あらすじ
3.11を経て、日本は様々な不安や不満が鬱積しつつある。その結果、日本国内には不寛容な空気が充満し、ともすれば他者を責めるような社会になっている。そんな時代をどう生きるのか? 鴻上尚史の提言!
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Posted by ブクログ
本当に久しぶりに鴻上さんの本を手に取った。
鴻上さんの書く芝居もエッセイも大好きだったことを
思い出した。
この本を手に取ったのは5章の創作に関する話を読みたかったからなのだけど、全編楽しく読んだ。
この国の文化の地位が低い(国内において)ということを私は常々感じていて、そのことも見事に明文化されていて、そうそう、
そうだよねと共感せずにいられない。
多くの人がおかしい、とおもっていることについて
分析・言語化されていて、どの項目に反応するかは
人それぞれだけれど何かしら共感すところがあるので
はないだろうか。
10年間書けずにいるという、脚本創作に関する本、
是非書いてください!
Posted by ブクログ
劇作家、演出家鴻上尚史さんのエッセー。
福島の原発について書いてあるものについては何の感想も持たなかった。原発はいいものではないと思うから。でも代替になるものが考えられてないからなんの感想ももてなかった。
コミュニケーションの不健全さについて書いてあるところは秀逸だった。普段の生活で息苦しさ、寂しさを感じる要因にまでなっている。
コンビニや携帯ショップで、何をしていても客がでていったら全ての店員が「ありがとうございましたー。」という。そのとき接客を受けていた方の客は、自分をおとしめられた気分がして、また客全般にそういう扱いをしている店だと知って寂しくなる。
店の人はマニュアルに従っているだけかもしれないが、自分の感情を圧殺されている。
考えすぎかもしれないが、息苦しさの原因だなと自分は思う。マニュアルに従わないことへの不寛容なんか、一番わかりやすい。
いつかこんなコミュニケーションはなくなるだろうな。あと5年もすれば。