【感想・ネタバレ】増補改訂版 吟遊詩人のレビュー

あらすじ

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吟遊詩人とは?
トルバドゥール、ミンネジンガー、ミンストレルにジョングルール…
詩人・語り部・歌い手・芸人・王侯・騎士・魔術師……そして、スパイ。
呼び名は違えど、世界各地に実在したのか、謎多き存在「吟遊詩人」。
彼らは一体どんな人たちだったのでしょうか?

奔放で自由、時に危険な彼らの実態を、
史料を基に事細かく検証・紹介する充実の一冊がついに改訂増補版で登場!
2006年刊行の原版をさらに深化させました。
最大の増補ポイントは、60ページ超のかきおろし「ジョングルールの声」!
現代では決して聞くことのできない、中世の吟遊詩人(特にジョングルール)の「声」に迫ります。

「美しい声とは何であろうか」
トルバドゥールの歌の旋律を基に、声の推測・音域の探求、写本からの楽譜化、歌の伝播……
さらに、史料に記された「甘美」「よき音(bon son)」という感性的な形容から、
彼らの歌声がどんな「甘美な調べ」だったのかを解き明かします。
中世の音楽・文化・人間像に興味がある方必読の、待望の改訂増補版です。

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Posted by ブクログ

吟遊詩人とは何者なのか?
主に中世ヨーロッパに実在した彼らの本当の姿を
紹介し、その真実について、解き明かしてゆく。
音楽史の研究者による渾身の一冊。
・はじめに
第1章 歴史の中の吟遊詩人 第2章 トルバドゥールの世界
第3章 トルバドゥール列伝 第4章 ミンネジンガーの世界
第5章 ミンネジンガー列伝 第6章 吟遊詩人とは
索引、参考文献/参考資料有り。
・おわりに
増補の章 ジョングルールの声
追加参考文献有り。
・増補版あとがき

主に中世ヨーロッパに実在した吟遊詩人について、
現代のイメージとは異なる姿を克明に紹介し、解説している。
フランス南西部のオック語で書かれた詩歌の作者で
宮廷歌人の、トルバドゥール。
フランス北部のオイル語で書かれた叙情詩歌の作者で
宮廷歌人の、トルヴェール。
ドイツの宮廷で自ら、或いは楽師などの伴奏で詩歌を
歌った宮廷歌人の、ミンネジンガー(ミンネゼンガー)。
中世後期の歌舞音曲を生業とし、自らも詩歌を創作して
宮廷や都市の芸能に参加する芸人の、ジョングルール。
ケルトの語り部で詩人兼演者の、バード。
放浪の学生や聖職学生からなる、ラテン語で詩歌を作り、
歌う、ゴリアール。
古代から中世にかけて。パントマイムの役者であり、
道化役者として劇団を率いた遊芸人の、ミームス。
14~17世紀のドイツの都市で職人身分を中心とした
ドイツ語の詩歌の創作と歌唱を行った、
マイスタージンガー(マイスターゼンガー)。
インドの語り部、バウル。日本の琵琶法師など、
様々な吟遊詩人の解説が述べられている。中でも、
トルバドゥールとミンネジンガーについては
かなり詳細な解説がなされ、その歴史や系譜、列伝など、
様々な写本や史料から解き明かされている。
増補ではジョングルールを中心にした
“声”や“音”の楽譜という史料からの考察。
吟遊詩人の形成には、歴史の変遷の他に宗教、
十字軍の遠征やイスラム文化からの楽器や歌舞音曲の
伝播も影響していたことが興味深かったです。

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2026年06月04日

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