
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とても心が和むストーリー。通勤電車の中で読みましたが何度か涙が出そうになり、その度、一旦本を閉じてひっしにこらえました。作者の他の作品も是非読みたいと感じた1冊でした。
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なでた場所が癒されると伝説があるカバのアニマルライドのカバヒコ、通称リカバリー・カバヒコが登場する短編集。
カバヒコはそれほど話の中心になるわけではないが、アクセントとして各短編の一角に登場する。全体的にふわっとした感触の短編集で、日ごろのストレスを抱えた登場人物が癒されて明日への希望を取り戻していく。
カバヒコは実際モデルがあったようだが、今では取り外されているという。残念。
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一体のカバのアニマルライドを中心に
心温まる話が進む短編集
カバヒコはもちろんただの像だから何もしないしできないけど、どの登場人物もカバヒコに救われる
カバヒコをきっかけに自分自身が変わっていくんだ
そのことに気付くことができたのだから
やっぱりカバヒコのおかげなのかな
心に残った言葉
整体師さんが言った言葉を
近所のおじさんに小学生が伝えたところ
「人間の体ってね、病気や怪我のリカバリーのあと、全く同じようには戻らないんだって」
「同じようには戻らないけど、経験と記憶がついて、心も体も頭も前とは違う自分になるって」
小学生の回ではふうんと流した言葉が
おじさんの回でジワジワくるなんて
そういうお年頃か
青山マジックかな
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「月に立つ林で」がとてもよかったので、
これから先に出版される著作は逃さず読もうと決めた
青山美智子さんの文庫新刊。
とある団地。
とあるクリーニング店の前にある公園にたたずむカバの姿をした遊具。
それにはとある伝説がある。
人呼んで、リカバリー・カバヒコ。……カバだけに。
自分の体の治したいところと同じところを触ると回復する。らしい。
コロナ禍があったこともあって、オンライン化もすすんで、あらためて、触れることを、見つめなおす。
Posted by ブクログ
アドヴァンス・ヒルの近くにある日の出公園に設置されたカバのアニマルライド。自分の治したい箇所に触ると回復するという噂があり、人呼んで「リカバリー・カバヒコ」。カバだけに。
悩みを抱えた住人たちがカバヒコと関わる中で、少しずつ前を向き、変化していく姿が印象的だった。青山美智子さんの作品らしく、人と人との繋がりや日常の温かさが丁寧に描かれており、読んでいて心がほっとする。
特別な奇跡が起こるというよりも、悩みを抱えながら生きる人たちの心情の変化が優しく描かれていて、読後には温かい気持ちになれる作品だった。
Posted by ブクログ
ファンタジーでは無いがフィクション感が強いと思う。
周りがこんな善性の人間ばかりで、全てが丸く解決することってリアルでは無いよな〜もうちょいリアル感味わいたいな〜と思わないでもないが、疲れてちょっと一息つきたいときに読む小説としては、これがベストなのだとも思う。
Posted by ブクログ
オムニバス形式の各物語の主人公達が抱える悩みが全部共感できました。
なので、読み終わった後、なんだかすっきりした感じが心地よかったです。
実物のカバヒコもう、残ってないんですかね。
どこかの団地に残っていたら会いに行きたいです。
Posted by ブクログ
まず最初に思ったのはこの遊具の名称、アニマルライドっていうんだ。小さい頃、公園で様々なタイプの彼らに乗ってきたはずだけど、
名前を知らなかったというか名前=動物と思っていた(もしくは聞いたことあるけど忘れていた)ので、本に出てくる人たちが普通にアニマルライドだと認識するから、なんかすごいな、と変なところで驚きがあった(笑)
そしてこのアニマルライドに目を向ける青山さんがすごいなぁと思った。カバヒコとの出会いがそれぞれ自分と向き合うきっかけになるのだけど、
シンボリックなものでもなく、ずっとまえから公園にポツンといるカバヒコというのが良かった。
日常のなかで、少しのきっかけで変われる、リカバリーできる気がしてくる。読み終わるとすごく優しい気持ちになれた。そして久しぶりにアニマルライドが見たくなった。
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公園にあるカバの置物の話
気になる場所をさすると、悩みが解決するらしい
思い込みって大切だなと思った
思い込むことで解決することもあるし、逆にマイナスに働くこともある
面白いなと思った
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悩んでいる人が前向きになれるハートフルな物語。5つのお話しで構成される連作中編集で、どれも人と人とのつながりが温かく感じられる作品です。
日の出町の目立たぬ公園にひっそり置かれたカバの遊具。そのカバには不思議な力あり、足が悪い人はカバの足に触れると回復するという。サンライズクリーニング店のおばあちゃんはヘルニアが治ったとも聞く。訪れる人はそのカバを親しみを込めてリカバリーカバ彦と呼ぶ。カバだけに。
体だけでなく、心が傷ついた人も回復を願い、ひとり訪れそっと撫でていく。
Posted by ブクログ
全体的にとてもよいお話だったように思う。
どのお話も、何か問題を抱えた人たちが、カバヒコと関わりなから、-歩前にすすむような、とてもすてきなお話たち。
ただ、真ん中くらいから、綺麗すぎる感じが気になってきて、特に式場で働く女性の話は正直ちょっと違和感があった。人間、こんな綺麗に生きられるだろうか。無理しすぎてない?もっと泥臭くったっていいんじゃないかな。わたしはそう思ってしまった。
繰り返されるカバだけに、も、そうなるとどうにも白々しく感じてしまって、最後はほとんど流し読みしてしまいました。
とてもいいお話ばかりです。
でも人間らしい泥臭さが包み隠されてしまった感じで、あまり自分にはあいませんでした。