【感想・ネタバレ】人形はなぜ殺されるのレビュー

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Posted by ブクログ 2024年03月05日

マジでやられたミステリ リスト作品

高木彬光を読むのは「刺青-」「破戒-」に続いて3作品目、だと思う。刺青は古い単行本を持っていたのに手放してしまったのが今でも悔やまれる

初出は1955年、70年前
この角川文庫化ですら1974年、ちょうど50年前
手元にあるのは新版、初版1995年、30年前
...続きを読む100年間は評価されそうな作品

刺青と同じく神津恭介シリーズだけど、あっちは激古単行本だったのもあり、正直言って途中で投げた
実質、初めての日本三大探偵の神津恭介!

〜ざっくりあらすじ〜
人形が殺され(斬首、バラバラ、刺殺)るたびに人間も殺される


〜感想〜
まず文章がスラスラ問題なく読めるという驚き。単語や言い回しには時代背景が出ているが、多少ホコリが被ってる程度でカビてはいない
ぜんぜん楽しめる

各章を繋ぐ「掴み」も逆に新鮮だなあ
まさかこのとき、〇〇だとは誰も思わなかったのだ!的なやつ
今で言うリーダビリティ炸裂

そして久しぶりに目にする「読者への挑戦」
いいですね

トリックやプロットは(いまのミステリ愛読者にとって)目新しくはないものの、古典的?名作を読めて楽しかった

まあ、真犯人は分かってしまうよね

つぎの高木彬光は積読の刺青(いろんな復刻版が3冊くらいあるはず)か神津恭介シリーズ1.2に手を出そう

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Posted by ブクログ 2010年09月27日

魔術協会の新作魔術発表会で人形の首が盗まれた。その数日後、首なし死体が発見されるが死体のそばには人間の首ではなくその人形の首が残されていた。
第二の殺人は列車での轢死。しかしその前にも人形がひき殺されていた。
実際の殺人の前に必ず人形によって殺人を予告する犯人。
「人形はなぜ殺される?」

初・高木...続きを読むさんの名探偵・神津恭介シリーズです。
この作品が発表されたのは昭和30年。もう古典といってもいいかな。
いまから50年前の作品ですから貨幣の価値とか世相とか現代とはズレていますが、さすが名作と名高いだけあって面白かったです~!
犯人は中頃で「こいつが怪しい」というのはわかりましたが、動機・伏線・トリックはわかりませんでした。全部終わって、人形が殺される理由なんかもう驚き!さすがです!

魔術協会の会員たちだけあって、一癖もふた癖もある登場人物たちも、あやし~い雰囲気も大好きな世界です。
ただ、神津の設定が
「日本犯罪捜査史上、屈指の名探偵といわれる」
「医学博士と理学博士の二つの学位をもっている」
「財産もあり、ギリシャ彫刻のような美男子」
「素人ばなれのしたピアニスト」
なんて、もう万能のように描かれているのにちょっとひいてしまいましたが、ほぼ終盤まですべて犯人の後手にまわっているところでなんだか好きになってしまいました。

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