あらすじ
大杉栄と伊藤野枝が同棲し、谷崎は千代夫人から逃避。
夢二が代表作「黒船屋」を描き上げ、宇野千代と尾崎士郎が出会った運命の舞台……。
さらに、宇野浩二、広津和郎、坂口安吾など数多くの作家・芸術家が止宿し、そこから数々の名作を生み出した、文豪たちの巣「本郷菊富士ホテル」。
綿密な取材で作家たちの交流と生活を鮮やかに描き出す大正文学側面史。
〈解説〉小松伸六/〈新装版解説〉「丘の上のまぼろしの城」森まゆみ
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Posted by ブクログ
・文豪xホテル・旅館 x 縁ある土地というキーワードを書店で見かけて、箸休め的に購入
・東京都文京区の東大から小石川方面に伸びる「菊坂」沿いにあった『菊富士ホテル』の歴史を、当該ホテル創業家に嫁いだ叔母を持つ筆者が辿った本
・極めてニッチなトピックを学者が自己満足的に難しい文章で纏めた本かと思いきや、大正時代に岐阜から上京してきた創業家「羽根田家」のドラマや生々しい資金繰りの話、宿泊客の愛憎劇まで描かれていて、思いのほか楽しめた
(でもニッチすぎてお薦めはしにくいかな)
・外国人客の増加を見越して「ホテル」としたにも関わらず、意図せず素行の良くない文筆家の根城になっていく過程が笑える
・何故当時の文筆家はホテルや旅館を仕事場代わりにして宿泊料金を踏み倒すのか、、異性関係含めた生活にだらしないのか、、それでも許されてしまう人間的魅力もあるのだろうか、、
・最後は戦時下に軍需会社の寮として買い取られ、東京空襲により焼失したという、何ともやるせない気持ちに