【感想・ネタバレ】図解 財政のしくみ Ver.2―いっきにわかる財政危機の本質と問題点のレビュー

あらすじ

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「失われた20年」以降の「財政問題」にまつわる
素朴な疑問から最新情報まで

財政とは「数字に凝縮された国民の運命」であり、財政への無関心のツケや負担は最終的に国民に戻ってきます。日本の財政はもともと、右肩上がり経済を前提としていた制度でしたが、「失われた20年」以降には様々な制度の行き詰まりが顕著となっています。
本書は、財政問題にまつわる素朴な疑問から最新情報まで、鳥瞰図的に全体像を理解するための羅針盤の役割を果たす入門書です。
グローバル化を急速に進める金融問題と巨額債務を抱える財政問題の一体化、情報化社会の進展、少子高齢化などによる経済社会構造の変化などはどのように日本の財政問題に影響を及ぼしているのでしょうか? 世代や業種を超えて、素朴な議論から最新知識まで、財政危機の本質と問題点までいっきにわかる入門解説書

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Posted by ブクログ

宮脇先生の財政的フレームワークが存分に描かれている本です。ちなみに若生は出版前に校正段階で読ませていただいています。文句なしの☆5つ。財政は政治の代理指標であり、経済や地域社会とも密接に関わり、その間をつなぐものとして捉えられています。

特にインターネットで国や自治体の予算書を観察し、そこから何を仮説として設定し、仮説を検証していくかという整理が最も有用であると説いています。それができるようになるためにはまず財政を見る目を養う必要があり、その基礎的な部分はこの本で身につけることができると思います。

初版(Vol1)は1997年に発行されており、当時は財政投融資が問題になっており、その問題に多くのページが割かれていましたが、今回はグローバル化・少子高齢化に伴う右肩下がり、不透明な時代に対してどのように対応するかが根本的な課題となっています。

「財政と聞くとなんだか縁遠い」と考えるかたにぜひ読んでいただきたい本です。

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2012年08月03日

Posted by ブクログ

1997年発行の初版に続いて、15年ぶりの改訂2版(ver.2という表記)初版は財政投融資の問題を扱っていたようだが、今回は右肩下がりの現状での日本の財政の興味・関心が広がっていた。また、初版当時では、情報が入手しにくかったが、現在はネット等で財政情報を入手しやすくなったと書かれている。

内容については、鳥瞰図、ワニ口、財政の森、財政の潮流など、最近のわかりやすい説明本に読み慣れていると、やや古い表現ではないかということが目立ったが、図解やわかりやすい言葉よりも正確な語句で説明しようとする感じを受けた。全体として内容の濃い説明だと思う。1項目の説明が原則4ページであり、[見開き2Pで左ページが図解、右ページ]×2 であり、文章は縦書きというスタイルで、語句は多めである。

内容構成は、1章で現在の財政の全体像を把握し、2章でこれまでの財政になってしまった経緯や現状のシステムの、別会計等の説明を行い、3章で大まかな国と地方の関係、4章で健全な財政を目指す指針が書いてある。

このような情報を得た上で、国民が分からない議論より、財政を理解した上での議論から、将来を見据えた決まる政治を望みたい。

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2012年09月09日

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