【感想・ネタバレ】きょうからできる あたらしいこと 100のレビュー

あらすじ

仕事や生活に潤いを失っているあなたに贈る!

「どれも特別な道具はいりません。たくさんのお金も、時間も、才能も必要ありません。ただ、ほんの少しの好奇心と、『やってみよう』という気持ちがあればいい」
(本文より)

仕事や生活にマンネリを感じたり潤いを失って、何か変化を求めているとき。
あるいは、仕事の立場が変わったり、別の職場に変わったりして、何かこれまでと違ったことを始めたいという気持ちになったとき。
そんな思いに寄り添う100のヒントを人気エッセイスト松浦弥太郎がお贈りします。

「大人になるにつれ、いつの間にか『だいたいわかる』『まあ、こんなものだ』と思うことが増えてくる。(中略)あのころのようにドキドキしなくなっていくのを、どこかで感じてはいないでしょうか。この本は、そんなぼくら大人のために書きました」(本文より)

《目次より》
知らない道を歩いてみる
自分好みの美術館を見つける
骨董店や古書店で何かひとつ買ってみる
一号店に行ってみる
知らない外国の料理を作ってみる
自分年表を作ってみる
夕焼けや朝焼けを味わう
降りたことのない駅に降りてみる
小さな秘密を小説にしてみる
友だちの木を作る

ほか100

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Posted by ブクログ

松浦弥太郎シリーズ。幾度となく、呼びかける新鮮に物事を見て、好奇心を持って接すること。新しいことに、素直に向き合う。いま、そこにあるものをありのまま受け入れる。実は、これは非常に難しいことだ。例として、和食器など、作り手の心が伝わるものを食事の時に取り入れるというのも、まさにそのひとつ。こだわって、合わせて、使う食器。食べたら、一瞬だけれど、その後も、そのアートが心に呼びかけ、食事をもっと素晴らしく、おいしくしてくれる。岡田釜のブルーの器、飯高さんのお茶碗、など本当に何気なく、さらっと使っても存在感がすばらしい。
1日30分ランニングしてみる。誰にも言わずに、そっと始める。ランナーらしい、当たり前に走っているけれど、その始まりの時を思い出して書いているのだろう。億劫で、流石にシューズどうするとか、ハードルがある。でも、走り始めたら、その気持ちよさに、止まらない。最初の苦しい2キロ。今では、不思議なくらい気持ちがいい。毎週15キロまで伸ばし、海沿いと川沿いのミックスコースを走る。暑いシンガポールは、早朝か、夜遅く。夜12時に戻ってくると、結構眠れなくなってしまうのが難点ではあるが。走ることの効用は自分との対話としている。汗をかく事で、うちなるモヤモヤを外に出す効果が、個人的には最も大きい。ものすごくポジティブになる。アドレナリンとか、科学的な分析はどうでもいい。個々が、何かを始める。そのエネルギーこそが最大の効用だ。
窓ガラスを磨く。これは、かなり余裕がないといけない。最近毎週やってみて、ものすごく気持ちがいい。香りを楽しむ、というのも大事だが、これは同居している家族によるか。自分勝手な香りは迷惑だから。陶芸のワークショップ、ジンづくり、ちょっとやってみよう。歌舞伎や能を味わう。これは海外に出た時に、最も効果の高い活動と言える。日本の文化、娯楽の起源を知らない人がいて驚くけれど、当たり前に体験しておくべきところだろう。本書は、日本にいる、日本人がメイン対象の読者と思われるが、実は海外の方にも同じことが言える。自国の文化、ルーツは何か?と問われるスタディーセッションがちゃんと行われているのもそうだ。アイデンティティ、今いるシンガポールが最も失ってしまった大事なものでもある。
街の小さな博物館を訪れる。これも素敵だなと。でも、もっと素敵なのは、旅行先で必ずアートミュージアムやイベント、博物館に訪れることだ。それぞれ文化が異なり、それを体感する。チームラボのようなデジタルも素敵だけれど、いわゆる郷土の文化も大切だ。パースで訪れた博物館では、アボリジニのアートや迫害の歴史、そこへのレジスタンス、共生、がテーマになっていて、心打たれるものがあった。作者の思いは、こういうふうに広げてみてもいいと思った。
自分自身は音楽が大好きだ。1曲を丁寧に聴く。ターンテーブルにレコードを乗せて聴く音楽はまさにそれ。大事に、からだ染み込む。
ひとつひとつが、シンプルで、別にそれをやってもやらなくても、という手間のかからないことが並んでいる。でも、この一歩、小さい努力というか時間を使うという勇気こそが人を変えるんだろう。常々、変わった瞬間は、住む場所や働く場所を変える、付き合う人を変える、時間配分を変える(何かに時間を使うことにする、または使わないことにする)という3つがきっかけになっている。これを導くものでもあるような気がしていて、すごく共感する部分がある。特に、スマホを触る時間の長さを考えてゾッとする毎日、おそらくスマホ時間分、人生を損していると言ってもいいだろう。顔を上げて、景色をみる、友達の木を見つける、匂いを感じる、違う道を行く、知らない駅に降りてみる、全ては携帯電話にかき消されてしまう。面白いものがありそうで触り続ける携帯電話を切り捨てる。これが自分の土日の過ごし方ではあるのだけれど、カフェで携帯を触っている人の多さに、本当にゾッとする。これを弥太郎さんはどう思ってみているんだろう。これを変えるにはどうしたらいいんだろう。変えたほうがいいと思うことが前提で、そうではない人たちの死ぬ時の後悔、携帯をたくさん触ってよかったなあとは思うまい

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2026年05月01日

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