あらすじ
小説のなかでは不思議なことが起こる.語り手は時間や空間を飛び越え,人の心のなかを覗き,語りがたいことを語る.どうしてそんなことが可能なのか.中島敦や安倍公房,開高健や車谷長吉など,近現代の日本文学を例に,寓意,語り手,視点といった観点から,小説のしくみと魅力を解き明かす.創造的に読むためのレッスン.
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
恥ずかしながら人生で初めて本を読み切りました。
様々な名作の一部を切り抜き、そこから何が読み取れるかが書かれているので、表現から読み取るのが苦手な私でも理解ができて楽しく読めました。
また、難しい言葉は使われてなく、読み仮名も書いてあって気楽に読めます。
一番印象に残っているのはあとがきで、あのあとがきを見てから苦手な小説も読んでみたいと思えて、読み切ってすごく満足感のある本でした。
私と同じく本が苦手だったという方に是非読んでみてほしい本です。
Posted by ブクログ
語りを中心に、近代日本の小説を読むために有用な知識を解説する本。
各章は、最初に章タイトルとなっている概念について説明され、いくつかの小説を例に具体的に詳説していく構成を取る。
難しい言葉を使用せず、きっちり定義されているので、安心感がある。
あとがきを読むと、本書にブックガイドとしての役割も持たせようとされたとの由。
その塩梅がなんとも絶妙で、これ、読んでみようかな(あるいは読み直してみようかな)と思える作品が見つかる。
私の場合、『福翁自伝』。
それにしても、小説の分析技法が、語り手(なぜかこの解説となる章が最終章である)、語りの人称、視点人物、枠物語といった語りの問題が中心となるのはなぜだろう。