あらすじ
東阪広告東京本社の舘脇一輝は突如、関西新空港プロジェクトへの異動を命じられる。それは舘脇の親友である前任者・笠井の失踪を受けてのものだった。笠井の失踪を黙殺する会社に対し、執念でその行方を追う館脇。次第に浮かび上がる醜く激しい社内抗争、汚れた欲望の渦。窓際社員・館脇は会社の救世主となるか!?
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Posted by ブクログ
読後、かなりスカッとする企業ハード・ボイルド。広告代理店の窓際部長・舘脇一輝が会社に巣食う巨悪と闘う。『窓際の狼』シリーズの記念すべき第一作。1995年の作品というが、現代でも違和感無く楽しめた。
数年前に『やくざもの』を読み、小川竜生という作家の存在を知った。しかし、残念ながら小川さんは既に鬼籍に入られており、以後古本屋を巡り、作品を集めて来た。その中でもこの『窓際の狼』シリーズは非常に気に入ったシリーズである。
なかなか見付けることの出来なかったシリーズ第一作をやっと手に入れ、読むことが出来た。第二作に少しだけ登場する三崎恵子との因縁がやっと解った。
小川さんはもっともっと評価されるべき作家の一人だと思う。