あらすじ
「5G電波のせいで新型コロナウイルスの被害が拡大している」「あのピザ店は巨大な児童売買組織の拠点だ」「400人以上もの人さらいが村にやってきたらしい」――。これらはすべて実在したフェイクニュースで、一つの共通点がある。それは、どれもが実際に死傷者が出た事件と関係している点だ。いまや、出所不明のフェイクがリアルな被害につながっている。このような誤情報が次々に伝染して社会にダメージを与える様子は、感染症のパンデミックの情景によく似ている。そして本書によれば、その対策方法もよく似ている――ワクチンを打てばいいのだ!本書には、人間の認知のしくみと誤情報の性質に基づく「心理的接種理論」の詳細と、それを社会実装する方法が記されている。そして重要なことに、心理的ワクチンは誰もが身近な友人や家族に接種できるという。本書を読めばフェイクを見抜きやすくなるだけでなく、「心理的な集団免疫」の実現にあなたがコミットできるようになる。SNS全盛、インフォデミックの時代に必携の「心のワクチン」学。
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Posted by ブクログ
「判断の健全性を養おう」という本だと感じた。
本書の主張は、何が真実かという結論を共有することよりも、健全な判断基準や議論の進め方を共有することにある。人は誰でも誤った情報や認知バイアスの影響を受ける。そのため、正しさを競うよりも、健全な判断基準を共有することが重要だという考え方が根底にある。
情報には白黒を明確に分けられないものも少なくない。だからこそ、結論だけでなく、その結論に至る判断の過程を共有し、互いに検証できることが大切なのだと思う。
ちなみに、積読チャンネルで本書を知り、最寄りの書店で購入しました。
Posted by ブクログ
フェイクニュースに強くなるための方法を学ばせてくれる一冊。SNSなどが普及していく中で、感情に訴えてきたり、ストーリーを描きやすいフェイクニュースは短時間で広範囲に広がっていく。今はそこまでの影響力はないとされているが、選挙結果を大きく左右しかねない問題に発展する可能性をはらんでいる。頭では嘘だと分かっていても、感情的に信じてしまう仕組みになってしまっており、とても恐ろしいものである。筆者はフェイクニュースに対抗するために、免疫を獲得するべきだと主張する。ある一定数がフェイクニュースの耐性を取得することで、その広まりは大きく抑制される。また免疫を得るために、訓練をしたり毒性の低いフェイクニュースをあえて摂取することを推奨している。フェイクニュースが問題になりつつある現代で読むべき一冊なのかもしれない。