あらすじ
「ないないづくし」にあえぐ地方の中から、都会もうらやむ活力と雇用を創出する田舎が出てきた。地域おこしの成否は、いったいどこで決まるのか。全国800の農山漁村をまわってきた著者が、「発見力」「ものづくり力」「ブランドデザイン力」「食文化力」「環境力」の5つの力に焦点を当てて検証する。ふるさとに生きがいと誇りを取り戻す一冊。
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Posted by ブクログ
食文化を中心に、
地方の山間地や離島、過疎地など、
とかく貧しく生きづらいように思われがちな田舎であっても、
豊かな生活をおくるための行動、
つまり、その逆転劇の間近な例を紹介しつつ、
田舎が自立・発展していくための5つの法則を教えてくれる本です。
5つの法則とは、
発見力、
ものづくり力、
ブランドデザイン力、
食文化力、
環境力の五つ。
もうちょっと詳しく言うと、
自分の住む田舎はすべてにおいて都会に劣っている、
などと卑屈にならずに、
「これ、いいんじゃない?」とう部分を、
都会の価値観とはまた別の視点から見つけていく発見力。
生産→加工→販売までやっていく第六次産業で、
生産物に付加価値をつけて、
ただ生産物を売るだけじゃ得られない利益を得るものづくり力。
田舎を丸ごとプロデュース、デザインして、
訴求力を高めるブランドデザイン力。
スローフードなど、食のホンモノを見つめなおし、
美味しさや健康、美容効果までを考えた食文化力。
近代の、大量生産重視で効率第一の、
環境を破壊していく経済にまず気づき、
そこから抜け出して持続可能な経済を支えるための
環境を大事にする環境力、となります。
この本はもう8年も前に出たもので、
うちの街を顧みても、とりあえずこういう例を勉強して、
実践に移せるところは移しているかなあと思えたりもし、
現在ではまた別の壁にあたっていたりして、
「ポスト田舎力」が求められているところなのかもしれないなあ
と感じもします。
それでも、本書に書いてあることは、
町おこしの基礎としてしっかりしていて、
まずここから頭をかためて、
整えていくために必要な事例だらけなのではないでしょうか。
うまくいかない土地はその土地なりに、
何も頑張っていないわけじゃないんだけれど、
他の土地よりも狭い、針の穴のような突破口しかなくて、
それもどこにあるか見つけるのも大変で、
っていうケースはあるかなあと思います。
他の土地の例、それも海外まで目を向けて、
視点を変え、価値観を揺さぶって、
やっと町おこしの糸口が見つかることもあるでしょう。
本書はそんな状態の硬直性を
まず最初にときほぐす役割を持っているかもしれないです。