【感想・ネタバレ】母にさよならを言えなくてのレビュー

あらすじ

自死遺族の著者が描く、渾身の家族小説。

娘と夫と幸せに暮らす主婦の未来。しかし、彼女にはある悩みがあった。それは近所に暮らす母・美香子との関係だ。未来は幼少期から美香子の過度な期待と愛情に縛られ、複雑な想いを抱いていた。

そんなある日、未来のもとに父から電話が入り、美香子が首を吊り亡くなったと知らされる。自分が冷たくしたせいで、母は死んでしまったのではないか。大きな悲しみと後悔が未来を襲う一方、彼女はなぜか、安堵の念も抱いてしまい――。

大切な人の死と残された家族を襲う深い罪悪感と喪失感。自死遺族の著者が心の傷と向き合い描いた、渾身の家族小説。

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Posted by ブクログ

母親を自死で亡くした作者が、自らの経験を元に紡いだフィクション作品。

喪失感や自責の念、関係の重さから解き放たれたときにふと生まれる安堵、そしてその感情を抱いた自分への罪悪感。

毒親や共依存の関係から距離が生まれた時、人が安堵を覚えるのは不思議ではない。

それでも、母にも子を思う気持ちが確かに存在していたことが、物語の端々から伝わってきて、胸の奥に痛みが残る。

近年、若い世代の自死も増えている。

追い詰められた時、大切な誰かの顔を思い浮かべられたら――。

あなたが生きているだけで幸せだと感じる人が必ずいるはずだから。

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2026年04月08日

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