あらすじ
1万人に聞いた「後悔しない50代の結論」とは? 会社人生の終わりが近づき、「役職定年」によって立場も奪われる。50代を取り巻く環境は非常に厳しい。何をモチベーションに働けばいいのか、悩んでいる人も多いだろう。本書は、1万人以上にインタビューした著者が先人たちのアドバイスを元に「50代を後悔しないためにやっておくべきこと」を伝えるものである。40代までと違って、「会社のために働く」意識では行き詰る。そこで、50代という10年を会社人生から脱却するためのリハビリ期間として、どう組織人から「個人」へと脱却するかを説いていく。その一方で、自分の仕事の「総仕上げ」をする方法を豊富な先人たちの事例を元に紹介。また現在は、50代の4人に1人が他社へ転職するという時代でもある。定年後に別の会社に再就職する人も含め、「50代~定年後の転職事情」についても詳しく紹介していく。 【目次】●第1章 「定年」と真正面から向き合い、準備する ●第2章 後悔しない「会社人生の終わらせ方」 ●第3章 50代で必ず手放すべき六つのこと ●第4章 転職・再就職……定年後のキャリアで後悔しない ●第5章 すべての「人間関係」を50代で再構築せよ ●第6章 50代で「一生勉強する自分」を手に入れよう ※本書は、2021年6月に刊行された『50歳からは、「これ」しかやらない』に加筆・修正を加え、文庫化したものです。
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Posted by ブクログ
50代にやることを早目に考えてみる。
50代とは、学生時代以来の「人生の選択」をもう一度迫られる年代なのだと気づかされる一冊。
焦りの正体は、能力の衰えではなく“迷い”であり、その迷いを鎮めるワクチンは「これしかやらない」と自分で決めることにある。
わがままになるという言葉は、若い頃にはどこか否定的に響く。
けれど50代に必要なのは、むしろその“わがままさ”なのだと著者は言う。
自分のやってきたことを形に残し、やりたいこととやりたくないことの線引きをし、会社からの評価という名の責任をそっと手放す。
その先に、ようやく自分の人生が姿を現す。
定年後の自分を、ワクワクしながら描いてみる。
50代以降を4段階に区切り、PDCAを回し、あと1年で何ができるかを考える。
そのプロセスは、未来を縮めるのではなく、むしろ広げていく作業に近い。
まずは手放すことから始める。
広く浅くをやめ、嫌な人とは距離を置き、名刺がなくても語れる自分を育てる。
挫折や失敗を笑って話せるようになることも、人生の後半戦に必要な柔らかさだ。
そして、五つ以上の居場所を持つこと。
勝ち負けにこだわらない世界を一つ持つこと。
年下との関係を築き、新しいことを教えてもらえる自分でいること。
どれも「人生はひとそれぞれ」という当たり前の事実を、ようやく自分のものとして受け取るための準備なのだと思う。
与えられた一度きりの人生を、今、誰と、どんな温度で生きているか。
その問いに静かに向き合う時間を、この本はそっと差し出してくれた。
自分の心をなで、愛しむように生きること。
それが50代からの“これしかやらない”の本当の意味なのかもしれない。