【感想・ネタバレ】茶馬古道の旅 中国のティーロードを訪ねてのレビュー

あらすじ

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茶馬古道は、雲南・四川に産するお茶を遙かチベットまで運んだ「茶の道」。茶と馬を中心とした交易の道で、ヒマラヤ山脈が連なり大河に阻まれる悪路を、キャラバンたちが半年近くの時間を費やして行き来してきた。本書は著者が2007年からのべ7ヶ月をかけて現地に入って取材した旅の記録。道のりとともに変化する風景や生き生きとした人々の表情を捉えた写真、熱い思いを秘めながら淡々と語る著者の文章がともに魅力の一冊。

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Posted by ブクログ

眼光の鋭い青年、重い荷を担ぐ背夫の杖が穿った石段の穴、雪山を巡礼する列、茶葉を持つ掌…その写真に釘付け。雲南省の古木"茶樹王"から古道を辿る。茶は漢代に栽培が始まり、宗代には軍馬を買い付ける為の公益品となり、明代には政府の専売となった。古道はメコン川で作られる塩をも山間部へ運ぶ手立てとなり、終着点のラサの寺院へと続く。とても大切な本。

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2025年01月03日

Posted by ブクログ

茶馬古道。雲南省四川省からチベットへ茶葉を運ぶキャラバンの旅。
日中戦争の頃か、麗江からラサまでの道を馬のキャラバンと共に旅した中国人のお爺さんの回想で、
雪が足の股まで積もり進退極まる事態になった時、チベタンが近隣の村へたすけも求めた時の話が面白い。ヤクを連れた遊牧民たちが現れ、大声で叫ぶとヤクが大きな角で除雪しながら道を拓いたと、、、豪快!チベタン!!かっこいい。
チベット世界に入ると雪の梅里雪山を巡礼する人々がたくさん登場し、寒く痛く辛いであろう巡礼旅もその帰依心信仰人によりなんだ楽園、幸福感を醸し出すという、巡礼することにより得られる満足、平安、それだけではなく皆神に触れる神に出会うことがあるのだろうか。
砂曼荼羅を指差しながら何かしきりに小声で囁き合う若いチベタンたちを何処かで見たことがある、砂曼荼羅に仏さんが降りてらっしゃるのかなと思ったことを思い出す。
竹田武史さんのお茶や地理歴史の知識下調べ、現地での忍耐強い行動、優しい眼差しで人々と触れ合う様が素晴らしい。昔からの茶畑茶作り茶葉や茶館の商売、また塩の生産などが、新中国の誕生やおそらく文革の時期の中断を経てどの地域でも80年代の改革開放路線以降昔の生業に戻っていることが興味深い。伝統を絶やさないように、と。
いつの時代のどの地方でも、美しく切り取られ収められ永遠に残ることができるチベットの風景風物の写真は本当に貴重。

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2022年09月08日

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