【感想・ネタバレ】ズリイカ・ドブソン ２０世紀イギリス小説個性派セレクション３のレビュー

マックス・ビアボーム / 佐々木徹

世界的に有名な奇術師で、どんな男性も一目で虜になる魅力の持ち主ズリイカ・ドブソン嬢。自分に惚れる男性には恋心を持てない彼女が、たった1人自分になびかなかった公爵に恋をするが……。

[ブクログ · ★★★★☆]

これはコメディーのくくりであるとしても笑えないなぁ。個人的にはホラーか悲劇として読んだけれど、クスッと笑うところもあって喜怒哀楽全てあり味わい深かった。若く賢い青年たちの儚く脆い精神性。「寄宿生テルレスの混乱」も然り、寄宿舎という世界は独特なスモールワールドがあるんだろうなぁ。「ドブソンよ、早く老いてくれ～」