【感想・ネタバレ】レオナルドのユダのレビュー

あらすじ

神に選ばれし万能の天才――画家にして彫刻家、科学者、医師、音楽家でもあったレオナルド・ダ・ヴィンチ。気高く優雅な魅力を放つ彼の周りには、様々な人々が集っていた。貴族の跡取り息子でありながら、レオナルドに魅せられて画房の弟子となったフランチェスコ。絶世の美青年だが、傍若無人なふるまいで周囲を混乱させるサライ。そして、レオナルドの才能を決して認めようとしない毒舌の人文学者パーオロ。天才レオナルドの魅力を真摯に描き、彼が残した『モナ・リザ』の謎に迫る、著者渾身の歴史ミステリー。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かったです。
目眩めく絵画の描写はさすが…知っている作品も知らない作品も見てみたいです。
殆ど神格化されているレオナルド・ダ・ヴィンチを取り巻く愛憎。誰がレオナルドにとってのユダだったのか。。
いけ好かないやつ、と思ってたパーオロが最終的に一番好きでした。何とかしてレオナルドを貶めてやろうと悶々としていても、実際に絵画に接するとこの人が一番的確で饒舌に賞賛していて人間臭くて良いです。
フランチェスコは見目麗しいかもしれないけれど…ユダはやっぱりこの人かなと思いました。ジャンはとことん不憫。
でもレオナルドの光が強すぎて、周囲は全て影に入ってしまうのかもしれない。師を超えられる弟子を育てられなかったのも。
歴史ミステリーにしてはミステリ部分が少ない気がしますが、歴史小説として楽しみました。

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2020年11月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

おもしろかった!!1888切り裂きジャックがとてもお気に入りなので、本作も読んでみたのだけど、こちらもとても良かった。好きな女性作家さんを聞かれた時、これまではこの人!と言える人がいなかったのだけど、これからは服部まゆみさんと言おう。

弟子たちから語られる、まるでイエスのようなダヴィンチ。まさか最後の晩餐のモデルがサライという男性だったとは知らなかった(一説ではあるが)
そしてジャンとフランチェスコをはじめ、登場人物全員に息が吹き込まれている感じがして良かった。

読んでる時は、登場人物たちは服部まゆみさんの創作だと思っていたので、
ジャンはイエスの12使徒の1人であるペテロで、パーオロジョーヴィオは絶対パウロを意識しての名前だと思ってた。
パウロはイエスのことを迫害していた側だったけれど、イエスの死後、イエスの幻をみたことから心を改め改心し、キリスト教の伝道師となる人だけど、パーオロジョーヴィオもダヴィンチの絵を見て改心してダヴィンチの伝道師になるのかと思ってた笑

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2020年08月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

服部さんのファンで、ずっと気になっていたこの作品にようやく手を出したけれど、読み始めてみると何とも読み辛い。服部作品定番の「美少年」や独特の関係性が冒頭からマンネリに感じられてしまったり、登場人物が誰が誰だかわからなくなってきたり、合わないと感じる文章表現が目についたり。
挫折しそうになったけれど、色々予備知識を蓄えながら挑み、第2章までいくと読みやすくなって中盤以降は一気に加速した。
まあとにかく、クセの強い作品。
フランチェスコにあまり魅力を感じられなくて辛かった。ほかの弟子たちの方に興味が向いていたので、少し消化不良な感じ…テーマから反れてしまうので仕方ないのだろうけど。
私が読んだのは平成15年初版の単行本だったけれど、どうしてこういう装丁にしたのか?(本編のイメージと違う…表示されている文庫版の装丁なら納得)不思議。

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2020年05月03日

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