あらすじ
時間にだって、抗ってみせる――。1992年秋、家の女性に代々受け継がれる手鏡を使って、未来を視ることができる千秋霞。彼女はある日、生まれたばかりのひとり息子ヤスヒコが一週間後に亡くなるビジョンを視てしまう。霞は手鏡の能力を利用して、息子が死ぬという「未来」の改竄に挑むが……。我が子のために手段を選ばない母親の狂気と、絶対的な時間のルールが交錯する。絶対にはずれない未来予知 唯一の希望は過去にあった。『リライト』から数カ月後の未来を揺るがす第2作。
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Posted by ブクログ
リライトに引き続きの2部作目。
同じ世界で違うキャラクター視点から、物語が進んでいくんだけれど、決定的にリライトの問題点が解決されるわけでもない。
一応、核心に近づいて入るんだけれど、タイムパラドックスの説明とかがあやふやで、適当?と言って良いのかわからないけれど、矛盾点が多く感じられてしまう。
素直に納得できない感じ。
太古までの過去を除くところはなかんかスピード感があって、これを映画にしたときはクライマックスとしてはすごく良いだろうなぁと感じて見ていました。
中盤の病院云々のところは、面白くないわけでもないけれど、面白いというわけでもない感じ。
全体的に読みやすくはあるので、結構サクッと読めました。
Posted by ブクログ
リライトに続いてややこしい。
ヤスヒコの誕生秘話?がわかる。
それとは別で最後に千秋夫婦の秘密に驚いた。そう思うと過去の霞との会話もなんか納得してしまった。
Posted by ブクログ
リライトと交錯する。
手鏡で過去や未来が見れる女性。逆に過去や未来から見られて会話することもある。
女の子が代々生まれるはずなのに、男の子のヤスヒコが生まれてしまい、高熱にうなされて死にかけて救おうとするが、過去や未来からは女の子が生まれる未来にいかそうと改変されまくる。
そのため、小児科医だった人は薬剤師になったり、産婦人科は歯科になったり。
ついにはリライトのヤスヒコと出会ってパラドックスが発生したりしっちゃかめっちゃかになる。
Posted by ブクログ
『リライト』の内容が大きく関係している。
しかし、前作ほどの衝撃はない。
時系列がより複雑になってきており、説明が不足していて置いていかれる。
時間SFなら、時間が地続きの一本なのか、IF・パラレルワールドが存在するのかを明らかにしなければならないと思うのだが、本書はどちらも混在しているように思う。
過去に改変した場合、未来も変わるのか、新しい平行世界が生まれるだけなのかはっきりしない。
未来を見ることができる鏡も、見るだけで時空に干渉していくというのがいまいち理解できない。
そして、霞と邦彦にはパラドックスの修正が起こったのに、ヤスヒコには起こらなかったのか・・・・・・。
次巻『リアクト』に続くようなので、そこで解決されることを願う。
2017年5月26日
続編を読むために再読。
以下ネタバレ注意。
※ネタバレ注意※
『リライト』よりもわけがわからない。
前回読んだ時と同様の疑問が、なぜ霞と邦彦の存在は消えたのに、二人の子である保彦の存在は消えないのか?
坂口霞となった世界で、園田保彦が書店を訪れ、霞がリビジョンを使って保彦が体調を崩し、病院に行くまではわかる。
でも、どうしてそこにヤスヒコがいるんだ?
その時間軸では坂口霞なのだから、千秋邦彦との子供であるヤスヒコはそもそも存在しないのでは?
Posted by ブクログ
前作の保彦の出生の話。
現在から分岐している仮定未来の同じ人物が交錯して、正直なところ一度読み通したときは理解しきれませんでした。
作者さんがわかりやすいように書いてくださっているのはわかるんです。私の理解が追い付いてないだけで。
後日シリーズ通して読み直してふんふんなるほどと理解できたので満足。
独善的パラドックスSF
前作『リライト』と絡む続編だが、
とにかく、ひとりよがり感が拭えない。
枚数制限があるのか、はたまた敢えてこういう作風なのか、複雑怪奇なタイムパラドックスのルール設定を(よく読めば解ってくるが)丁寧な説明もすっ飛ばし、登場人物と作者のみが理解してテンポ良く進んでいく…。読者を愉しませる事よりも、物語の進行が大事…そう言っているようにも取れかねない。
最初からこれがライトノベルとして書いたのなら目をつむろうと思えるのだが…。
挙げ句、作者自身が作中でおかしな解説を披露する始末。
素材は良いので、とても残念だった。