あらすじ
ロッキー山脈の麓の町ヘブン。雪山で日本人女性の死体が発見された。連続する邦人殺害事件の捜査のため、保安官のフランクとラリーは僻地にある〈レインバード日本人居留地〉に赴く。そこは難民たちが肩を寄せ合って暮らす過酷な土地だった。ヘブンで横行する有色人種への差別。狂騒が激化する中で保安官は正義を貫けるのか。そして国を失った日本人に生きる道はあるのか。ヘイトに満ちた現代に警鐘を鳴らす社会派サスペンス!
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Posted by ブクログ
終わった。
激しい銃撃戦の後、宿敵であった教祖が倒され、やっと息をつくことができた。
東日本大震災の後、再度の大地震に襲われ、そして今度は幸運に恵まれず、複数の原子力発電所がメルトダウンし全土が荒廃する。
日本人は日本列島から脱出し、世界に分散。
辛うじて難民を受け入れてくれた外国の居留地にたどり着く。
第二次世界大戦中の米国日本人居留地、東日本大震災、そしてその後の福島原発事故という現実を踏まえ、描き出された日本人居留地の姿はあまりにリアル。
そして、いま日本国内で起こっているヘイトクライムが日本人に対して行われるという設定は、滅茶苦茶な政権運営が行われる米国の今を考えると、恐ろしさと共に想像できる現実。
その緻密な仮想現実の上に描かれた近未来のドラマは恐ろしく現実的に迫ってきた。
読み始めてから終章に入るまで、一気に読んだ。そして、きちっと完結してくれたことに、安堵感を覚えた。
物語に振り回された感があるが、とても面白かった。