あらすじ
もし、愛した人が精神を病んでいたら――。幻聴や妄想に苦しめられ、アパートにひきこもった晃(ひかる)の訪問指導を引き受けた新人ケースワーカーの美知。晃と気持ちを通じあうことは容易ではなかったが、美知のひたむきさに、晃は少しずつ心を開き始める。美知も晃の純粋さに安らぎを見出していく。だが、美知は晃の主治医・佐伯にも惹かれていくのだった…。優しさ溢れる筆致、美しいラストシーンが胸を打つ、究極の恋愛小説。
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Posted by ブクログ
幻聴、妄想に苦しむひきこもり青年と担当する新人ケースワーカーとの恋のお話。
難しい題材だと思うけど、精神科医の作者ならではの細かい描写が胸打ちます。
純粋ゆえにせつなく、苦しい恋が描かれていて、読んでいてつらくなります。
本人同士だけの問題ではなく、家族や友人、病院関係者との無視することが出来ない関係もちゃんと描かれている。
現実を直視し何を受け入れ、諦めなければならいかに向き合っていく姿に感動しました。